【用語解説】社会福祉法人会計基準とは?わかりやすく解説してみた

社会福祉法人とは?から社会福祉法人会計基準までを10分で理解しよう

用語解説
社会福祉法人会計基準を端的に説明すれば「社会福祉法人の会計基準」としか言いようがありません。でもこれでは身もふたもありませんよね。ここでは社会福祉とは何なのか、からはじめて、社会福祉法人会計基準の特徴までを簡単にではありますが、解説していきます。

[目次]
■1)社会福祉とはなんぞや?
■2)社会福祉法人の認定基準は?
■3)会計基準ってそもそもなに?
■4)社会福祉法人会計基準の特徴
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■1)社会福祉とはなんぞや?

日本における社会福祉の歴史を紐解くと、なんと1400年以上もさかのぼることができます。聖徳太子が設置した悲田院などの救済施設が日本のはじめの社会福祉施設だといわれています。つまるところ、貧困者や未成年、障害者や高齢者など、一人では生きては行けず、なんらかの支援や介助を必要としている人たちに対するサービスや設備、制度を社会福祉と呼ぶのです。たとえば日本では生活保護や雇用保険、年金制度などが社会福祉制度にあたります。

■2)社会福祉法人の認定基準は?

この社会福祉を事業として行っているのが社会福祉法人です。たとえば以下のような法人があります。

・ 関西いのちの電話

いのちの電話
ボランティアで自殺予防のために電話での相談を請け負っている団体。
いのちの電話HPはこちら

・日本保育協会

日本保育協会
保育園長・保育士を対象とした研修会、保育に関する専門図書の発行や、保育園に関わる各種調査研究の実施、保育の充実のための国会への請願活動、子育て相談電話の開設など、日本の保育に関する様々な事に対して網羅的に運営している。
日本保育協会HPはこちら

ではこれらの法人はどのようにして「社会福祉法人」と認定されるのでしょうか。
認定の基準は「社会福祉法人審査基準」として発表されており、各自治体がこの基準に基づいて認定しています。
これは非常に細かい部分にまで指定があるので、ここですべてに触れることはできませんが、社会福祉事業が主な事業であり、かつ適性を欠く収益事業の展開はしていないということや、社会福祉事業を行うための物件の所有権がある、あるいは国からの物件利用の認可を受けていることなどが定められています。

■3)会計基準ってそもそもなに?

ここまでで、「社会福祉法人の会計基準」のうち「社会福祉法人」については理解できたと思います。ここからは「会計基準」について理解を深めていきましょう。

会計基準には大きく分けて2つの種類が存在します。1つは経営者や役員、各部門責任者など、企業内部に向けての会計情報の提供を目的として作成される管理会計です。これは基本的に外部には秘密の情報で、原価計算と予算管理を基礎として、業績測定や業績評価のために作成されます。もうひとつの会計は「財務会計」。こちらは他の企業や官公庁など、外部に向けて企業の会計情報を提供する目的で作成されるものです。損益計算書(企業がどれだけ儲かっているか)、キャッシュフロー計算書(お金の流れの一覧)、貸借対照表(財産状況の一覧)、株主資本等計算書(純資産の増減表)で構成される財務諸表を中心に作られるのが一般的です。

しかし、これはあくまで企業会計の話で、利潤を追求している団体を前提にしています。ここで今考えようとしているのは社会福祉事業という「利潤を追求しない」、ある意味特殊な事業を展開する団体についてです。この団体が外部に提出を求められる情報は、おのずと一般の企業とは違うものになります。次はそのことについて解説していきましょう。

■4)社会福祉法人会計基準の特徴

社会福祉法人会計基準は、かなり複雑で、多くは会計事務所に依頼される場合が多い、専門的な会計に基づいています。
会計を構成する財務諸表は以下の三つです。

・資金収支計算書
・事業活動計算書
・貸借対照表

資金収支計算書とは、毎年度の「支払い資金」の収支を一覧にしたもので、お金の動きがはっきりとわかるものです。社会福祉法人においては収益性よりも公益性を重視するため、損益計算書よりも資金収支計算書のほうがその経営状況が理解しやすいので、こちらが採用されています。

事業活動計算書は、福祉法人の会計基準のために設けられたもので、各事業の収支を減価償却費や資産の評価損などを加えて作成されます。これらに加えて、財務諸表の内容を補足する附属明細書と、貸借対照法から作成する財産目録を加えて提出します。

社会福祉法人会計基準の中でもうひとつ特徴をあげるとすれば、「拠点区分」という考え方でしょう。「予算管理の単位」「施設、事業所または事務所」を1つの単位として数え、この単位で財務会計を提出するよう定められています。企業ではこのようなやり方はしませんから、社会福祉法人特有のものといえます。

■社会福祉法人会計基準=「社会福祉法人の会計基準」の意味

ここまで読めば、おおざっぱではありますが、冒頭のこの言葉の意味が理解できたのではないでしょうか。社会福祉法人に認定されると実にさまざまな税制処置が受けられます。

たとえば収益事業以外の社会福祉事業・公益目的事業においてはすべて無税になるのです。このような優遇処置を受ける以上、その運営情報を公にするのは当然ですよね。そしてだからこそ厳しいチェックを受けることになります。そのため社会福祉法人の財務諸表の作成は非常に専門性が高くなるのです。

もっと詳しく、もっと具体的に知りたいという人は、会計事務所に問い合わせたり、本を買って勉強するのをおすすめします。

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目次

  1. 会社の経理を始めるために
  2. 法人の決算に必要なものまとめ
  3. 貸借対照表で会社の資産状況を把握しよう
  4. 損益計算書で会社の利益を把握しよう
  5. 法人のための税申告・納付まとめ
  6. 法人にかかる税金は9種類もある
  7. 税金を滞納したら、どんな罰則がある?
  8. 法人のための節約のコツ
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