税理士が語る!中間決算の準備をスムーズに行う6つのポイント

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1)中間決算の目的を確かめよう

中間決算とは、1年決算の会社が事業年度の途中で行う決算で、半年間(上半期)の業績をまとめたものです。例えば、1年決算で、3月31日が決算日の会社でしたら、4月1日から9月30日までの半年間の業績をまとめたものになります。この場合は9月30日を中間決算日といいます。

あまり知られていないことですが、法律で中間決算を義務付けられているのは原則として株式を上場している上場会社だけです。非上場企業には中間決算は義務付けられていません。ですので、非上場であれば中間決算を行わないことも可能です。

しかし、実際には融資を受けている銀行や取引先企業から中間決算の提出が求められることも多いですし、自社の経営状況を定期的に把握し、経営に役立てるためにも中間決算は重要です。また、後述するように、納税のために中間決算が必要になることもあります。積極的に中間決算をしていくようにしましょう。

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2)損益予測を出そう

まず、6ヶ月間の損益予測を出しましょう。毎日、あるいは毎月帳簿をつけている場合は出しやすいと思いますが、帳簿がまだ出来ていない場合でも、おおまかでよいので中間決算の損益予測を出しましょう。損益予測が出たら、次に納税額や資金繰りをチェックします。

3)資金繰りをチェックして、仮決算による申告が必要か検討しよう

前年度の納付額が20万円を超えていた場合、「中間納付」といって、半年分の法人税を納付しなければいけません。中間決算日が9月30日の場合、2ヵ月後の11月30日までに納付することになります。

通常、中間決算日前後に税務署から納付書等の入った書類が送られてきますが、記載されている金額は前年度納税額の半分になります。これを「予定納税」といい、この金額を支払うことで納付は完了するのですが、季節によって売上の変化が著しい業種であったり、前年に比べ今年は業績が思わしくないような場合、実態より多額の納付になり、資金繰りにも影響する可能性があります。

例えば、前年度は業績がよく100万円の法人税を払ったとします。今年度は業績が落ち着き、法人税は10万円程度になりそうな場合、本来なら半年で約5万円程度の納税が必要なのに対し、100万円÷2=50万円の法人税を予定納税しなければなりません。

このような場合、送られてきた納付書を使わずに年度決算に準じた決算を行い、それに基づいた法人税申告書を作成・提出することで実際の業績に対応した納税を行うことが可能です。これを仮決算による中間申告といいます。より詳しく知りたい場合はこちらをご覧ください。

この制度は地方税や消費税にもあり、同様の納付が可能ですので、これらを含めて納税額や資金繰りを検討しましょう。なお、消費税の制度は多少複雑ですので、こちらをご覧下さい。

4)決算に必要な手続をリストアップしよう

中間決算は年度の途中の決算ですので、省略できる手続もありますが、省略可能な範囲が限定的であることや、仮決算による中間申告をする必要があることなどから、実質的には年度決算とほぼ同じ決算手続になります。決算手続は会社の事情によって多少異なりますが、ここではどの会社にもあてはまるであろう主な手続をリストアップしてみます。

  1. 現金
  2. 決算日に実際の現金残高を数え、現金出納帳上の残高が一致しているか確認します。

  3. 在庫
  4. 決算日に実地棚卸を実施し、在庫がどれだけあるのか数量を実際に数え、棚卸表を作成します。決算作業時に、棚卸表と帳簿残高が一致しているか確認し、不足している場合は棚卸差損を計上します。

  5. 預金
  6. 決算日までの通帳記入や、銀行から決算日現在の残高確認書を入手して、決算書の残高と一致しているか確認し、未経過利息を計上します。

  7. 売掛金
  8. 決算日現在の得意先毎の売掛金残高一覧表を作成します。必要に応じて、得意先に残高確認書を発送し、返送してもらうことで売掛金残高が一致していることを確認します。また、売掛金残高の中に長期にわたって入金できていないもの、入金される見込みのないもの、いわゆる「貸し倒れ」がないか確認します。

  9. 未収入金、その他の流動資産
  10. 決算日現在の相手先毎の残高一覧表を作成します。こちらも売掛金と「貸し倒れ」がないか確認します。

  11. 固定資産
  12. 決算日現在の固定資産台帳と実際の固定資産が一致しているか確認し、廃棄したり売却したりしたものがないか確認します。

  13. 買掛金
  14. 決算日現在の仕入先毎の買掛金残高一覧表を作成し、請求書到着遅れにより計上されていない買掛金がないか確認します。

  15. 未払金、その他の流動負債
  16. 決算日現在の相手先毎の残高一覧表を作成し、請求書到着遅れにより計上されていない経費等の未払金がないか確認します。

  17. 借入金
  18. 借入先の残高証明書を入手し、決算書の残高と一致しているか確認し、未経過利息を計上します。

決算についてより詳しくはこちらをご覧下さい。

5)スケジュール管理しよう

決算に必要な手続をスケジュール管理しましょう。例えば現金残高の確認作業や在庫の棚卸作業は、原則として決算日に実施しなければいけませんので、手続を忘れたり漏れがないようにする必要があります。

また、決算には期限があります。仮決算による中間申告をする場合は、中間決算日の2ヶ月後が期限ですし、上場会社の場合は中間決算日後45日以内に決算発表しなければなりません。期限に間に合うよう、残高証明書を入手する時期、仕入先から請求書を送ってもらうのを依頼する時期などをスケジューリングして管理する必要があります。

6)早めの対応、早めの相談をこころがけよう

決算準備も早めに始めることが、中間決算の準備が滞りなくスムーズに進む最大の秘訣です。専門的な知識や、決算の仕方がわからないという場合は、早期の段階で専門家に相談することが大事です。

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早稲田大学法学部卒業  アーサーアンダーセン(現・あずさ監査法人) 金融庁(監督局課長補佐)等を経て2009年俵会計事務所開設
事務所名:俵会計事務所

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目次

  1. 法人にも確定申告って必要なの?
  2. 法人税とは
  3. 法人の確定申告の全体的な流れ
  4. まずは法人決算書と勘定科目内訳明細書
  5. 法人税の申告書類の作り方
  6. 作成した申告書を提出して納税する
  7. 最後に
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