給与明細から見る、手取りの計算方法

給料がこんなに少なくなる、大きな理由

給与明細
毎月楽しみな給料日。経理担当者から手渡される給与明細書はわくわくしますよね。でも、やっぱり額面と手取りの金額がかなり違うのは毎回ショックを受けてしまうものです。給与明細書の項目のうち、もっとも気になる稼いだお金まるまるの「支給額」と実際の「振込額」。なぜこのように大きな差が開いてしまうのでしょうか。

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[目次]
■1)給与から天引きされる2つのお金
■2)天引きされるお金 その1 税金
■3)天引きされるお金 その2 社会保険
■4)天引きされるお金 その3 その他
■5)天引きされる額の決まり方
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■1)給与から天引きされる2つのお金

給与明細書のフォーマットはどの会社でも似たようなもので、記載されている項目に大差はありません。大きく分けると、出欠日数や残業時間、支給項目、振込額、控除項目が明記されています。このうち、賃金として会社が社員に支払う金額が支給額です。実際の振込額との差額は会社がピンハネしているものではなく、社員に代わって毎月、税金と社会保険料を納めているから生じます。

■2)天引きされるお金 その1 税金

・所得税
毎月の給与から税金が天引きされることをとくに源泉徴収制度といいます。この根幹が所得税の控除です。所得税は本来であれば社員が年に一度確定申告をして納めるものですが、会社が代わりに税務署に納税しています。

一年の初めに月割りにした概算額を決定し毎月納めます。
一年の終わりには正確な所得税額がわかりますので、その差は年末調整によって精算されます。

・住民税
所得税とともに源泉徴収されるのが個人住民税です。住民税は前年分の課税金額を翌年の6月から一年間、月割にして納めていきます。
課税方式は前年の所得によって変化する所得割と住民一律に課せられる均等割との組み合わせとなっています。大半の自治体で個人住民税は10%(市町村民税6%、都道府県民税4%)です。

■3)天引きされるお金 その2 社会保険

社会保障制度によって国民の生活を守る考えの強い日本では、強制的な社会保険が複数存在しています。毎月の保険料を会社が代行して納入しています。

・健康保険
とくに国民皆保険制度のもと発展してきた健康保険は、病院に掛かった際に負担を減らすものです。大企業であれば組合健康保険、中小企業は協会けんぽなどに加入しており、病気やけがの際に役立つ健康保険証を発行しています。

・介護保険
40歳以上を対象に将来介護が必要なとき、市町村から介護サービスを受けられるものです。

・厚生年金
国民年金を中心としてその上乗せ分に厚生年金があり、労使折半によって会社側と社員側の負担は半分ずつです。したがって、給与明細書に記載されている厚生年金保険料は本来納入すべき全体の半額ということがいえます。

・雇用保険
失業時に当座の生活を安定させ、就職活動を支援するための失業保険が給付されます。離職理由や勤務年数などによって支給されるまでの日数や支給額が変わってきます。

■4)天引きされるお金 その3 その他

会社によってはその規模や運営形態によって税金や社会保険以外の費用が控除されているケースがあります。
代表的なものは次の2つです。

・労働組合費
労働組合を持つ会社では労働組合費や共済費が天引きされていることがあります。賃金アップ交渉などで使われる組合の活動費を労働争議準備資金として徴収しているケースです。

・財形貯蓄
会社に勤労者財産形成貯蓄制度がある場合は、積立金として控除されます。
一般財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄の3つの目的に沿って制度化されています。
一般の金融機関で取り扱いがあります。

■5)天引きされる額の決まり方

給与支給額から手取りがこんなにも減ってしまうのには、このように多くの税金や社会保険料を納めているからとわかりました。

それぞれ国の運営はもとより自分や家族の生活を守るためのライフラインとなるものとはいえ、かなりな負担であることは間違いありません。

毎月の大切な給料からしっかりと支払っているんだという意識を持つことがなにより大切だといえるでしょう。