金融機関出身・人脈ゼロの筆者がライター・編集者、そして編集長になるまで(後編)

8.仙台に戻りメディア立ち上げ

経営ハッカーで原稿を書いている編集者・ライターの安齋慎平と申します。

前編の記事でも触れましたが、最初とある編集部にアルバイトとして入社し、その後いくつかの媒体で正社員の編集者・ライターとして勤務。そして現在はウェブメディア&フリーペーパーの編集長を務めています。

生命保険会社に新卒で入社したものの、うまくいかないこと続きでくすぶっていた私は、書くことに喜びを見出し、最終的に編集長になることができました。経営者ではないものの、ひとつのメディアの責任者として日々奮闘しています。

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その2:休職時代に続けていたブログも、その後の人生にプラスに

前編でも述べた通り、私は社会人1年目で会社を休職しています。休職した当初は何もやる気がおきませんでした。朝起きてずっと居間に座っているだけ。そんな日々が続きました。

2週間が過ぎ、徐々に気力が湧いてきて、読書をしたりテレビを見たりするようになりました。病院の先生から外出したほうが良いと言われたので、少し遠出をして映画館に行くことに。そこで観た映画が『沈まぬ太陽』でした。次々と左遷されていく主人公。それを観ながら、自分のキャリアを思い出し、終始涙を流していました。

さすがに何もしないというのは辛いので、ブログを書き始めることにしました。実は私は大学1年から3年までブログを書いていました。就活を挟みいったんブログを書くのを辞めていましたが、大学4年になってからも「就活支援サークル」のブログ担当として書き続けていました。

4年近く続けていた趣味ですし、休職中は時間もあったので、ブログを再び書き始めることにしました。内容は、日々感じたことをつづる雑感のようなものもありましたが、メインコンテンツは「書評」でした。

このブログは会社に復職した後も続き、気が付けば書評記事は100本を超えるまでになっていました。毎日ブログを更新することがいつの間にか日課となり、気がつけば700日連続投稿を達成してしまいました。

実はこのときの、「書評記事100本」&「ブログ700日連続投稿」という2つの実績が、その後のキャリアに良い影響を与えます。

①メディアでの実績と、②個人ブログでの実績のおかげで、大手メディアへの転職が実現しました。その後の私のキャリアはこんな感じで推移します。

生保を退職、本格的な執筆業、そして大手メディア編集部へ

実を言うと、「金融機関の子会社で働きながら、個人事業主的に副業で記事を書く」という働き方もできました。しかし、私にとっては「記事を書く」が副業であることに違和感を抱いていました。どうせなら書く仕事を本業にしたい、そういう想いがありました。

次第に記事を書く仕事がしたいという気持ちが抑えきれなくなり、ついに社会人2年目(2010年)の12月31日付で金融機関を退職します。次の会社が決まっていない状態での退職でしたが、なんとかなるだろうという気持ちでした。

翌2011年1月から、さっそく様々なメディアに応募します。まず合格したのは毎日コミュニケーションズ(現・マイナビ)。外注ライターの募集があったので、そちらに応募したところ、合格。神奈川県内の企業の求人票(インタビュー付のもの)を担当しました。

続いて受かったのはニフティのノマド系ブログメディア。こちらは複数人の外注ライターが寄稿する方式でしたが、私以外はプロのライター。持っているカメラや企画案の立て方など、素人の私には到底敵わない面々でした。

そしてライフハッカー[日本版]ギズモード・ジャパンを擁するメディアジーンという会社に応募しました。それまでライフハッカーやギズモードを読んだことはありませんでしたが、たまたまギズモードが編集アシスタント(アルバイト)を募集していたので、受けてみることにしたのです。

ライフハッカーに入社

ギズモードの面接では、ガジェットやITの話はまったくせず、自分の趣味やこれまでやってきたことなどを話しました。すると面接官は「君はライフハッカー向きだね。後日改めて面接に来てほしい」と言いました。後日再び面接を受け、無事ライフハッカーにも合格することができました。

なぜ3つの媒体に合格することができたのか。それは上で述べた「①ITmedia(誠ブログ)での執筆経験」と「②ブログ書評100冊&700日連続投稿」という2つの実績の柱があったからです。

