あなたは大丈夫?副業で確定申告をする際に気をつけなければならない3つのポイント

あなたは大丈夫?副業で確定申告をする際に気をつけなければならない3つのポイント

副業
経営ハッカーでは、現在の確定申告期に合わせ、申告にまつわる様々な情報をお届けしています。今回は、「副業」にフォーカスした申告内容をお届けします。副業と言うとどんなイメージを持たれていますか? 最近ではカジュアルになりつつあるので、意外に副業していると認識せずに副収入を得ている方もいるのではないでしょうか?

[目次]
■1)副業とは?
■2)海外では副業に対する考え方はどうなっている?
■3)副業で確定申告をする際に気をつけなければならない3つのポイント
■まとめkakutei

■1)副業とは?

最近は「Wワーク」や「ムーンライター」(※定職があり深夜に別の仕事をしているイメージから)など、「副業」に関して様々な呼称がありますが、そもそも法律上はどうなんでしょうか?

労働契約法(平成十九年十二月五日法律第百二十八号)
(労働契約の原則)
第三条 労働契約は労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結又は変更すべきものとする。
2)労働契約は労働者及び使用者が就業の実態に応じて均衡を考慮しつつ締結し又は変更すべきものとする。
3)労働契約は労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し又は変更すべきものとする。
4)労働者及び使用者は労働契約を遵守するとともに信義に従い誠実に権利を行使し及び義務を履行する。
5)労働者及び使用者は労働契約に基づく権利の行使に当たってはそれを濫用することがあってはならない。

(適用除外)
第二十二条 この法律は、国家公務員及び地方公務員については、適用しない。
2)この法律は、使用者が同居の親族のみを使用する場合の労働契約については、適用しない。
文章引用:労働契約法より

上記「労働契約法」から読み取ると、「4)労働者及び使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い、誠実に権利を行使し、及び義務を履行する。」については、兼業(副業)という正業とは異なるという意味で「信義に従い」が引っかかりますね。ただし、とくにしてはならないというものでも無さそうです。

終身雇用という安心がいつの間にやら時代から消え去り、人材の能力を貪り使い捨てる企業なども出てきたりと荒れた労働環境になっている中でも、労働人口の減少により、政府は危機感をが高まり、労働者に目をつけたのは、これまで昼間喫茶店で「亭主元気で留守がいい」なんて言っていた主婦層。リモート業務など在宅ワークはもちろん、社会復帰しやすい環境を整備し始めました。超高齢社会で少子化のこのご時世は国民皆労働時代到来と言っていいでしょう。

法律の観点からみると?

労働基準法では従業員の就労時間は1日8時間と決められています。雇用主はこれを超えると従業員に対して残業代を支払わなければなりません。
また、副業先で週30時間以上働く場合には社会保険に加入しなければいけません。要注意です!

<関連リンク>

社会保険、未加入だとどうなる? リスクを解説
社会保険の加入義務と加入方法・納付時期を税理士が徹底解説|知っておきたい経理の基本
社会保険の加入要件についてわかりやすく解説

・えっ?知らなかった!それも副業?

ここで、ワンポイントとして、確定申告の観点から、どのようなものが副業にあたるのかを確認しましょう!

・1)専業で年間38万円超の所得がある方。
・2)給与をもらっていて、それ以外に20万円超の所得がある方

最近は、昼間本業を行い、夜アルバイトで居酒屋・コンビニ・風俗・警備員などなど体を動かす労働ばかりではなく以下の様な形で収入を得るサラリーマンも多くいます。

・3)家賃収入
・4)インターネットのアフェリエイト
・5)株

この様に、体力をわずかに使えば出来てしまう副業も所得が20万を超えると確定申告の対象になり、れっきとした副業になりますのでご注意を!

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■2)海外では副業に対する考え方はどうなっている?

