企業への税負担はどうなる?「法定実効税率」引き下げでフランス並みに?

企業への税負担はどうなる?「法定実効税率」引き下げでフランス並みに?

法定実効税率
大企業の「法定実効税率」引き下げでフランス並みに!これは何を意味するのだろうか? 経済産業省は2015年度の税制改正について「賃上げや設備投資などの前向きな投資を加速するとともに、下請・中小企業の取引条件の改善により、もう一段の「真の経済の好循環」の実現を図る。」と記載している。しかし真の経済好循環という部分は大企業の胸三寸という事になる。なぜならば、法定実効税率を2.51%も引き下げし更に段階的に引き下げを実施するという恩恵を受けられるのは大企業のみ。そこでふと疑問が浮かぶ。大企業は日本全体の企業数の何%なのか? ということ。そこで下記円グラフをご覧ください。

■1)日本の大規模・小規模企業数の現状を数字で見る

企業数
中小企業が2014年7月に公表した中小企業白書では、小規模事業者数は334.3万社、従業員数1,192万人だった。ちなみに中小企業の数は51.0万社、従業員数2,025万人。これは大企業の数の約350倍以上。なんと99.7%が中小企業と小規模事業者で占められている。日本はまさに中小企業と小規模事業者で支えられていると言っていい数字。赤字倒産は20年以上ぶりに700万人を下回ったらしいが、この改正がどのように中小企業や小規模事業者を追い込むのだろうか?

■2)「法定実効税率」はどこまで下がる?

「法定実効税率」は「経済の好循環の実現を力強く後押しするため」という理由により2015年度から2017年度にかけて段階的に財源が確保されます。数字にすると、現在34.62%ですが、2015年度より32.11%に、翌年2016年度には31.33%まで引き下げられます。これは現行から▲3.29%の大幅な引き下げとなります。その後も国は改革を継続し20%台まで引き下げる事を目指しているようです。大企業には嬉しいニュースですが、中小法人には関係の無い話です。

しかし一方で、資本金の額または出資金の額が1億円を超える法人が対象の「外形標準課税」は、赤字であろうと関係なく法人税の税負担がのしかかるので、中小企業の7割が赤字企業と言われている中で、この様な税負担は倒産の危機に直面せざる負えないといった見方もあり騒がれています。結局、大企業は税負担を軽減し、中小企業には重税を行うという弱肉強食の世界が待ち構えていると言えるのかもしれません。

法定実効税率は、法人の利益に対して負担しなければならない税金なので、固定資産税は対象外になります。それぞれ以下の様な税率で計算します。まずはそれぞれにかかる税負担を法人所得から見てみましょう。
法定実効税率
※(資本金は1億円以下、または資本金が5億円以上の大法人の100%子会社には該当しない)

■3)「法定実効税率」の計算方法について

「法定実効税率」の割り出し方については以下の計算式になります。
法定実効税率計算

■まとめ

なお、2015年4月1日以降に引き下げられる「法定実効税率」について、繰越欠損金の取扱い、外形標準課税の拡大、租税特別措置の廃止等は、中小企業には適応されません。

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