年末調整|一年の途中で転職した人や退職した人の年末調整について

退職前の会社の源泉徴収票を受け取ることがポイント

転職
毎年年末になると、ほとんどの会社で年末調整の事務処理が行なわれます。保険料支払いの証明書を提出したり、扶養家族に関して申告するなど、毎年恒例の行事となっています。会社で正社員として勤務している人の場合には、会社が代わりに処理してくれるので、必要書類を提出するだけで済むので楽ですね。

では、一年の途中で転職した人や退職した人の場合には、どのように年末調整の処理が行なわれるのでしょうか。退職して新しい就職先が決まった人と、決まっていない人では、少し違いがあるのがポイントです。ここでは、転職した人や退職した人の年末調整の受け方について、また注意すべき点について、ご紹介したいと思います。

[目次]
■1)転職者や退職者も年末調整が必要
■2)転職者は新しい会社で年末調整
■3)退職者は確定申告をしよう
■4)転職者や退職者は社会保険料に注意
■5)マイナンバー記入は平成28年分申告から
■6)転職や退職した人の年末調整のまとめ
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まじめての年末調整

■1)転職者や退職者も年末調整が必要

転職した人や退職した人であっても、前の会社の給料なんか関係ないと思ってはいけません。一年の途中で転職したり退職した人であっても、年末調整を行なう必要があるのです。年末調整とは、一年間の所得に基づいて支払う所得税の金額を、年末になって過不足を調整することです。会社で勤務する人の場合には、勤務先で年末調整をすることができます。

所得税は、一年間の所得合計に基づいて決められますが、扶養家族の人数や支払った社会保険料などにより、控除を受けることができます。一般の会社員の場合には、毎月の給料から所得税が天引きされていますが、転職したり退職した人の場合には、一年の途中まで会社で所得税が天引きされていることになります。

■2)転職者は新しい会社で年末調整

一年の途中で転職をした人の場合には、新しい勤務先で年末調整を受けることになります。つまり年末調整の時期に所属している会社で、年末調整が行なわれるのです。所得税は一年間の所得に基づいて計算されますから、新しい勤務先と転職前の勤務先の両方の所得の証明が必要になります。

新しい勤務先で年末調整をするために、転職前の勤務先から「給与所得の源泉徴収票」を受け取るようにしましょう。以前の勤務先の源泉徴収票を新しい職場に提出し、控除の対象となる保険料や扶養家族の証明を提出することができます。

転職した人や退職した人の場合には、退職前の会社と再就職した会社双方の給料に基づいて、所得税を清算する必要があるのです。年末調整では源泉調整分と、正式な税金とを清算して、多く払い過ぎている差額が返ってきたり納めたりします。

■3)退職者は確定申告をしよう

一年の途中で退職して、再就職先がまだ決まっていない人の場合には、自分で確定申告を行なう必要があります。確定申告には、「平成〇〇年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」と「平成〇〇年分 給与所得者の保険料控除申告書
兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」の書類が必要となります。

加えて、控除の対象となる費用を証明する書類を準備することで、所得税の控除を受けることができます。確定申告は原則として、2月中旬から3月中旬頃の時期に行なうことになります。控除のために提出できる書類は、以下の通りです。

・保険料控除を証明する保険会社から送付されるハガキ
・社会保険料を証明する書類
・配偶者特別控除に必要な配偶者の収入証明
・住宅ローン控除に必要な書類
・医療費控除に必要な医療費や交通費などを証明する領収証

■4)転職者や退職者は社会保険料に注意

転職者が年末調整を行ない、退職者が確定申告を行なうにあたり注意すべき点として、社会保険料があります。退職してから再就職をするまでの期間は、国民年金や国民健康保険に加入することになります。年末調整を行なう際には、社会保険料として所得税の控除を受けることができます。

求職中であっても、国民年金や国民健康保険の保険料を払っていたのであれば、その証明書を必ず提出するようにしましょう。社会保険料をきちんと申告することで、税金の還付金を受け取ることができます。

■5)マイナンバー記入は平成28年分申告から

なお、平成28年分の申告から年末調整の書類に社員個人の「マイナンバー」の記入が必要となります。
具体的には、「扶養控除等異動申告書」という書類で、通称マル扶と呼ばれている書面です。
これについては次回分から平成28年度分の申告となるため、マイナンバーを記載する必要があります。
なお、年末調整の際に提出するもう一つの書類である「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」は、次回分が平成27年度分にあたるため、マイナンバーの記入は次回以降からとなる予定です。
ちなみに、マイナンバーの記載を従業員から拒否された場合は、これを強制することはできません。
よって、会社としては提出を要請した履歴をきちんと記録として残しておき、会社が「マイナンバーの提供を求める義務」を果たしたことを証明できるようにしておきましょう。

■6)転職や退職した人の年末調整のまとめ

このように、一年の途中で転職したり退職した人であっても、年末調整を行なう必要があります。大切なのは、転職したからといって、以前の職場での給料は関係ないなどと考えないようにすることです。年末調整は一年間の所得に対する税金を調整しますから、退職前の職場から「給与所得の源泉徴収票」を受け取って、新しい職場に提出するようにしましょう。

両方の職場の収入に基づいて清算することで、正しく所得税の控除を受け取ることができます。また退職して再就職先が決まっていない場合であっても、確定申告をすることで、所得税の控除を受け取ることができます。年末調整や確定申告をきちんと提出することで、次の年にかかる所得税を安くすることができるのです。

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目次

  1. 年末調整とは
  2. 年末調整のスケジュールと対象者
  3. 必要書類を確認
  4. 給与担当者がやること
  5. 従業員がやること
  6. 年末調整チェックリスト
  7. 最後に
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