【法人税基本通達】2015年度改正、新設された法人税改正点まとめ

法人税基本通達
今回は、法人税の基本通達という内容について解説していきたいと思います。ちなみにこの「通達」って普段あまり使わない言葉ですよね? ウィキペディアでは、以下のように解説しています。

通達(つうたつ)とは、主に行政機関内部において、上級機関が下級機関に対し、指揮監督関係に基づきその機関の所掌事務について示達するため発翰(はっかん:通知や通達文書を発行すること。)する一般的定めのことをいう。行政法学にいう行政立法中の行政規則として位置づけられる。
通牒(つうちょう)と呼ばれることもある。文章引用:wikipedia「通達」より

ということで、要するに私達にとっては、法律が変わったことを伝える通知といったところです。
さて、今回の記事の焦点として取り上げようとしている部分の「法人税基本通達」の改正や新設された部分をお伝えしていきます。

[目次]|改正点
1)有価証券等の譲渡損益、時価評価損益等
2)外国税額の控除
3)恒久的施設
4)国内源泉所得
5)租税条約に異なる定めがある場合の国内源泉所得
6)課税標準
7)恒久的施設帰属所得に係る所得の金額の計算
8)税額の計算
9)申告及び還付
10)経過的取扱い
11)まとめ

1)有価証券等の譲渡損益、時価評価損益等

有価証券
【改正】2-3-60(繰延ヘッジ処理を適用している場合等における負債の利子の額の計算)

2)外国税額の控除

外国税額
【新設】16-3-9の2(複数の国外事業所等を有する場合の取扱い)
【新設】16-3-9の3(国外所得金額を計算する場合の準用)
【改正】16-3-11(国際海上運輸業における運送原価の計算)
【新設】16-3-37(国外事業所等帰属所得を認識する場合の準用)
【新設】16-3-38(振替公社債等の運用又は保有)
【新設】16-3-39(機械設備の販売等に付随して行う技術役務の提供)
【新設】16-3-40(船舶又は航空機の貸付け)
【新設】16-3-41(振替公社債等の利子)
【新設】16-3-42(貸付金に準ずるもの)
【新設】16-3-43(工業所有権等の意義)
【新設】16-3-44(使用料の意義)
【新設】16-3-45(備品の範囲)
【新設】16-3-46(利子の範囲)

3)恒久的施設

恒久的施設
【新設】20-1-2(1年を超える建設等)

4)国内源泉所得

源泉所得
【新設】20-2-1(恒久的施設帰属所得の認識に当たり勘案されるその他の状況)
【新設】20-2-2(恒久的施設帰属所得の認識)
【新設】20-2-3(恒久的施設が果たす機能の範囲)
【新設】20-2-4(恒久的施設において使用する資産の範囲)
【新設】20-2-15(損害賠償金等)

5)租税条約に異なる定めがある場合の国内源泉所得

国内源泉所得
【新設】20-3-1(利子の範囲)
【新設】20-3-2(工業所有権等の意義)
【新設】20-3-3(使用料の意義)

■6)課税標準

課税
【新設】20-4-1(恒久的施設を有する外国法人の課税標準)

7)恒久的施設帰属所得に係る所得の金額の計算

計算
【新設】20-5-1(複数の事業活動の拠点を有する場合の取扱い)
【新設】20-5-2(内部取引から生ずる恒久的施設帰属所得に係る所得の金額の計算)
【新設】20-5-4(外国法人における短期所有株式等の判定)
【新設】20-5-5(損金の額に算入できない保証料)
【新設】20-5-7(損金の額に算入できない償却費等)
【新設】20-5-8(販売費及び一般管理費等の損金算入)
【新設】20-5-9(本店配賦経費の配分の基礎となる費用の意義)
【新設】20-5-10(本店配賦経費の計算)
【新設】20-5-12(外国法人の総資産帳簿価額の円換算)
【新設】20-5-14(外国保険会社等の投資資産の額の円換算)
【新設】20-5-15(外国保険会社等の投資資産の額の運用利回り)
【新設】20-5-16(内部取引に係る勘定科目の意義)
【新設】20-5-17(恒久的施設に係る純資産の額の算定方法)
【新設】20-5-18(恒久的施設に係る資産等の帳簿価額の平均的な残高の意義)
【新設】20-5-19(総資産の帳簿価額の平均的な残高及び総負債の帳簿価額の平均的な残高の意義)
【新設】20-5-20(発生し得る危険を勘案して計算した金額の円換算)
【新設】20-5-21(恒久的施設に帰せられる資産の意義)
【新設】20-5-22(規制上の自己資本の額及び規制上の連結自己資本の額の円換算)
【新設】20-5-23(比較対象法人の純資産の額の意義)
【新設】20-5-24(総資産の帳簿価額の円換算)
【新設】20-5-25(連結貸借対照表における総資産の帳簿価額の平均的な残高及び連結貸借対照表における総負債の帳簿価額の平均的な残高の意義)
【新設】20-5-26(金銭債務の償還差損等)
【新設】20-5-27(短期の前払利息)
【新設】20-5-28(負債の利子の額の範囲)
【新設】20-5-29(原価に算入した負債の利子の額)
【新設】20-5-30(原価に算入した負債の利子の額の調整)
【新設】20-5-31(金銭債務の償還差損等)
【新設】20-5-32(恒久的施設の閉鎖に伴う資産に係る時価の意義)
【新設】20-5-33(繰延ヘッジ処理等における負債の利子の額の計算)
【新設】20-5-34(資本等取引に含まれるその他これらに類する事実)

