いまさら聞けない「クラウド」ってナニ?「雲」か「群衆」か、再び解説

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「クラウド」がバズワードになってから、すでに久しい。イマではすでに、「クラウド」を活用して、新しい業務のフローを作ったり効率化を図ったりする動きも活発になっていて、誰もが気軽に「クラウド」「クラウド」と口にしている様子だ。

ところが、である。中には、まだ「えっ、『クラウド』って曖昧だよね」と受け止めている人もいるかもしれない。「クラウドでメールを利用したり、クラウドにデータを保存したり」、「クラウドに作業をお願いしたり、クラウドで業務を効率化したりする」と言われても、アタマの中でこんがらがってしまっているなんてこともあるだろう。

そんな現状を鑑みて今回は、昨今よく使われている「クラウド」について、アナタのためにその意味を、再び解説したい。

家電業界紙やITニュースサイトなどを中心に、経済・産業分野で、10年以上の経験を持つ編集ライター。
大学で環境科学を学んだ後、英国で学んだ政治経済学の知識なども基に、広い分野で執筆活動を展開している。

「クラウド」にある2つの意味:「雲」と「群衆」

多くの人の口から語られるようになった「クラウド」だが、現在では、2つの意味でよく使われている。まずはこの点を踏まえてそれぞれの意味を握しておくことが大切で、それさえ理解しておけば「クラウド」など恐れるに足りないのだ。

1つ目が「インターネットと接続した外部のITリソース」という意味の「クラウド」だ。特にIT分野で、ネットを介して活用する外部のIT資源(リソース)を「雲(Cloud)」のイラストや記号を使ってかつては説明したことに由来するもので、「クラウドコンピューティング」と言われていた。これを省略して「クラウド」と呼んでいるのだ。

さて、2つ目はというと「インターネットの向こう側にいる大量の人々」という意味の「クラウド」で、そうした人的資源に仕事を外注して業務を進めることを「クラウドソーシング」と呼んだことがそのはじまりだ。具体的には、デザイン、翻訳、プログラミングなど特殊な技能を要する作業を外部に委託したり、データ入力を外部の人的資源にこなしてもらうことで、費用の削減や業務の効率化を図ったりする取り組みを指しているのだ。

ちなみに、この場合には「クラウド(Crowd)」はインターネットに接続している世界中の大量の人々を想像するとより、イメージをより適切につかめるだろう。

どうだろうか?「クラウド」の2つの意味をこれで、はっきりと理解してもらえたのではないだろうか?この前提で、次に主なそれぞれのサービスを紹介しておきたい。

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「クラウド・雲」を作り出した米IT大手

まずは、「雲」のイメージで語られるクラウドサービスを紹介しよう。こちらは「クラウドコンピューティング」のサービスだが、とりわけ注目に値するのは、米IT大手が提供する巨大なコンピュータリソースの活用を促すサービスだ。

まずは、インターネットで書籍やさまざまな商品を販売しているアマゾン(Amazon)のサービス「AWS(Amazon Web Service)」で、同社はクラウドサービスの提供元の大手でもあるのだ。AWSは成長ビジネスとしても注目されてきた経緯があり、2012年でその規模が19億ドル、2013年で31億ドル、2014年には50億ドルを上回るという急激な成長を見せてきた。
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(画像=アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 HP より)

AWSについては「ある種のレンタルサーバー」と考えれば、最も理解しやすい。「使いたいサービス」を「使いたい性能」で「使いたい量」だけ活用できるもので、これら3つを指定できるのがAWSの特徴だ。ほかにも、ロードバランサーやDNSもアマゾンはAWSの一部として提供しており、従量課金制なので、必要な量だけ借りることができる。

次に、マイクロソフトの「アジュール(Azure)」がある。米ITの大手の一角だということはもう、言うまでもないかもしれないが、英国・ロンドンの地下鉄のシステムをマイクロソフトの「クラウド」で運用するなど、世界中で同社の「クラウド」を活用したサービスも稼働し始めており、忘れてはならない存在だといえるだろう。

「アジュール」は、当初「ウィンドウズ・アジュール」2014年より「マイクロソフトアジュール」という名前になった経緯があり、ウィンドウズサーバーなどマイクロソフトの他の製品との連携も容易にできるという使い勝手のよさがあると言っていい。
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(画像=マイクロソフト・アジュール HP より)

ちなみに、米IT大手のIBMもクラウドコンピューティングサービスを提供しており、同社の「クラウド」はソフトレイヤー(SoftLayer)として知られている。このように、アマゾン、マイクロソフト、IBMはクラウドコンピューティングサービスの3大提供元として知られており、ひとまずこれら3社を知っておけばいいだろう。

「クラウド・群衆」の国内旗手はランサーズか?クラウドワークスか?

もう一つの「クラウド」サービスも見ておこう。「群衆」の力を活用するクラウドソーシングでは、まずは日本発・国内のサービスを紹介しておきたい。先に名前を書いておけば「ランサーズ」と「クラウドワークス」だ。

ランサーズがサービスを立ち上げたのは2008年だった。日本で最も歴史の長いクラウドソーシング事業者だとされており、デザインやホームページ作成、プログラミングなどクリエイティブ系の仕事を委託することができる。同社自身は、「実績とスキルのあるプロフェッショナルと企業をマッチングさせる仕事依頼サイト」を謳っており、それぞれのプロフェッショナルと、発注者とをマッチングさせる。
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(画像=ランサーズ HP より)

ただ、注意したいのが、システム利用料としてコストも発生することだ。ランサーズはシステム利用料として、報酬の5〜20%を受注者が負担することになっている。

もう1つの国内クラウドソーシング事業者としては、クラウドワークスが知られている。同社がサービスインしたのは2012年3月で、登録者数はすでに80万人を突破しているという。ランサーズと同様に、システム利用料を支払わなければならず、報酬の0〜20%を受注者が負担することになる。
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(画像=クラウドワークス HP より)

実際には、クラウドソーシング事業者にはほかにも、主婦を主な登録ワーカーとして持つ「シュフティ」や、海外の事業者にはアップワーク(旧オーデスク、oDesk)もあるなど、自社の要望に応じてさまざまな発注先を選択できる。
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(画像=Upwork HP より)

さて、「雲」と「群衆」という「クラウド」の2つの意味を解説し、ここまで具体例を紹介してきたが、いかがだっただろうか?違いと、それぞれの特徴をはっきりと理解してもらえただろうか?これで「クラウド」の意味を整理して、活用を検討したり、実際に使って見たりする準備が整えられたなら、所期の目的を果たしたことになるし、筆者としても嬉しい限りだ。ぜひ活用に挑戦してもらいたい。

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