フリーランスになったら覚えるべき帳簿のつけ方|基本的な流れまとめ

フリーになったら押さえておくべき「個人事業主の帳簿のつけ方」

帳簿
独立して最初に不安に思うのが「帳簿のつけ方」。会社の経理部にいた人ならともかく、一般的なサラリーマンの場合は帳簿を見たことも触ったこともないという人が大半でしょう。帳簿にも様々な種類のものがあり、どれを使えばいいのか迷ってしまうと思います。そこで今回は、個人事業主の帳簿のつけ方をまとめます。

[目次]
■1)記帳:日々の取引を記録していくこと
■2)帳簿作成の流れ
■3)基本的な帳簿の説明
■4)領収書の管理方法
■まとめ

 

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■1)記帳:日々の取引を記録していくこと

個人事業主と言えども、一つの事業として仕事をするわけですから、売り上げや利益は正確に記録して税金を申告しなければなりません。ですから、個人事業主も会社のように、日々の取引を帳簿に記録していく必要があります。

これを「記帳」と言います。

記帳には「複式簿記」と「単式簿記」の2種類があり、その難易度と受けられる控除額が変わってきます。

1:複式簿記
7種類程度の帳簿に記録していく方法で、非常に精度の高い細かな帳簿付けが必要となります。そのため手間暇がかかりますが、その分の特典として65万円の青色申告の控除を受けることができます。そのため、フリーランスの方の多くが、この複式簿記を活用しています。

2:単式簿記
単式簿記は1種類から5種類程度の帳簿に記録していく方法です。収入と支出を1つの科目に絞って記帳するため、非常に単純で会計の知識がなくとも誰でも簡単にできます。ですがその分複式簿記のような特典はなく、青色申告の10万円控除(もしくは白色申告)のみとなります。

各帳簿の解説は後ほど説明しますので、まずは記帳には2種類あるということを頭に入れておいてください。

 

■2)帳簿作成の流れ

帳簿作成には4つの段階があります。

①領収書や通帳などの整理
②データ入力
③売上管理
④決算

①では、「現金で支払った領収書」と「銀行口座を経由して支払った領収書」に分けます。前者は現金出納帳という帳簿に、後者は預金出納帳という帳簿に記帳します。

②では、上記の2つの帳簿のほか、売上帳・仕入帳・振替伝票などに記入していきます。少なくとも月に1回は記帳するようにしましょう。

③では、クライアントごとに販売管理を行いましょう。「何(商品)」を「どこ(得意先)」に「どのくらい(数量)」「いつ(納期)」「いくら(価格)」で販売したのか、「売った商品の代金をいつもらえるか」「仕入れた商品の代金をいつ支払うか」などを、ここで把握します。

④収支・支出を計算し、利益または損失を計算します。これに基づいて税額計算を行っていきます。

 

■3)基本的な帳簿の説明

・現金出納帳

毎日の入出金を発生順に記帳し、残高を明確にするための帳簿です。「現金でタクシー代を支払った」「現金で商品を売り上げた」などの場合には、現金出納帳に記入します。
参考:現金出納帳の書き方完全ガイド。記入方法すべてまとめました。

・預金出納帳

普通預金や当座預金などの入出金を記録する帳簿のこと。「銀行口座から外注先に振り込んだ時」「銀行口座にお金が振り込まれた時」などに使用します。

・売掛帳

売上取引に関する詳しい内容を取引の発生順に記録する帳簿。「いつ」「誰に」「何を」「いくらで」「どのような方法で」代金を受け取ったのかを明確にします。「商品を受け取った時」「売上代金が振り込まれた時」などにこの帳簿を利用します。

・買掛帳

仕入に関する取引を発生順に記録する帳簿です。「いつ」「誰から」「何を」「いくらで」「どのような方法で」代金を支払うのかを明確にします。「商品の仕入れをした時」「仕入代金を支払った時」などにこの帳簿を利用します。

・振替伝票

入出金取引以外の取引を起票する伝票です。上記4つの帳簿では借方・貸方が1対1で対応している仕訳しか入力ができません。対して、振替伝票は借方(貸方)に複数の勘定科目があるものでも仕訳を記入することができます。すべての勘定科目について使用することのできる万能な伝票です。

 

■4)領収書の管理方法

意外と大変なのが領収書の管理。1か月机の上に置いておくだけでも邪魔になりますし、領収書を紛失する可能性があります。そのため、なるべく隔週ごと(少なくとも月に1回)に領収書を整理するようにしましょう。
クリアファイルを用意して、「末記帳のもの」をまとめておきましょう。そして記帳を済ませたら、月ごとに封筒に分けて保管するか、ルーズリーフなどのノートに貼っておくと良いでしょう。大事なのはきちんと管理されていること。税務調査の際、自分でその出費を把握しておいて説明ができれば問題ありません。
領収書の保存期間は原則7年間(締め切った日の翌年3月16日から7年間)となっています。感熱紙の場合は年月を経ると印字が薄くなってしまいますので、できればコピーしておくことをおすすめします。

 

■まとめ

ここでは個人事業主の帳簿のつけ方をざっくりと説明しました。あとは決算書と申告書の作成になります。決算書の作り方については以下の記事でまとめていますので、こちらもあわせてチェックしてください。【決算書テンプレートまとめ】青色申告する人は要チェック!

安齋 慎平
仙台在住。ライフハッカー[日本版]、ギズモード・ジャパン、Facebook navi、LIGブログなど様々な媒体で執筆。最近では内閣府広報「Highlighting JAPAN」にて記事を担当した。好きなことは散歩(街歩き)、テレビ鑑賞など。ビールをこよなく愛する。
@人事」編集長

 

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目次

  1. 会社の経理を始めるために
  2. 法人の決算に必要なものまとめ
  3. 貸借対照表で会社の資産状況を把握しよう
  4. 損益計算書で会社の利益を把握しよう
  5. 法人のための税申告・納付まとめ
  6. 法人にかかる税金は9種類もある
  7. 税金を滞納したら、どんな罰則がある?
  8. 法人のための節約のコツ
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