631億円の国費を投じる衆院選挙。ところで立候補するにはいくらかかるの?

選挙を投票ではなく「立候補」する立場でも考えてみましょう

立候補
2015年の衆議院選挙公示まであとわずかな期間となって参りましたね。今回の衆院選挙は631億円を投じると報じられていますが、さて、通常「選挙」と聞けば「投票」する側を思い浮かべますよね。例えばご自身で「立候補」することを考えたことはございませんか。

貴重な一票を投じる候補者がどうしてもいないとなった場合、白票を投じることも出来ますが積極的な手段としては自ら立候補し、自身の考える政策等を政治の場で実現するという方法もあると言えます。

そこで、皆さんが実際に立候補されるかどうかはともかく、選挙制度を立候補する立場から俯瞰して頂ければ選挙に対する理解が大変深まりますので、国政の選挙に立候補する手順をご紹介してみたいと思います。

[目次]
■1)前提条件 「被選挙権があること」
■2)立候補届出
■3)届出に必要な書類
■4)供託とは
■5)立候補届出が出来る日
■6)立候補の届出の受理
■7)立候補そのものは以外に簡単だが当選するには資金と地道な活動が必要

■1)前提条件 「被選挙権があること」

まず立候補するには「被選挙権」があることが、絶対条件です。これがなければ手続きの問題ではなく、立候補自体が認められません。
ではその被選挙権の条件ですが、次のようになっています。

・衆議院 「日本国民で満25歳以上」
・参議院 「日本国民で満30歳以上」

但し当然と言えば当然ですが、禁固刑に処せられて刑が執行中という人は年齢に関係なく被選挙権は与えられません。

■2)立候補届出

では、立候補するための手順についてです。立候補するには、立候補することを届け出る必要がありますね。この届出をする方法ですが、下記の三つの方法があります。

・政党届出 「政党要件を満たした政党、政治団体が選挙長に届け出る」
・本人届出 「本人自ら選挙長に届け出る」
・推薦届出 「選挙人名簿に登録されている人が、本人に承諾を得た上で本人に代わって選挙長に届け出る」

つまり、政党に所属した場合は政党届出、無所属で立候補するなら本人、有権者の推薦を受けた場合は推薦届出と理解して頂ければ良いと言えます。従って、本人が単独で立候補しようとするなら「本人届出」となりますね。

■3)届出に必要な書類

では立候補届出に関する具体的な手続きですが、まず立候補届出に関しては様々な書類を準備する必要があります。具体的には下記のようなものです。

・戸籍謄本
・宣誓書
・候補者となることの同意書
・供託証明書(※供託については次の項目で説明します)
・(政党に所属して立候補する場合には)政党その他の政治団体及び名簿登載者に関する調書等

但し、これらの書類は必ず毎年同一とは限らないので、選挙区の選挙管理委員会にて立候補予定者を対象に必要書類の説明会を実施する機会や期間がありますので、立候補を考える選挙区の選挙管理委員会に問い合わせや確認を行うことが必須と言えます。

■4)供託とは

前出の見出しの中でご紹介した「供託」とは、要はいい加減な立候補者を排除するために、立候補届出をするにあたってお金を一旦立候補者から預かる制度のことです。

ちなみにこの供託の額ですが

・衆議院小選挙区 「300万円」
・衆議院比例代表 「600万円」※但し重複立候補の場合は300万円
・参議院選挙   「300万円」
・参議院比例代表 「600万円」

となっています。
つまり本人単独で、ある選挙区から国政選挙に立候補をする場合には、300万円が必要になるということですね。

■5)立候補届出が出来る日

立候補の届出が出来る日は限られていて、選挙日の公示日(告示日)があった日のわずか1日の、しかも午前8時半から午後5時までに限られています。従って立候補するなら公示日(告示日)のチェックは絶対条件と言えます。

■6)立候補の届出の受理

手続きをすれば必ず立候補者、即ち被選挙人になれるという訳ではありません。選挙長により届出の記載内容等をチェックされ、それで問題がなければ選挙長が立候補届出を「受理」してくれます。
この選挙長の「受理」を持って、晴れて「公職の候補者」になることが出来る訳です。

■7)立候補そのものは以外に簡単だが当選するには資金と地道な活動が必要

以上、立候補できる条件から届出に関する手続き等をまとめてみましたが、シンプルに申し上げれば、立候補に必要な書類を整えて必要な供託を納めれば、被選挙権のある人なら誰でも「立候補」することは出来ます。

書類の提出が煩雑な程度で、別に試験を受ける訳でもありませんので、あくまで手続き面だけを考えれば立候補すること自体は決して難しくはないと言えます。

但し、申し上げるまでもなく手続き以上に大変なことは公職選挙法に基づいて選挙運動を行い、当選を果たすことですよね。

選挙戦は文字通り「戦い」ですから、生半可な運動では当選できませんし、またある程度の資金も必要になってきます。
その点に対する覚悟さえあれば、国政であっても立候補するチャンスは国民に等しく与えられていますので、既存の候補者では満足出来ない場合は立候補を考えてみては如何でしょうか。