マイナンバーで職歴が会社にバレる!?従業員が導入前に知っておくべき点まとめ

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マイナンバー制度、いよいよ今年10月から番号通知がはじまります。
2015年からの本格的な運用前に、給料計算や申告の際にクライアントのマイナンバーを預かる私たち税理士も、日々アップデートされる最新情報に目を光らせています。
そんな中、マイナンバーにまつわる色々な憶測もネットを中心に広がっていますね。今回は、その中でも多い「マイナンバーで職歴が会社にバレるのかどうか!?」について調べてみました。

〈参考〉今さら聞けないマイナンバー制度(番号制度)とは?重要ポイントまとめ

マイナンバー対策、大丈夫ですか?
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1)そもそも、なぜマイナンバーを会社に提供するのか

職歴がバレるというのは、会社員である皆さんが、勤めている(あるいはこれから勤める)会社にマイナンバーを提供するという話から生まれた憶測かと思われます。ではなぜ、マイナンバーを会社に提供するのでしょうか。

1. 給料にかかる税金の手続きのため

会社は、社員に給料を支払う際、その給料にかかる所得税を天引きして、社員の代わりに税務署に納付しなくてはいけないことになっています。また、社員が住んでいる自治体に支払う住民税も、給料から天引きして会社が納付すること(特別徴収)が原則です。これらの税金の事務手続きのため、会社は社員のマイナンバーを預かることになります。

2. 会社で加入している社会保険の手続きのため

会社で雇用保険や社会保険(健康保険・厚生年金など)に加入している場合、その事務手続きを会社が行う際、マイナンバーを記載します。なお、雇用保険については平成28年1月1日以降、健康保険・厚生年金については平成29年1月1日以降の手続きから、マイナンバーを記載します。

3. いつ会社に通知するのか

具体的には、今年の11月以降、年末調整の際に会社に提出する2枚の用紙「扶養控除等申告書」「保険料控除等申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」にマイナンバーを記載して会社に提供することになるケースが多いかと思います。もし配偶者や親族を扶養に入れている場合は、配偶者や親族のマイナンバーも会社に提供します。また、10月以降に新しい会社に入る方は、入社の際に出す「扶養控除等申告書」に書くなどの方法で、マイナンバーを会社に提供する形になるかと思います。

〈参考〉
【企業必見】マイナンバーのスケジュールを時系列でまとめてみた
これからのトレンド間違いなし!社会人なら知っておきたいマイナンバー制度って何?

2)マイナンバーで会社に職歴がバレることはあるのか

このように、社員は、原則的には会社にマイナンバーを出すことになります。それでは、マイナンバーを預かる会社は、そのマイナンバーで社員の情報を検索することはできるのでしょうか。

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1. マイナンバーの利用は限られている

マイナンバーを記載した書面を行政機関等に対して提出する会社は「個人番号関係事務実施者」となり、目的を超えたマイナンバーの収集・保管をすることはできません。また、利用する可能性がなくなった後は廃棄しなくてはならず、これらを守らなかった場合の罰則規定も定められています。そもそも会社は、通知カードに記載されている「12ケタの個人番号」「氏名」「住所」「生年月日」「性別」以外の情報を知る手段はありません。マイナンバーから情報を検索することができるのは行政機関だけで、当然ながらその内容を会社に伝えることは禁止されています。

2. 逆にバレなくなる可能性も

つまり、会社にマイナンバーを出すことで職歴がバレるということは実質上ないと考えられます。逆に、現在、入社時に提出を求められることがある「年金手帳」「雇用保険被保険者証」の方が、前職に関する情報が多く含まれていると言えます。これらの手続きが将来的にマイナンバーだけの提供でよくなれば、前職までの情報は会社にとってはより分からなくなるでしょう。
ただし、万が一マイナンバーが情報漏洩をしてしまった場合は、職歴に限らずあらゆる個人情報が、第三者に知られてしまう点は、可能性がないとは言い切れません。

〈参考〉
罰金200万円!知らないとマズいマイナンバー制度の罰則を税理士が解説
マイナンバー導入後の年金手続きで個人情報流出!?公認会計士が徹底解説

3)まとめ

いかがでしたでしょうか。マイナンバー制度は、これまで別々の行政機関がそれぞれ管理していた国民の情報が一元管理されるという制度です。この制度によりどんな波及効果があるのか、運用が開始される平成28年になってみて、はじめて分かる事も多いと思います。ただし言えることは、矛盾のない正確な情報が管理される社会になっていくということです。今回ご紹介した職歴についても、将来的には曖昧にしたり、ごまかしたりできなくなるでしょう。今後転職、就職する際には、十分注意が必要となりそうです。

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マイナンバー制度についてもっと詳しく知るには

すべての国民に番号をつけて、税・社会保障関連の手続きに活用される「マイナンバー制度」。2015年10月からマイナンバーの通知が始まります。そして、2016年1月にマイナンバー制度が開始します。
制度開始まで間もないですが、どのような制度なのかまだ調べている段階で対策にまで手が回っていない方がほとんどかと思います。
このガイドでは、マイナンバーのスケジュールやその他知っておきたい基本知識など、マイナンバーを理解するのに必要な情報を全てまとめました。
本ページを活用して、マイナンバーをマスターして有効に使いましょう!

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目次

  1. 今さら聞けないマイナンバー制度とは?
  2. 制度開始までのスケジュール
  3. 収集時の本人確認の方法
  4. 保管に必要な安全管理措置
  5. マイナンバーを提供していい範囲とは?
  6. 法定調書への記入・提出方法・注意点
  7. マイナンバーによる年末調整の変更点
  8. マイナンバーに関してよくある質問10選
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