賞金にかかる課税まとめ|ノーベル賞や功労賞など賞金と税の関係とは

賞金にかかる課税まとめ|ノーベル賞や功労賞など賞金と税の関係とは

ノーベル賞
ノーベル物理学賞を受賞した中村修二教授。久々の良いニュースに、勇気づけられた人も多いと思います。今回は経営ハッカーらしく、ノーベル賞をはじめとする賞金と税の関係について迫ってみようと思います。

[目次]
■1)ノーベル賞の賞金は課税対象なの?
■2)国民栄誉賞や文化功労賞に関する賞金の場合
■3)スポーツ選手に関する賞金の場合
■4)では、オリンピックでメダルを取ったら?
■まとめ


■1)ノーベル賞の賞金は課税対象なの?

ノーベル賞では800万クローナ(約1億2000万円)の賞金がもらえます。これを今回「青色発光ダイオード」の功績で受賞した3名で分けるのです。一人当たり4000万円ですが、この賞金、そのまま丸ごと貰えるのでしょうか?それとも税金で持って行かれてしまうのでしょうか?

結論から言うと、ノーベル賞を受賞して得た賞金は非課税となります。所得税法第9条13項ホの箇所に「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」とあり、ノーベル賞の賞金は非課税であることが記されています。実は日本人初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹氏がノーベル物理学賞を受賞した際、国内で「ノーベル賞に課税するのか」と話題になり、法律を改正されたという経緯があります。そのため、中村教授らの賞金は非課税となるのです(もっとも、中村教授は米国籍であるようなので、日本の税金は関係ありませんが…)。

さらに踏み込んだ話をすると、上述の所得税法第9条13項ホには「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」とあります。ノーベル賞の賞金のうち「物理学賞」「化学賞」「生理学・医学賞」「文学賞」「平和賞」に関してはノーベル基金から支払われるため、日本国内では非課税です。しかし、ノーベル経済学賞についてはスウェーデン国立銀行から支払われるため、現行の所得税法下では賞金は課税対象となってしまいます。もし日本人からノーベル経済学賞受賞者が生まれたら、湯川教授の時のように法改正が行われるかもしれません。

■2)国民栄誉賞や文化功労賞に関する賞金の場合

経済学賞以外のノーベル賞が非課税ということは、「国民栄誉賞」はどうなのでしょう。国民栄誉賞の場合、記念品又は金一封が渡されるようですが、過去すべて「記念品」の贈呈となっており、報奨金は支払われていないようです。

また「文化功労者に対する年金や金品」「日本学士院や日本芸術院から渡される各賞金」も、所得税法9条13項ホに記載の通り非課税です。

■3)スポーツ選手に関する賞金の場合

プロスポーツ選手の賞金は「事業所得」であり、課税対象です。アマチュア選手の場合は、賞金などは「一時所得」となり、年間収入総額のうち50万円までは非課税となります。50万円を超えた場合も、超えた部分の半額は非課税です。

※一時所得=収入金額-収入を得るために支出した費用-特別控除(最高50万円)

となり、この一時所得の1/2の部分が課税所得となる。
なお、実業団に所属する選手(立場は従業員)が大会で優勝した際に、その会社から受け取る報奨金については「給与所得」となります。

■4)では、オリンピックでメダルを取ったら?

オリンピックでメダルを取ると、JOC(日本オリンピック委員会)から賞金が渡されます。金メダルを取得したら300万円、銀メダルなら200万円、銅メダルなら100万円だそうです。これらの賞金には税金がかかるのでしょうか?

租税特別措置法第41条の8第1項には、「オリンピック競技大会において特に優秀な成績を収めた者を表彰するものとして財団法人日本オリンピック委員会から交付される金品で財務大臣が指定するものについては、所得税を課さない。」とあります。これによって、オリンピックの賞金は非課税であることがわかります。

なお、この規定は平成6年に設けられましたが、事の発端は、平成4年に行われたバルセロナオリンピックでした。当大会において金メダルを獲得した岩崎恭子選手に対し支払われたJOCの報奨金が一時所得に当たるとして課税されたことで、国会審議においても取り上げられるなど話題になりました。

■まとめ

このように、ノーベル賞やオリンピックでの報奨金などのように、もともとは課税対象だったものが法改正によって非課税になったケースがあります。今後、日本人の活躍によってはさらに法改正の処置が取られる場合もあるでしょう。世論によって法律が変わる例として、頭の隅に置いておくと、より税法に興味が持てるのではないでしょうか?

 

TEXT = 安齋慎平

 

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