下記のレポートは、以前経営ハッカーで掲載した、海外におけるフリーランサーやムーンライターの統計記事ですが、やはり日本に比べるとその先進度が伺えます。

米国では、フリーランサーとして仕事をする人が増加傾向にあり、その割合は、全労働人口の3分の1を超えています。
24万人以上の会員を抱える米国のフリーランサー向け団体Freelance Unionは、世界最大のクラウドソーシング会社Elance-oDeskと共同で、米国内のフリーランサーに関する実態調査を実施し、2014年9月3日、レポート「Freelancing in America: A National Survey of the New Workforce」を発表しました。これによると、フリーランサーの数は全米で5300万人と、労働人口全体の34%を占め、米国経済に寄与する経済規模は1年間で7150億ドルにのぼると推定されています。

■フリーランサーの分類と内訳

このレポートでは、フリーランサーを「過去12ヶ月に、プロジェクトベース、契約ベース、もしくは、臨時・補充ベースの仕事に就いた人」と定義。5区分に分類しています。
1)独立受託者(Independent Contractor)▶︎プロジェクトや契約ごとに仕事を請け負う
2)ムーンライター(Moonlighter)▶︎定職に就きながら副業を持つ
3)多様な労働者(Diversified Worker)▶︎複数の収入源を持つ
4)非正規労働者(Temporary Worker)▶︎非正規雇用で特定の雇用主・クライアントのもとで仕事をする
5)事業主(Business Owner)▶︎5名以下の従業員を抱えて自身もフリーランサーかつ事業主として仕事をする

内訳をみてみると、最も多いのは、独立受託者の2110万人でフリーランサー全体の4割を占め、次いで、ムーンライターが1430万人、多様な労働者が930万人となっています。なお、非正規労働者は550万人で、事業主は280万人で5区分の中最少でした。
出典:経営ハッカー「フリーランスは仕事がないの嘘。米国では年間経済効果7150億ドル」(松岡由希子)より

では、日本と海外の起業数にどのくらい差があるのかを見てみましょう。
内閣府図解1
内閣府調べのデータから、起業数は日本がかなり劣っている事がわかりますね。では日本で本業に従事する人が、副業するのはなぜなのか? そのマインドは、意外にも金銭目的よりも起業したいという意識の方が断然高いことが以下の内閣府統計データから読み取れます。
内閣府図解2
しかし、日本の起業活動従事者は世界の高所得国にかなり劣っていることが下図内閣府データから読み取れます。
内閣府図解3
日本では、副業に対する本業におけるマイナス面はどんな事が挙げられるでしょうか?
「8時間労働の後、数時間残業して帰宅して、また別の仕事をすると、睡眠不足などの過労から翌朝の本業に支障が出る」や、「情報漏洩など機密事項に対する違反行為があるかもしれない」など、そんなところでしょうか? しかし、実はこんな考えを覆すデータがあります。下図内閣府データを見てください。
内閣府図解4
上図を見ると、全体の副業者も副業希望者160〜239時間と長時間労働の方が起業に対するマインドは増していることがわかります。日本の実情は、副業をきっかけに起業したいが労働意欲に対し、開業までのチャンスが低く、高所等国に比べて改善の余地があることがわかります。

この章では最後に、現状として日本と海外で起業までにかかる日数や、失業者の就職率について比較してみましょう。
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上図より、海外では副業に対する考え方が寛容で、それにより起業しやすい事がわかりました。一方で、日本は通信系のベンチャーなどを経て起業する若者が起業家として活躍しているのが現状で、その他の産業については低水準の為、今後各業界でチャンスを伸ばす取り組みが必要であり、GDPを上げるためにも、考え方を一新した方が良さそうだということがわかりました。

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■3)副業で確定申告をする際に気をつけなければならない3つのポイント

読者の皆様は上記情報から何をお感じになりましたでしょうか? この記事のメインでもある「副業で確定申告をする際に気をつけなければならない3つのポイント」について整理してみましょう! ちなみにサラリーマンなどの給与を受給されている方は「給与所得者」となりますので、それ以外の所得を得ている方が対象になります。給与所得とは勤務先から受ける給料、賞与などの所得をいいます。

・1ポイント目)お勤め先の承諾は得ていますか?

不動産収入やアフェリエイトなども年間所得が20万を超えたられっきとした副業ですから、お勤め先に報告の義務がでてくる可能性もあります。お勤め先の服務規程はどのようになっておりますか? 経理担当者などはあなたの年間収入が増えた場合、当然住民税などのその他の税金も上がるわけですから、「おかしいな?」と思われるかもしれません。どの程度までならば理解があるのかは、事業主により異なるので、伺いを立てると良いかもしれません。もちろん事後報告は良くないので、何事もやる前に報告することをオススメします!

