パート勤務の場合の所得税の支払いについてわかりやすく解説

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パート収入には所得税がかからないと思っていませんか? パート収入でも、非課税の枠を超えた月の収入にはきっちり所得税がかかってきます。この所得税は、1年を通して同じ会社で働いていると、年末調整でその分が戻ってきますが、何カ所かの会社で働いた場合はどうすればいいでしょうか。パート収入と所得税の関係を考えてみましょう。

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1)月額の所得に対する非課税枠について

パートで働くといっても、正社員のように平日であれば毎日シフトに入っているという方もいると思います。また、仕事内容によっては暇な時期も有れば、忙しい時期もあって、毎月の収入が一定しないこともよくあります。

今月は良く働いたなと思える月は、お給料が増えて、給与明細を見ると所得税が差し引かれている場合があります。

扶養家族のいない人は、その月の給料から社会保険料を引いた後の支給額が、88,000円を超えると所得税がかかってきます。99,000円ですと640円の所得税が引かれます。

2)月にどのくらい働くと所得税がかかるか

平成27年の最低賃金は高い方から、東京が907円、神奈川県が905円であり、首都圏がやはり高くて、地方では700円を切る場合もあります。

仕事内容の簡単なパートの場合はこの金額に少し上乗せして、切りの良い金額設定になっていることが多いようです。非課税の枠は全国共通ですので、社会保険に加入していないとして、時給910円で月に97時間以上働くとその月の給料に所得税が発生します。

時給が700円の場合は126時間になりますが、126時間も働くと、今度は社会保険の対象になりますので、正社員と同じくらいの時間働いてはじめて所得税が発生するようになります。

3)所得税を取り戻すには

年間の所得が103万円に満たない人は所得税がかかりません。よく言う「103万円の壁」です。この「103万円の壁」を守って働いた人は、忙しかった月に給料から差し引かれた所得税は年末調整で精算されて戻ってきます。

では、1年の途中で勤め先を変えた人はどうでしょう。年末調整の時期にどこかの会社に在籍していれば、その年に働いた全ての会社の源泉徴収票を年末に在籍している会社に提出して年末調整で精算してもらうことが出来ます。様々な事情でその時期に書類の提出が間に合わなかった時は、翌年の確定申告で還付してもらうことになります。確定申告は毎年2月16日から3月15日の間に行います。

4)「103万円の壁」を超えてしまったら所得税は戻らない?

それでは「103万円の壁」を超えてしまったときに所得税が戻ってくることは無いのでしょうか。もう少し考えてみましょう。

年末調整の時に提出する書類に「平成○○年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」と言う書類があります。右上に「保・配特」と○で囲っている書類です。この「保・配特」の書類がポイントになってきます。

生命保険や介護医療保険、個人年金保険、地震保険などに入っている人に9月の下旬頃から各保険会社から保険料控除証明書が送られてきます。自分名義の保険料控除証明書を添付して申告することで所得から保険料控除が行われ、所得税が戻ってきます。

5)ほかに何か所得税が戻る方法はないでしょうか

先ほどの「保・配特」の書類の右側の下の方に「社会保険料控除」という目立たない項目があります。ここを見逃している方が結構いるのですが、自分で国民年金の保険料を払っている人には大きなポイントです。支払った国民年金保険料が所得から控除されますので、戻ってくる所得税も大きくなります。

国民年金保険料のほかに国民健康保険料、任意継続の健康保険料をけんぽ組合に支払った金額も対象になります。給与所得者のうち、配偶者がいる方で、配偶者の国民年金保険料を支払っている人も、この欄に支払った金額を記入することで、所得税を軽減することが出来ます。

6)確定申告について

「確定申告」と聞くと難しくて面倒なものと思っている人も多いと思います。確かに一昔前の確定申告は、一日がかりで税務署に出かけて、大変な思いをしていました。でも今は、インターネットで簡単に確定申告書が作成できます。

国税庁の確定申告コーナーを利用すると、その場で戻ってくる(不足していることや、戻らない時もあります。)金額が分かりますので、大変便利なものです。そのままインターネットで申告することもできますし、書類を印刷して税務署に郵送することもできます。

7)まとめ

収入がパート収入だけで、年末調整で所得税がすべて精算されて戻ってきた人は、もう取り戻す所得税が有りませんので、確定申告は必要ありません。では、確定申告をした方が良い人はどんな人でしょう。今後の為に知識を得ておきましょう。

・医療費をたくさん払った人・・・支払った医療費から生命保険等で補填された金額を引いた金額が10万円を超えた場合に「医療費控除」を受けることが出来ます。

・盗難や火災、震災・風水害で資産に損害を被った人・・・「雑損控除」の対象になることがあります。金額が大きい時は翌年度に繰り越すこともできます。ただ、詐欺や恐喝の被害は対象になりません。

・一定の寄付を行った時・・・「寄付控除」があります。

8)まとめ

パート収入の場合は所得税の金額も大きなものではありませんが、受けられる控除は受けておきましょう。配偶者の所得も含めて、どの控除をどちらの所得から受けるかも考えると、より効果的な節税ができます。

年末調整や確定申告で決まった所得額から翌年の住民税も計算されますので、住民税も考慮に入れたかしこい節税をしましょう。

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目次

  1. 会社の経理を始めるために
  2. 法人の決算に必要なものまとめ
  3. 貸借対照表で会社の資産状況を把握しよう
  4. 損益計算書で会社の利益を把握しよう
  5. 法人のための税申告・納付まとめ
  6. 法人にかかる税金は9種類もある
  7. 税金を滞納したら、どんな罰則がある?
  8. 法人のための節約のコツ
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