私はどの面接会場でも、これらのことを猛アピールしました。ただ経験を語っただけではなく、「ITmedia誠ブログでは上半期PVランキング1位を獲得しました」とか、「東急ハンズのTwitter担当者にインタビューしました」とか、「ブログの書評記事を書いているうちに、出版社から献本されるようになりました」といった、面接官に興味を持ってもらえるような内容のPRをしました。

仕事を覚えてから独立…という方法もアリ

実績のない人がフリーランスになるのは不安だとは思いますが、まずは会社員時代にブログなどで実績を作っておくことが重要です。記事がバズったらその記事をスクリーンショットして画像をとっておくことをおすすめします。

大手メディアに売り込むという方法も考えられるでしょう。最近ではどのメディアでも寄稿を受け付けているので、積極的に応募してみたほうが良い結果を生むかもしれません。

また、そもそもバズる記事が書けないという場合もあると思います。そのような場合は、私のようにブログ記事を休まず投稿するという手もあります。「ブログを1000日毎日書きました」とか「映画の批評記事を1年間毎日続けました」といったアピールをすれば、どこかの編集部が注目してくれるかもしれません。

ライフハッカーのアルバイトに合格したことで収入が安定し、2011年7月にはライフハッカーでの仕事に一本化することにしました。私はライフハッカー編集部で、取材の仕方から編集・校正、写真の撮り方まで学びました。素人として編集部に入り、編集部で下積みをするという、順序が逆なキャリアを歩みましたが、ここでの経験がその後の人生に大きな影響を与えます。

(ライターでの)フリーランスを目指している人、もしくはフリーランスになって間もない人は、とりあえず編集部に潜り込んで、仕事を覚えてから独立するという手もあることを心に留めておいてください。

フリーランスは人脈が命

編集部に配属されたことで、編集者さん、ライターさん、翻訳者さん、コラムニストさんなど多くの人とつながることができました。編集部でたくさんの人脈を作っておくと、のちのち独立したときに仕事がもらえます。

また、知り合いのフリーランスに仕事を紹介することもできます。フリーランスは人脈が命なので、ぜひそのメリットをたくさん享受してください。私の場合はライフハッカーのあとも複数の編集部を転々としますが、編集部に入るごとに人脈が増え、いまでは大御所から若手フリーランスまで幅広いつながりを獲得しています。

大学時代を過ごした仙台へ

複数の編集部で実績を積んだ後は、しばらくはフリーランスとして働いていました。仕事も順調で、連載も最高週8本抱えていました。

しかし、両親が住む福島、そして大学時代を過ごした仙台に戻りたいという気持ちが沸き上がってきました。そんな折、たまたま面接を受けた会社で「新メディアを立ち上げる」という話があり、面白そうだと感じたため、入社を決意します。そして人事系ウェブメディア「@人事」&フリーペーパーの編集長として現在に至ります。

アルバイトでライフハッカーに入社したのが2011年ですから、それから4年で編集長になりました。このようにスピード感を持って進んで来られたのは、各メディアでしっかりと実績を残し、その「器」にとどまることなく常にチャレンジしてきたからだと思います。ライター・編集者を目指している方や、個人事業主を検討中の方のお役に立ちましたら幸いです。

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安齋慎平
仙台在住。ライフハッカー[日本版]、ギズモード・ジャパン、Facebook navi、LIGブログなど様々な媒体で執筆。最近では内閣府広報「Highlighting JAPAN」にて記事を担当した。好きなことは散歩(街歩き)、テレビ鑑賞など。ビールをこよなく愛する。
@人事」編集長



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目次

  1. 個人経営主と法人のメリットを比較
  2. 会社の種類は?4つの形態の違いを比較
  3. 新会社法は会社が守るべきルール
  4. 会社は6万円の費用で設立できる
  5. 最短時間で会社を設立するための流れとは?
  6. 会社設立の際に決めるべき5つのこと
  7. 定款の作り方とは?定款は会社のルール集
  8. 電子定款の作成手順を完全解説
  9. オンラインで電子定款を送信してみよう
  10. 紙で行う定款作成・認証方法まとめ
  11. これで完了、登記の手順
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