・2ポイント目)「事業所得」と「雑所得」について

継続的に所得がある場合は「事業所得」になります。単発的なものは「雑所得」に分類されます。では「事業所得」と「雑所得」にはどんな違いがあるのでしょうか?
・事業所得……事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得です。ただし、不動産の貸付けや山林の譲渡による所得は事業所得ではなく、原則として不動産所得や山林所得になります。
・雑所得 ……雑所得とは、事業所得、不動産所得、利子所得、配当所得、給与所得、譲渡所得、一時所得、山林所得や退職所得のいずれにも該当しない所得です。

※事業所得か雑所得か判断に迷われたら直ぐに税務署に問い合わせください!

・3ポイント目)雑所得について

雑所得とは、例えば、個人的趣味の延長で何かのイベント活動に呼ばれ講演会をさせられ、それが数回続き20万をオーバーしたとか、趣味で執筆活動したら20万をオーバーしたなど、単発的な収入でありながらも、今後のあなたの人生において、独立開業に至るきっかけになるチャンスかもしれません。やりたい事をやって収入を得られるのであれば、水を得た魚なわけで、個人業績も否が応でも上がりますよね!

「2ポイント目)「事業所得」と「雑所得」について」で所得違いについて記載しましたが、税務上の分類としてより詳しく解説しますと……

・1) 公的年金等(国民年金、厚生年金、企業年金、恩給など)
・2) 先物取引での収益、外国為替証拠金取引(FX)での収益など
・3)非営業用貸し金の利子
・4) 副業で書いた記事の原稿料や印税、講演料
・5) アフィリエイト収入、インターネットオークションなどの売却収入など
・6) 個人年金保険の年金

(※似たような副業や投資でも、株取引での収入は「譲渡所得」、賃貸マンションからの賃料収入は「不動産所得」になります。)

上記の雑所得の中で、
・1)は「公的年金等」として総合課税、
・2)は「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税となります。
・3)以下は「その他の雑所得」としてひとまとめにされます。

この「その他の雑所得」の収入から必要経費を差し引いた金額を「所得金額」といいます。
この所得金額が、他の所得金額(給与所得・退職所得を除く)と合計して20万円を超える場合は確定申告が必要となり、20万円以下の場合は確定申告は不要です。

ここで注意すべき点は、3)以下の「その他の雑所得」の所得金額が20万円以下であっても、他の所得金額(例えば、先物取引に係る雑所得等の所得金額、株の譲渡所得金額、賃貸マンションからの不動産所得金額)と合計して20万円以上になれば確定申告が必要になることです。
出典:経営ハッカー「サラリーマンの確定申告|雑所得が20万以上と20万以下の違いを教えて」より

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■まとめ

いかがでしたか? あなたも既に「副業」に片足突っ込んでいる可能性はないでしょうか? 冒頭の内閣府の資料からも、多くの日本の企業はまだまだ副業に対してマイナスイメージを持っているようです。若い企業(若者)程「副業」に寛容で、若者程起業に意欲的だというデータもあります。ノマドワーカーや人気ブロガーなど個人事業主として独立した働き方を実践する、そんな働き盛りの30代も多くいます。最近では週3日勤務の正社員採用をする「ごちクル」を運営するスターフェスティバルや、4時間勤務の正社員という働き方を提案するユニクロなども新しい働き方を提案しています。また、正社員ではないですが「ゆるい就職」という形で非正規雇用を斡旋する人材派遣会社も話題になっています。

厚労省は、若者や高齢者や女性にターゲットを絞り、様々な形で就労環境を整備していますが、残された課題の1つに、3人以上の子供を養う家庭で家族を養う親の就労環境がやや置いてけぼりになっている気がします。子供を安心して進学させられる生活基盤が必要な世代に、毎月きちんとした生活費を稼げるだけの仕事と育児環境を、制度面や社会環境面や企業努力など多角的にサポートする体制の整備が必要でしょう。30年後の安心で安全な未来を形成するために、働き方も含めた新しいライフスタイルを、今この記事を読んでいるあなたも含めてちょっとづつ考えていく必要があるかもしれません。

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