20-6-1 外国法人の法第 141 条第1号ロ及び第2号(課税標準)に定める国内源泉所得に係る所得の金額の計算上、外国法人が令第 178 条第1項各号(国内にある資産の譲渡により生ずる所得)に規定する資産を譲渡した場合には、当該資産の譲渡原価並びに当該事業年度において当該資産の譲渡のために要
した費用(当該資産につき生じた損失を含む。)以外の費用及び損失の額は、当該事業年度の損金の額に算入しないものとする。

20-5-36 外国法人につきその各事業年度終了の時における資本金の額若しくは出資金の額又は資本金等の額(以下20-5-36において「資本金の額等」という。)を基礎として法又は措置法の規定を適用する場合における当該資本金の額等については、当該事業年度終了の日の電信売買相場の仲値により換算した円換算額による。(平26年課法2-9「九」により追加)

8)税額の計算

税額
【新設】20-7-1(配当等に係る所得税控除額の所有期間按分
20-7-1 恒久的施設を有する外国法人につき法第 68 条(内国法人に係る所得税額の控除) の規定を準用する場合における令第 140 条の2第1項第1号(法人税額から控除する所得税額の計算) の規定の適用については、同号に規定する「その元本を所有していた期間」は、同号に規定する配当等(以下20-7-1において「配当等」という。)の元本が当該恒久的施設に帰せられていた期間をいうことに留意する。(注) 例えば、恒久的施設を有する外国法人の本店等に帰せられていた配当等の元本が、当該配当等の計算の基礎となった期間の中途において当該恒久的施設に帰せられることとなった場合には、当該元本が当該本店等に帰せられていた期間に対応するものとして計算される所得税の額については、法第 68 条の規定の適用がないこととなる。

【新設】20-7-2(外国法人に係る外国税額の控除)
20-7-2 恒久的施設を有する外国法人が各事業年度において法第 144 条の2第1項(外国法人に係る外国税額の控除) に規定する外国法人税を納付することとなる場合の同条の規定の適用に当たっては、第 16 章第3節(外国税額の控除) の取扱い(16-3-9(国外源泉所得に係る所得の金額) から16-3-9の3(国外所得金額を計算する場合の準用) まで、16-3-11(国際海上運輸業における運送原価の計算)及び 16-3-37(国外事業所等帰属所得を認識する場合の準用)の取扱いを除く。)を準用する。(注) 16-3-29⦅事業の区分⦆及び 16-3-31⦅総収入金額⦆から 16-3-35⦅棚卸資産の販売以外の事業に係る収入金額⦆までの取扱いを準用する場合における令第 195 条第2項⦅外国税額控除の対象とならない外国法人税の額⦆の規定の適用については、同項に規定する収入金額及び総収入金額には、内部取引に係るものが含まれることに留意する。

9)申告及び還付

還付
【新設】20-8-1(組織再編成に係る確定申告書の添付書類)
20-8-1、17-1-5(組織再編成に係る確定申告書の添付書類) は、規則第 61 条の5第1号ホ及び第2号ホ(確定申告書の添付書類) に規定する「資産、負債その他主要な事項」に関する明細書を確定申告書に添付する場合に準用する。

【新設】20-8-2(還付金額の計算)
20-8-2 法第144条の13第1項又は第2項⦅欠損金の繰戻しによる還付⦆の規定による法人税の還付請求があった場合の還付すべき金額の計算については、17-2-1(還付金額の計算) の取扱いを準用する。(注) 同条第1項の規定による法人税の還付請求があった場合には、同項各号に掲げる欠損金額ごとに 17-2-1の取扱いを準用することに留意する。

10)経過的取扱い

経過
【新設】(経過的取扱い(1)…改正通達の適用時期)
この法令解釈通達による改正後の取扱いは、次に掲げる経過的取扱いを除き、平成 28 年4月1日以後に開始する事業年度分の法人税について適用し、同日前に開始した事業年度分の法人税については、なお以前の例による。

【新設】(経過的取扱い(2)…欠損金の繰戻しによる還付)
この法令解釈通達による改正後の 20-8-2の取扱いは、外国法人の平成 28年4月1日以後に開始する事業年度において生ずる欠損金額について適用し、外国法人の同日前に開始した事業年度において生じた欠損金額については、なお以前の例による。

11)まとめ

いかがでしたか? 今回は行政による規則の改正点についてお伝えしましたが、行政の通達だけに文章が堅くわかりにくいので、行政には一般にわかりやすくする努力をしてほしいですね。国民は税金を支払っているわけですから、徴収される代わりにサービス意識を持っていただかないことには、万人に伝わりにくいものになり誤解や間違いなどが増えてしまいます。しかも、行政も民間同様に、リアルからネットへサービスを移行し始めていますので、トラブルに繋がりにくい動線を作っていただかないことには困ります。

■ 法人税のついてまとめた記事についてはこちらをご覧ください▶「初心者でもわかる法人税法の基本知識まとめ

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