初心者でもわかる法人税法の基本知識まとめ

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法人税とはどんな税金か?

法人税とは、会社の儲けに対して、国が課す税金のことであり、国税になります。 また、法人税は税金を納める納税者と税金を負担する担税者が同じ税金であり、直接税とも呼ばれます。 よって、会社が自ら法人税を計算して、申告書を作成し、納付を行う必要があります。 そこで今回は、法人税法の基本的な知識について、確認していきます。

1)法人税の種類

法人税法上、法人税は、①各事業年度の所得に対する法人税、②各連結事業年度の所得に対する法人税、③退職年金等積立金に対する法人税の3つに分けられます。 法人の毎年の事業活動で儲けた利益に対して課せられる法人税は、①に該当します。 ②は、企業のグループを1つの納税の単位として、計算されるもので、俗に連結納税と呼ばれます。 具体的には、親会社と親会社が100%の株を所有している子会社をグループ全体で申告ずる場合に、連結納税が適用されます。 ③に関しては、特殊な場合に適用されます。 〈参考〉【損金不算入】経営者にとって切っても切れない「法人税」まとめ。

2)法人税の納税義務者

法人税の納税義務者は、法人になります。 法人とは、国内に本店又は主たる事務所を有する法人である内国法人のことをいいます。 内国法人は、①普通法人、②公共法人、③公益法人等、④人格のない社団等、⑤協同組合等の5つに分かれます。 ①と⑤に対しては、各事業年度の所得に対する法人税が課せられます。 ①は、株式会社をはじめして、合名会社、合資会社、合同会社になります。 ⑤は、農協や生協になります。 ②に対しては、法人税は課税対象にはなりません。②は、NHKや地方公共団体になります。 ③と④に対しては、法人税を課さないのが原則です。 ただし、収益に関する事業を行った場合には、収益事業から生じた所得に対して、各事業年度の所得に対する法人税が課せられます。 ③は、日本赤十字社や宗教法人、④は、PTAや同窓会になります。 


3)法人の事業年度と納税地

法人税は、会社の所得に対して課税されます。 法人の事業活動は、継続して行われるので、区切りをつける必要があります。 法人税では、所得計算のための、区切りの期間を事業年度といいます。 事業年度は、会社により異なりますが、例えば、3月決算の場合、今年の事業年度は、平成27年4月1日から平成28年3月31日となります。 また、法人税の申告と納付を行う基準地を納税地といいます。納税地は原則として、本店の所在地になります。

4)法人税の計算の仕組み

法人税は、原則として、各事業年度の所得金額に法人税率を乗じて計算します。 各事業年度の所得とは、法人税における儲けのことをいい、会計上の儲けである利益とは異なります。
1. 所得金額の計算

法人税法上の所得とは、益金の金額から損金の金額を差し引いた金額になります。 法人税法上の益金とは会計上の収益、法人税法上の損金とは会計上の費用と類似しています。 しかし、会計は、適正な期間損益計算を目的としているのに対して、法人税法は課税の公平を目的としています。 よって、法人税法上の益金と会計上の収益、法人税法上の損金と会計上の費用は必ずしも一致せず、損益計算書で確定した当期純利益を法人税法上の所得金額に修正する必要があります。 この法人税法上の所得金額の計算の明細書は別表四と呼ばれています。
2. 法人税額の計算
別表四で確定した法人税法上の所得金額に税率を乗じて、法人税を計算します。 ここで、中間申告などで法人税を前払いしている場合は、差し引いて納付税額を計算します。 この法人税額の計算の明細書を別表一と呼ばれています。

5)法人税の申告と納付

法人は、事業年度の終了から2ヶ月以内に税務署長に対して、確定申告書を提出します。 確定申告書は、株主総会により承認を受けて、確定した決算に基づいて作成されます。 よって、3月決算であれば、5月末までに法人税の申告と納付も同時に行う必要があります。 また、事業年度が6か月を超える法人は、期首から6か月以内に税務署長に対して、中間申告書を提出します。 この中間申告は、前期の法人税額が20万円を超えているような場合に必要になります。 中間申告の方式は、前年度の実績による方式と仮決算による方式の2つがあります。

6)まとめ

いかがでしたでしょうか。 法人税の申告と納付は必ず、事業年度の終了から2ヶ月以内に行わなければなりません。 この期日を過ぎると、延滞税が発生します。 よって、法人税法上の所得金額の計算の基となる損益計算書の当期純利益を早期に確定していくために、決算の作業を早めに終了することがポイントとなります。 〈参考〉延滞税│支払期限までに税金を納めないと自動で課される