節税になる小規模共済のメリットとデメリット | 損しないためのポイント

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個人事業主や小規模企業の経営者が多く加入している「小規模共済」について、メリットとデメリットをまとめました。小規模共済には大きな節税効果だけでなく、意外な活用法もあります。ただし、加入するタイミングやその後の掛金変更などによっては大きく損をする場合もあるため、ポイントをおさえて活用することが必要になるでしょう。

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1)小規模共済とはどんな目的のもの?

小規模共済とは中小企業基盤整備機構が取り扱う小規模企業の事業主向けの共済制度で、加入できるのは小規模企業を経営している事業主や個人事業主に限られます。

小規模共済の目的は経営者の退職金あるいは事業資金として活用してもらうことです。また、掛金月額は1,000円から7万円の間で自由に設定することができます。

加入対象は個人事業主・もしくは20名以下の従業員を雇用している経営者(業種によっては5名以下)となります。なお、配偶者等の事業専従者や兼業で事業を行っているサラリーマンは加入できません。

小規模共済の最大の特徴は、掛金が課税対象となる所得から控除できる(小規模企業共済等掛金控除)ことです。加入要件に合致していて、掛金を支払う余裕がある事業主にとっては、掛金分が所得控除になるので、直接的な節税効果を得られる数少ない方法になるでしょう。

2)小規模共済へ加入するメリット

掛金分の所得税がかからないため節税になる

小規模共済の最大のメリットは節税です。掛金は個人事業主や経営者の所得から控除されます。どのぐらいの節税効果があるかは、所得金額と掛金月額のそれぞれを下表で確認してください。(金額は2014年6月の税率に基づいています)
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会社の場合、掛金分を損金算入することと同様の効果が得られる

小規模共済はあくまで経営者や事業主の所得税から控除されることが前提です。そのため、事業上の損金や経費として算入することができないことが明記されています。ただし、企業としてキャッシュフローを考えた際、結果的には損金計上するのと同様の節税効果が得られます。前述のメリットと同じ内容ですが、個人事業主だけでなく、企業として見たときにも節税メリットがあります。

共済金を受け取るときの税負担が軽い

退職金や共済金を受け取る場合には、所得として税金がかかります。掛金で節税できるものの、受け取る際には税金がかかることはデメリットに感じるかもしれませんが、受け取りの際の税負担が軽くなるように設定されています。
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所得税は基本的には、収入から経費などを引いた金額に対して課税されますが、退職所得や一時所得として扱われる場合は、控除額が設定されていることや、税額が50%減額されるなどが定められているのです。

貸付制度

小規模共済には契約者貸付制度があり、積み立てている金額の範囲内で貸し付けを受けることができます。担保、保証人ともに不要で、利率は0.9%~1.5%と比較的低い利率です。貸付を受けたお金を事業に回すこともできますので、これを有効に使うというのもいいでしょう。

3)小規模共済へ加入するデメリット

1年以内の解約は掛け捨て、20年以上で100%返ってくる

掛金が支払い不能になる場合や、事業継続が難しい場合は解約手続きを取ることになりますが、1年以内の解約時の返金はなく、掛け捨てとなってしまいます。

また、支払った掛金を全額受け取るためには、最低でも20年以上の支払いが必要となります。節税での利益もあるので、20年支払わないと損をしてしまうわけでありませんが、数年以内で解約をしてしまうと確実に損だといえるでしょう。

掛金を減額するには条件クリアが必要

当初設定した掛金月額では今後の支払いが厳しいので、掛金を減額したいという場合は、一定の条件をクリアする必要があります。

事業経営の悪化や病気・負傷など、理由が明確に証明できないと減額が認められないため、当初設定する月額掛金は無理のない範囲に設定するのが無難でしょう。

将来の受取額は変更する可能性もある

国が管轄している共済制度とはいえ、受取額の算出計算方法や制度そのものが変更になる可能性もあります。そのため、現在の制度が途中で変更となり、将来受け取れる金額が減額されてしまう可能性もあります。

まとめ

小規模共済のメリットとデメリットについて説明しましたがいかがでしょうか?

事業が小規模の場合は売上が安定しないリスクもあり、なかなか加入には踏み切れないかもしれませんが、小規模のときこそ加入を検討することがおすすめです。それは、小規模共済は事業が小規模な時だけしか加入できないからです。事業規模が大きくなってしまうと加入することができなくなりますが、一度加入すればその後事業が拡大しても契約を続行することができます。

事業が小さいときほど、節税効果は収益に大きく影響します。個人事業主の方や小規模事業の経営者の方、これから事業を始めようと思っている方はぜひご検討ください。

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目次

  1. 会社の経理を始めるために
  2. 法人の決算に必要なものまとめ
  3. 貸借対照表で会社の資産状況を把握しよう
  4. 損益計算書で会社の利益を把握しよう
  5. 法人のための税申告・納付まとめ
  6. 法人にかかる税金は9種類もある
  7. 税金を滞納したら、どんな罰則がある?
  8. 法人のための節約のコツ
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