通勤手当が知らぬ間の税制改正? 新幹線通勤もマイカー通勤も自転車通勤だって非課税に!

通勤手当が知らぬ間の税制改正?|新幹線通勤もマイカー通勤も自転車通勤だって非課税に!

通勤手当税制改正
勤務先から支給されている通勤手当の非課税限度額が、税制改正により引き上げられました。通勤距離が長いという方ほどお得な改正です。マイカー通勤だけでなく、新幹線や自転車、バスなどの通勤でも、片道が2Km以上の場合に適用することができます。通勤手当の非課税制度について、詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。

[目次]
■1) 非課税限度額とは
■2) 改正後の非課税限度額について
■3) 課税済み通勤手当の精算について
■まとめ| 自分の非課税通勤手当額を確認してみよう
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■1) 非課税限度額とは

通勤手当や通勤用の定期券は、通常給与に加算して支給されます。一定の限度額までは非課税のため、所得税を計算する際には、支給額の中に含まれません。限度額は、通勤方法によって3つの区分に分けられ、定められています。

・1)電車やバスなどの交通機関を使っての通勤
通勤時間や通勤距離、通勤にかかる運賃などから、1番経済的で合理的な通勤経路と通勤手段を割り出します。その場合の通勤定期券などの金額が、非課税の限度額となります。この区分には、新幹線通勤も含まれますが、グリーン料金は対象外です。また、月10万円以上の通勤費用がかかる場合には、10万円が非課税の限度額です。

・2)交通機関と自転車や自動車などの交通用具を使っての通勤
電車やバスなどの交通機関を利用する1か月分の運賃と、自動車や自転車などの交通用具での通勤経路の片道の距離から割り出される1ヶ月分の非課税限度額を合計した金額が非課税の限度額となります。この区分の最高非課税限度額も、10万円です。

・3)自動車や自転車などの交通用具を使っての通勤
非課税の限度額は、片道の通勤距離によって異なります。今回の改正で限度額が引き上げられました。

■2) 改正後の非課税限度額について

今回の改正で、非課税限度額に変更があったのは、交通用具を使っての通勤の場合です。それぞれの距離に応じた非課税限度額が引き上げられました。特に、距離が長いほど引き上げ額が高くなっており、長距離通勤の方には嬉しい改正となりました。

・1)改正前と改正後の非課税限度額の比較
片道の通勤距離によって定められた1か月の非課税限度額を改正前と改正後で比較すると、次のようになります。

・2Km以上10Km未満は4100円から4200円に
・10Km以上15Km未満は6500円から7100円に
・15Km以上25Km未満は11300円から12900円に
・25Km以上35Km未満は16100円から18700円に
・35Km以上45Km未満は20900円から24400円に
・45Km以上は一律24500円でしたが、改正後には45Km以上55Km未満は28000円、55Km以上が31600円に

2Km未満の場合は、全額課税から変更はありません。

・2)非課税規定の適用時期
改正後の非課税規定は、2014年4月1日以降に支給される通勤手当から適用されます。しかし、2014年3月31日以前に支払われたものや、2014年3月31日以前に支払われるべきなのに、4月1日に支払われてしまったものは適用外となります。また、上記の適用外の場合の差額として追加支給されるものも適用外となります。

 

『改正後の1か月当たりの非課税限度額』

 

スクリーンショット 2015-01-14 17.02.42<図解参照:国税庁HPより>

■3) 課税済み通勤手当の精算について

すでに支払われている通勤手当は、年末調整の際に精算を行います。それぞれの勤務状態や通勤手当の額によって、精算方法が異なるため、確認して漏れがないようにしましょう。

・1)支払済の通勤手当
改正後の非課税規定を適用したことによって、過納となるケースがあります。その場合には、年末調整の際に精算を行います。ただし、支払い済の通勤手当の額が、改正前の非課税限度額を下回る場合には、精算の手続きをする必要がありません。また、年末調整の時に精算する機会がない人は、確定申告での精算を行います。

・2)年末調整での精算の仕方
課税された通勤手当のうち、改正によって新たに非課税となった金額を計算します。年末調整欄の余白部分に、非課税となる通勤手当と記載し、改正によって非課税となった金額とその計算根拠を書きます。次に、源泉徴収簿の給料・手当等の欄に、総支給金額から新たに非課税になった金額を差し引いた額を記入します。これらの作業によって、本年の給与総額から新たに非課税となった金額が差し引かれるため、年末調整の際には差し引き後の給与総額がもとになります。

年末調整は給与所得者(サラリーマンや公務員)に対して勤務先の会社が支払った1年間(1月〜12月)の給与・賃金や源泉徴収した所得税を12月の最終支払日に再計算し徴収した所得税の過不足額を調整することを言います。多くの中小企業では、従業員の給与や賃金計算を年間を通じて管理し、年末になると再計算する手間が発生するので、非常に非効率でしたが、最近ではクラウド給与計算ソフトの普及などで年末に慌ただしく再計算する手間が省けています。

■まとめ| 自分の非課税通勤手当額を確認してみよう

給与明細を確認してみると、通勤手当の額が記載されています。自分の通勤手当額を確認し、非課税限度額内かどうか確認してみるとよいでしょう。非課税限度額を超えて支給されていると、オーバーした分は給与として課税されるため、源泉所得税の計算の際には注意が必要です。また、所得税を計算する際には支給額に含まれない非課税通勤手当ですが、社会保険料の標準報酬月額には含まれています。

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目次

  1. 会社の経理を始めるために
  2. 法人の決算に必要なものまとめ
  3. 貸借対照表で会社の資産状況を把握しよう
  4. 損益計算書で会社の利益を把握しよう
  5. 法人のための税申告・納付まとめ
  6. 法人にかかる税金は9種類もある
  7. 税金を滞納したら、どんな罰則がある?
  8. 法人のための節約のコツ
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