【年末調整で医療費の控除は出来るの?】年末調整と医療費控除との関係の有無と注意点

医療

「年末調整」と「確定申告」の違いはご存知ですか?

サラリーマンの方にとって年末調整というのは、大変有り難い仕組みと言えますね。何故なら、会社側が給与を貰っている方々に代わって税金の計算や精算手続きを行ってくれる訳ですからね。

ところでこの「年末調整」と「確定申告」の違いについて、皆さんはご存知でしょうか。実は、今回のタイトルにある「年末調整で医療費の控除をする」という疑問は、実は「年末調整」と「確定申告」の混同から生じていると言えるのです。

そこで、混同されやすい年末調整と確定申告の違い等を明らかにしながら、医療費控除するにはどうすれば良いのかそのポイントなどをご紹介することにします。

[目次]
■1)年末調整と確定申告の違い(サラリーマン等給与所得者の場合)
■2)医療費控除の計算や申告は個人の仕事です

■3)医療費控除のポイント
■4)医療費控除を受ける際に必要な書類

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■1)年末調整と確定申告の違い(サラリーマン等給与所得者の場合)

まずは年末調整と確定申告の違い等について、サラリーマンの方を事例として確認することにしましょう。

年末調整は冒頭でもご紹介したとおり、給与を支払っている事業者が給与所得者に代わって1年分の税金を計算し、源泉徴収されていた税金と差額がある場合は還付請求等の精算手続き等をする制度のことですね。 一方確定申告とは、年末調整との違いで言えば自ら所得や控除すべき費用等を計算して申告することと言えます。

この確定申告ですが、サラリーマンの方は年末調整で税金の計算や申告が済みますので、”年末調整には反映されていないが税制に関わるような個人的な事情が生じない限り”自ら確定申告はせずに済んでいた訳です。

さて、ここでちょっと考えて欲しいことがあります。年末調整を行うのは会社ですから支払っている給与や税金等は正確にわかりますが、例えば従業員が株を運用していてその年は損した、または儲かったなんてことまではわかりません。仮にわかったとしても、そうした情報も全て収集した上で年末調整しなければならないとなると、会社側の負担が大きすぎて事務機能が麻痺しかねません。

ですから、個人的な事情に基づくものは個々に確定申告でしっかりやって貰おうということなのです。

■2)医療費控除の計算や申告は個人の仕事です

年末調整と確定申告の違いやその意義などの説明で、もう何となくおわかりになってきたと思いますが、「年末調整には反映されていない個人的な事情」の一つこそが「医療費(控除)」ということになる訳です。

従って、「年末調整で医療費の控除は出来るか」という質問の回答としては、「年末調整では出来ません。医療費がかかったなら自分で領収書等を揃え、医療にかかった費用を全て計算して自分自身でしっかりと確定申告することで医療費控除を受けて下さい」ということになります。

ポイントは「出来る・出来ない」という結論にあるのではなく、年末調整に反映される範囲の控除内容であるかどうかということです。
尚、注意点として実際にかかった医療費の総額が10万円以上の場合は確定申告が必要ですが、医療保険そのものは年末調整で反映される、つまり計算される対象となります。この点は間違えないようにして下さい。

■3)医療費控除のポイント

では医療費控除のポイントや注意点等をご紹介しましょう。

・医療費控除は年末調整ではなく確定申告で行うもの

今回理解して頂いた内容ですね。医療費控除は年末調整では行えません。

・家族全員分の医療費が年間10万円以上の場合、医療費控除の対象となる

納税者1人分だけではないです。家族全員分含めて良いことをお忘れなく。

・保険金で補填された分は含めてはいけない

例えば生命保険の医療特約等に加入していて保険金を受け取ったなら、その分は差し引く必要があります。

・領収書がなくても通院のための交通費は控除対象となる

通院した日時と共に交通費の内訳と共に記録をしておけば、領収書がなくても控除費用に含めることができますからしっかりと記録をとっておくようにしましょう。

■4)医療費控除を受ける際に必要な書類

医療費控除を受けるためには、確定申告をする際に以下のような必要書類を別途添付して申告する必要があります。

1:医療費の領収書

実際に医療機関で支払った際にもらえる領収書を添付する必要があります。なお、この際にはコピーではなく、必ず「原本」が必要となります。
ただ、医療費の領収書については、他の助成金や補助金を申請する際に再利用する場合もあるため、原本を返してほしい場合は、申告書を提出する際にその場で申し出ましょう。そうすることで、その場で原本を確認後返却してくれます。又は、郵送で申告するような場合は、返信用封筒を付ける必要があります。

2:医療費の明細書

これは国税庁のホームページに書式がアップされていますので、自分でダウンロードして記入しましょう。医療を受けた人や医療機関の名称などを一覧表にして記入する様式です。

■まとめ|確定申告にもっと関心を持ちましょう!

サラリーマンの方は多くの場合、年末調整で税金の計算や精算が終わるため、確定申告を行う機会はどうしても限られてしまいますから、関心も希薄になってしまいがちです。

ですが、例えば今回取り上げた医療費控除は確定申告することによってはじめて受けられるものですし、確定申告すればサラリーマンだって節税できるのです。

年末調整は本当に有り難い制度ですが、年末調整だけで善しとせず確定申告にも関心を持つようにし、もし該当する事態が生じたならちゃんと確定申告を行うようにしましょう。

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目次

  1. 年末調整とは
  2. 年末調整のスケジュールと対象者
  3. 必要書類を確認
  4. 給与担当者がやること
  5. 従業員がやること
  6. 年末調整チェックリスト
  7. 最後に
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