源泉徴収額の計算方法・税率を税理士が解説 | 計算例3選つき

源泉徴収税額
(最終更新:2016年12月7日)
源泉徴収という言葉を聞いたことがあっても、では実際の計算方法など詳しいことを聞かれると、実は分からないという方も多いのではないでしょうか。
今回は源泉徴収額とはという基本的な部分から、その計算方法まで門田 知也 税理士に解説していただきました。

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1)源泉徴収額(源泉徴収税額)とは?

源泉徴収税額とは企業や個人事業主などが一般的に給与等を支払う際に支払い金額より差し引く所得税及び復興特別所得税の事を指します。例えば毎月会社から貰う給料から源泉徴収されている所得税及び復興特別所得税が主なものになります。また、源泉徴収税はこの給料だけでは無く、他の支払の際にも差し引かれている事も有ります。

最も身近で目にする機会が多いのが、銀行の利息では無いでしょうか。最近では銀行金利も非常に低く、銀行にお金を預けていても利息が付かないと言う事もあるかもしれません。それでも一定の預金額がある場合、利息が付きます。その利息に対しても金額によっては源泉徴収税を差し引いて預金に入金されている場合が有ります。

また、銀行に預けても利息が少ないからと、株式を買われている方もいらっしゃるかもしれません。その株式から配当が出る場合や特定口座内で上場株式等を売買し源泉徴収制度を「有り」としている場合など、一定の条件は有りますが、その場合についても源泉徴収が差し引かれる事が有ります。

この様に様々な場面で、会社等から支払の金額全額では無く、所得税(復興特別税を含む。以下「源泉所得税等」と言う。)を差し引いて支払をします。この場合、この支払をする会社等については、源泉所得税等を差し引いて税務署にその税額を納付する義務を負っています。ですので申告所得税については個人が税務署に申告・納付する義務を負いますが、源泉徴収税については会社が税務署に納付をする義務を負うという点においても違っています。

ではどの様に会社等から実際に支払が有った場合は計算すれば良いのか?その計算例について見てみましょう。

<参考>所得税と源泉徴収の違いは?誤解しやすい税の基本を税理士が徹底解説

2)給料の源泉徴収税額の計算方法

税法改正がある度に給料の源泉所得税等の額は変わってきますが、現在の年の平成28年で計算してみましょう。日雇い労働者や電子計算機を使った特例など様々な区分に応じて様々な金額となりますが、あくまでも一般的に多く使われている方法で計算する事を前提とします。

一般的に使われている方法でも、それが主たる給与か従たる給与、簡単に言うと本業か副業かで分かれてきます。どれでは以下、具体例で見て行きましょう。

例:
給料 350,000円
定期代15,000円
社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)52,000円
配偶者有り(専業主夫/主婦)
子供(1歳)

<本業の場合の源泉徴収税の計算>

350,000円-52,000円=298,000円(その月の社会保険料等控除後の金額)
※ 定期代については一定金額までは非課税です。

下記リンク先の源泉徴収税額表の甲の欄から、上記の金額と扶養親族等の数が1人(16歳未満の子供は扶養親族等の数にカウントしません)との欄が交わる部分を探します。

すると6,640円と言う金額が出てきますので、ここで住民税が特別徴収が5,000円されているとすると…

350,000円+15,000円-52,000円-6,640円-5,000円=301,360円が所謂手取り金額になります。

<副業の場合の源泉徴収税の計算>

350,000円-52,000円=298,000円(その月の社会保険料等控除後の金額)

下記リンク先の源泉徴収税額表の乙の欄と上記の金額が交わる部分を探します。すると52,300円と言う金額が出てきます。従って

350,000円+15,000円-52,000円-52,300円=260,700円が所謂手取り金額になります。

※ 上記の計算式については「従たる給与についての扶養控除等申告書」の提出が無い場合を想定

本業か副業かについての判断については、「給与所得者の扶養控除等申告書」が会社等に提出されていれば本業で、提出が無ければ副業と判断されます。

<参考>平成28年分 源泉徴収税額表

3)利子の場合の源泉徴収税の計算

利子については源泉徴収される利子については、平成49年まで源泉所得税等は15.315%、地方税は5%徴収される事になっています。従って、例えば400円の利子がついた場合は

400円×15.315%=61.26円→61円(源泉所得税等、1円未満切捨て)
400円×5%=20円(地方税)
400円-61円-25円=314円(手取り)

となり、銀行の預金通帳には314円が入金される事になります。

4)税理士などの支払の場合の源泉徴収税の計算

あまり知られていませんが、弁護士や税理士など一定の士業その他の職種について支払う際についても源泉徴収税が発生する事が有ります。

源泉徴収税額は支払額の10.21%(平成49年まで)で、100万円を越える部分に対しては20.42%(平成49年まで)です。また、司法書士等に関してはまた別の計算方法も有りますので、あくまでも弁護士や税理士などについてで考えて下さい。

また、弁護士や税理士などについては、消費税等(消費税及び地方消費税)がかかりますので消費税等を足した金額か消費税等を除いた金額か判断に迷うことも有るでしょうが、原則は消費税等を足した金額だと思っておいて下さい。ただ、例外的に消費税等を請求書などで明確に区分している場合は、税抜きの金額に対して源泉徴収税を計算しても良いとなっています。

例:
税理士の報酬額 30,000円(税抜き)
消費税等 2,400円 の場合

<原則>

32,400円×10.21%=3,308.04円→3,308円(1円未満切捨て)
32,400円-3,308円=29,092円(支払額)

<消費税等を明確に区分している場合>

30,000円×10.21%=3,063円
30,000円+2,400円-3,063円=29,337円(支払額)

5)まとめ

以上の様に源泉徴収税額の計算は様々な場合によって様々な計算方法が有ります。どうしても分からない場合は、顧問税理士又はお近くの税務署にご相談下さい。また、毎年税制が変わっているので、計算方法も現在の形から変わる可能性が有ります。その部分についても注意は払っておいた方が良いかと思います。

更に源泉徴収税についてですが、原則として徴収した月の翌月10日(10日が土日祝の場合は土日祝の翌日)までの納付になっています。会社等においては合わせて注意が必要となります。

大阪市西区の税理士・FP(ファイナンシャルプランナー)事務所、門田会計事務所です。大阪・神戸・京都(関西圏)で起業や独立を考えている方は、まず最初に話の合うアドバイザーが重要な鍵となってきます。当事務所の担当者は、2014年現在で34歳と若く特に20代~40代の起業を考えている方について話が合い、また税理士になってから約10年経っており、経験も浅い訳では無いため一定の評価をいただいております。もし大阪・神戸・京都(関西圏)で起業や独立を考えている方は、まずメールで一度ご相談下さい。また、相続対策等についても力を入れていますので、相続対策等を考えている方についても一度ご相談下さい。
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目次

  1. 会社の経理を始めるために
  2. 法人の決算に必要なものまとめ
  3. 貸借対照表で会社の資産状況を把握しよう
  4. 損益計算書で会社の利益を把握しよう
  5. 法人のための税申告・納付まとめ
  6. 法人にかかる税金は9種類もある
  7. 税金を滞納したら、どんな罰則がある?
  8. 法人のための節約のコツ
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