医療費控除の明細書、書き方と記入例を税理士がわかりやすく解説

medical確定申告で、医療費控除を受けるために領収書を保管していたけれど、いざとなると書き方がわからなくて、そのまま破棄してしまうことはありませんか?医療費控除は、明細書を記入して確定申告することによって簡単に受けることができます。
今回は医療費控除の明細書の書き方と記入例を宮脇 紀子 税理士に解説していただきました。

1)医療費控除とは

1年間に生計を一にする家族(同居、別居は問いません。簡単にいうと同じお財布で生活している家族のことです。)が支払った医療費に対して一定の計算式で計算した金額の所得控除を受けることができる制度です。家族の中で所得が一番高い人が申告するとより高い節税効果があります。

<参考>確定申告の医療費控除期限とやり方完全ガイド【2015年版】

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2)明細書の記入の仕方

  1. 明細書記入前の準備
  2. 保管しておいた領収書を、診察を受けた人、医療機関・薬局ごとにまとめてホッチキス止めして集計します。領収書ごとに転記するのではなく、まとめて転記することによって 手間が大幅に減ります。

    健康保険組合から医療費のお知らせというはがきが送られてきますが、そのはがきでは医療費控除は受けることができません。医療機関を受診した都度、必ず領収書を保管しておきます。

    また、医療機関までの通院に係るバス代や電車代などの交通費も対象になりますので、領収書がない場合はメモ書きでよいので記録しておきます(自家用車のガソリン代、駐車料は対象になりません)。医療費控除の対象となる医療費と、ならない医療費はこちら(https://keiei.freee.co.jp/2015/07/29/iryouhi-taisho/)で解説していますのでご参照ください。

  3. 医療費の明細書を準備
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    医療費の明細書は、税務署や市役所でもらうことができます。また国税庁ホームページからダウンロードすることもできます。

3)医療費の明細書の記入手順

  1. 整理した領収書をもとに、医療を受けた人、続柄、病院薬局などと所在地と名称、医療費の内訳を記入します。
  2. 治療の内容は、細かく記入する必要はありません。内科、眼科または治療費 入院費などでも良いでしょう。

  3. 生命保険金等で補てんされる金額を記入します。
  4. 保険金等で補てんされる金額とは生命保険契約などで支給される入院給付金や健康保険などで支給される高額医療費・家族療養費・出産育児一時金などのことです。確定申告までに入院給付金などの金額が確定していない場合は見積額で申告します。

    なお、給付を受けた保険金等の額が支払った医療費を超える場合がありますが、その場合は他の医療費から控除する必要はありません。(その給付の目的となった医療費の金額を限度とします。)

  5. 全部記入し終われば合計を出して【控除額の計算欄】A,Bにそれぞれ転記し、Cには、差引金額A-Bを記入します。
  6. Dには、確定申告書1表の所得の金額の合計額を転記します。
  7. 確定申告書A の場合は 所得金額の合計⑤
    確定申告書Bの場合は 所得金額の合計⑨ です(いずれも平成26年度)

  8. あとは、説明に従って記入していけばG 医療費控除の金額が計算されます。この金額を確定申告書の所得から差し引かれる金額の医療費控除の欄に転記します。
  9. ※ここで注意したいのは、Fの欄です。ここではEと10万円のいずれか少ない金額と言っています。つまり、所得金額が200万円未満の場合は 医療費の合計が10万円以下でも医療費控除を受けることができる場合があります。

    4)医療費の明細書の記入例

    実際に下記の場合の記入例をご紹介します。

    申告者: 山田太郎
    職業 : 自営業
    家族: 山田花子(妻)
    所得の金額: 400万円
    医療費の合計額: 60万円
    山田太郎 (本人): 10万円
    山田花子 (妻): 入院費 30万円 治療費 18万円 通院費 2万円
    補てんされる金額: 25万円 (山田花子 入院給付金)
    所得税の税率 10%
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    この例では医療費控除の金額はG欄の25万円です。山田太郎さんの税率は10%なので25万×10%=25,000円の節税になります。

    5)まとめ

    医療費控除の明細書は、このように説明に従って記入すればだれでも簡単に計算できます。領収書の整理が少し面倒ですが、個人事業者の方だけでなくサラリーマン 年金受給者の方でも簡単にできる節税です。医療費の領収書はとっておくようにしましょう。
     

    会計事務所の役割は、 税務申告、節税対策、経営相談のみならず、お客さまの心に寄り添い、共に未来を築いていくことであると考えています。まだ小さな事務所ですが、 よきパートナーとなることができるよう、一歩ずつ信頼関係を築いていきたいと思っております。どんな些細なことでも結構です。是非、ご相談ください。

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    目次

    1. 会社の経理を始めるために
    2. 法人の決算に必要なものまとめ
    3. 貸借対照表で会社の資産状況を把握しよう
    4. 損益計算書で会社の利益を把握しよう
    5. 法人のための税申告・納付まとめ
    6. 法人にかかる税金は9種類もある
    7. 税金を滞納したら、どんな罰則がある?
    8. 法人のための節約のコツ
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