住民税の扶養控除をわかりやすく解説

reduction-tax 「扶養控除」とは、ある納税者が親族を養っている場合に、その納税者の税金が安くなる税制上の仕組みのことをいいます。年末調整や確定申告の時期になると「扶養に入れる」「扶養から外れる」といった会話を聞くことがあるのではないでしょうか。ここでは、その扶養控除、なかでも住民税の扶養控除について解説します。

1)扶養控除によって税金が安くなる仕組み

扶養控除では、税率を乗ずる前の所得の金額から「扶養控除額」をマイナスすることによって税金が安くなります。

例えば、所得の金額が100万円で扶養控除がない人の場合、100万円から基礎控除額33万円をマイナスし、そこに住民税の税率10%を乗じて住民税を計算します。つまり、(100万円-33万円)×10%=約6万7千円が住民税額となります。

一方、同じ所得で親族を1人養っており、扶養控除額が33万円である人の場合は、先ほどの計算式のカッコ内で、さらに33万円をマイナスすることができます。つまり、(100万円-33万円-33万円)×10%=約3万4千円が住民税額となります。

同じ所得であっても、扶養控除がある人は扶養控除がない人に比べて税金が安くなったことになります。他の様々な控除や地区による税率の差異等があるため、上記はあくまで概算例となりますが、扶養控除はこのようにして税金計算に組み込まれ、税金を安くする効果があります。

2)所得税の扶養控除と住民税の扶養控除

扶養控除には、所得税の扶養控除と住民税の扶養控除とがあります。どちらも考え方は同じですが、所得税と住民税とで異なる点が2つあります。それは、その扶養控除の金額(扶養控除額)と扶養控除を反映させる年度です。

住民税の扶養控除額は、所得税の扶養控除額よりも少なく設定されています。そのため、扶養控除額を考慮して計算した所得税がたとえ0円だったとしても、住民税は発生する可能性があります。

また、年度については、所得税がその年の扶養状況により判断するのに対して、住民税はその年の前年の扶養状況により判断します。つまり、平成27年の扶養状況は、平成27年分の所得税と平成28年分の住民税に影響するということになります。

3)住民税の扶養控除の対象となる親族

扶養控除の対象となる人は、その納税者と生計を一にする16歳以上の親族で、前年の合計所得金額が38万円以下(給与所得者の場合、年収103万円以下)の人となっています。

「生計を一にする」とは、生活の財源が同じだということです。別居か同居かは関係なく、別居の親族であっても親族に生活費を仕送りしているのならば、その親族は扶養控除の対象となります。反対に同居の親族であっても、その親族が自ら生活費を賄って独立した生活をしているのならば、扶養控除の対象とはなりません。

「16歳以上」等の年齢の判定は、前年の12月31日時点で行います。なお、この16歳以上の要件は税制改正により平成24年から追加されました。

4)住民税の扶養控除額

住民税の扶養控除額は、その親族の年齢等により、以下のように決まっています。 article-1

まとめ

いかがでしたでしょうか。住民税は役所側で計算しているため、内容が良く分からないまま納税している方も多いと思います。納得して納税ができるように、扶養控除についての理解を深めましょう。