住民税の生命保険料控除についてわかりやすく解説

hoken
年末調整や確定申告で、所得税の生命保険料控除を受けている人は多いと思います。しかし、所得税だけでなく、住民税にも生命保険料控除があることをご存じでしょうか。今回は、住民税の生命保険料控除について、所得税との違いに焦点を当て、解説します。

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1)生命保険料控除の種類

生命保険料控除には、旧制度と新制度とがあります。

旧制度は、「一般の生命保険料控除」と「個人年金保険料控除」の2種類で構成されています。新制度は、この2種類に「介護医療保険料控除」が追加された3種類となっています。

その結果、現在の生命保険料控除は、旧制度の「一般の生命保険料控除」「個人年金保険料控除」と、新制度の「一般の生命保険料控除」「個人年金保険料控除」「介護医療保険料控除」とが存在し、全部で5種類の生命保険料控除があることになっています。これは、所得税と住民税に共通しています。

2)控除限度額や減税額の違い

生命保険料控除において、所得税と住民税とでは、控除される金額が異なります。全5種類の生命保険料控除で控除される金額の上限は、所得税が合計12万円なのに対して、住民税は合計7万円となっています。

また、控除によって減額される税額も異なります。所得税は、所得が高ければ高いほど税率が引き上げられる課税方法のため、昨年よりも所得が多くなれば、生命保険料控除額が昨年と同額であっても、減額される税額が増えます。

一方、住民税の課税方法は、一律で10%です。そのため、昨年より所得が増えても、生命保険料控除額が昨年と同額なら、減税額も昨年と同じになります。

3)控除が反映される年度

住民税の生命保険料控除は、年末調整や確定申告で控除の手続きをした年の翌年の住民税に反映されます。なぜ翌年になるのかというと、住民税は、前年の所得を基に税額を計算することになっているためです。

例えば、平成27年分の所得について生命保険料控除を申請すると、その控除は平成27年に支払うべき所得税の計算に組み込まれます。そして、平成27年の年度末で納税額が確定し、源泉徴収などによって納税しすぎた税額があれば、所得税が還付されます。

一方、住民税では、同じ生命保険料控除が、平成28年に支払うべき住民税に反映されることになります。控除によって減額された後の納税額を平成28年の住民税として納付するのですから、生命保険料控除によって住民税が還付されることはありません。

4)住民税で控除を受けるには

住民税の生命保険料控除を受けるにあたって、納税者側で必要な手続きはとくにありません。なぜなら、年末調整や確定申告で所得税の生命保険料控除を申請すれば、住民税の生命保険料控除も同時に申請したことになるからです。

所得税の確定申告書や、会社が役所に提出する給与支払報告書には、生命保険料控除などの情報が記載されています。その情報は各納税者が住む市区町村に渡り、市区町村では、その情報を基に納税者の住民税を計算します。

毎年5月頃に、市区町村から住民税額の決定通知書が送付されます。会社または自宅に届きますので、前年に申請した生命保険料控除がきちんと反映されているかどうか、確認してみましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。住民税は、給与から源泉徴収されたり、役所から金額記載済の納付書が届いたりするため、どのように税額が計算されたのかを知らないまま納税している場合が多くあります。住民税についても知識を増やし、納得して納税できるようにしましょう。

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目次

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  4. 給与担当者がやること
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