【その二足のわらじ、デカすぎない?】週5で働くビジネスマンにしてNPO代表!セールスフォースドットコムの上田さんの働き方が凄い

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「副業(or 複業)」と聞くと、隙間時間にするバイト的業務とか、スキルを活かして他社をお手伝いする…的な数万円の収入アップ的なイメージがありますが、そんな既成概念をぶち壊す人物に出会いました。

週5で営業マンとして働きつつ、その合間を縫うようにして「鴻鵠塾(こうこくじゅく)」というNPOの代表も務める上田圭祐さん。しかも妻子持ち。なにこのスーパーマン。

いったいどんな技を駆使して、「(フルタイム)ビジネスマン × NPO代表」という、二足のわらじと呼ぶには大きすぎる役割をこなしているのか、セールスフォースドットコムさんに突撃取材をしてきました。

鴻鵠塾とは

鴻鵠塾」は社会人との交流、勉強会、実社会での体験プログラム等の参加機会を学生に提供するNPO。学生らが自ら学び、気づき、見識を広げ、高い視座を身につけることによって、より正しい選択ができようになるサポートをしている。
ちなみに、鴻鵠塾さんも会計freeeのユーザー。

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同期同士の飲み会がキッカケ

―― 鴻鵠塾を始められたのは29歳のときですよね。

2008年だったので、そのぐらいですね。

―― 20代で会社員を続けながらNPOを運営する……いろんなものを犠牲にしなきゃいけなかったはずですが、それでもやりたいと思ったキッカケは?

就職活動のときにOB訪問を40~50人ぐらいにさせていただいて、いろんな人と話すのって面白いなって感じて、それがきっかけで自分でも人集めを始めたんです。内定者のときに、自分の社会人同期を集めていました。

IBMの同期を集める会もあれば、IBM以外の社会人同期を集める飲み会の幹事を、隔週ペースで開催していたんです。

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―― 自主的に?

ええ、完全な趣味として。最初は20人ぐらいで飲んでたのが、友達を呼んでいくうちに30人、40人に増え…みたいな。結局、100人ぐらい集まる会になりました。

―― ビジネス目的があったとか

いえ、ふつうに遊びです。IBMの同期が578人いて、300人ぐらいと携帯の番号を交換し、他社の社会人同期も200~300人ほどの番号を交換しました。ごはんを2人で食べに行く友達と言えるような人から、1回会って番号だけ交換して名前と顔が一致しないという人含めて600人ぐらいとつながりましたね。

15年間で幹事を400回ほど繰り返して、2〜3万人を集めた経験がベースにあります。携帯には番号が7000件入っていて、家には名刺が2万枚あります。LINEも勝手に電話番号でつながるんで、気付いたら4000人ぐらいに。Facebookもこの間5000人になっちゃいまして、500人削らざるをえなかったという…。
※編集部メモ:facebookの友達の上限は5000人です

プチ就職相談会が鴻鵠塾の原点

―― 遊びの規模じゃなくなってる気が……人を巻き込む性格なんですかね

マメな性格ですし、たぶん得意なほうだと思います。大学時代は、塾講師を2年間やって教えるのが好きで、お節介焼きなんでしょう。今も就活の相談を毎年いろいろ受けています。

僕もそうでしたけど、大学生や高校生って、企業名は知っていても実態は知らないですよね。学生が本当の意味で会社のこと、社会のこと、仕事のことを知りません。社会問題が解決できて、自分の好きな分野で自分の強みが生かせるのは、勉強会という形だったんです。

―― じゃあ、最初から「NPOをやるぞ」という使命感があったわけじゃなく、いろいろやってたら見えてきたかんじ?

いつの間にかですね。初めは就職活動の相談を1対1で10人から同時に受けたりとか。2008年に1人の上智大学の女の子が「OB訪問したい」って来て、話をしたら「友達にも同じ話を聞かせてほしい」って言われました。彼女の友達を10人集めて話をしたのが、鴻鵠塾の原点です。

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―― やってみたら、ニーズがあったんだって気付いたんですね

1年やってみたら好評で、ビジネスになるかも?と思ったんです。ただ社会人の友達に面接の練習とかお手伝いをしてもらっていたんですが、法人にすると副業規定に引っかかってしまう。そうすると逆にサポートしづらくなるので株式会社にするのは辞めました。

―― 法人にしないなら、サークルっぽくやるしか…

あるいはNPO法人にするか、ですね。NPO法人にしたほうが団体としても信用が得られます。正体不明の団体で活動するよりは「NPO法人でボランティアしてます」のほうが格好がつくでしょう。あと、NPO法人にすれば法人口座が持てるので、BtoBや自治体とのやりとりもしやすくなります。

―― 当時はIBMに勤務してますよね。会社からしたら、「本業があるのに、上田は何やってんの」みたいな感じにはならなかったんですか?

最初は勝手にやってたんですけども、たまたま2007年に本業の改善活動コンテストで日本一位を受賞しまして、2008年に日本の代表としてニューヨーク本社に行って発表をさせてもらって、それをうちの全役員が見ていて、そこからIBMの常務がわたしの個人メンターになり……

―― 成果を出したら、一目置いてくれちゃったわけですね

それを機に、自由が与えられるようになりました。

会社がNPOの活動を応援してくれた

―― 会社に認められ、そこそこ自由になった?

ですね。あと、多くの日本人はNPOを正しく理解しておらず、「NPO=ボランティア」だと思っているんです。「NPOは給料もらってないよね、ボランティアだよね」みたいな。ということもあり、会社も「NPOだったらやりなよ!」みたいに歓迎してくれました(笑)。

まあ、実際に僕は給料をもらってなかったし、いまだにNPOから給料もらったことはありません。僕は代表理事ではありますが、完全にボランティアでやっています。

―― それが完全な副業だったらまた話は違ってくる?

IBMでは副業禁止でしたが、「上田のはNPO。いわばボランティアのようなものだし、良い活動しているのだから、どんどんやってよし」と、むしろ後押ししていただけたくらいでした。

―― 勤務先が理解を示してくれて、しかも応援してもらえるなんてラッキー

本業とNPOの二足の草鞋を履くのは正直大変です(笑)。でも、周りから感謝されて、やりがいがあったので、苦ではなかったです。

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―― とはいえ週5でフルタイム勤務ですよね?その上でNPO代表って…

うーん、夜にやってたのかな…。出張や通勤の隙間時間に押し込むとか。

―― どうやって? 仕事量が多すぎじゃないですか

朝8時~深夜3時を50日間連続で働いていたときがありまして、月の労働時間が550時間だったかな…。土日も連休もずっと8時〜3時で働いていたんですけど、そのときもNPOやってましたし…いつやっていたんだろう。たぶん夜中や明け方のタクシーの中でメールを打っていたんでしょう。

続けられるコツとモチベーションの源泉

―― 当時の睡眠時間は?

たぶん3時間ぐらい。もしくは寝なかったりとか。あとは、例えば会社を19時か20時に出て、夕飯を食べながら人と会って、深夜に帰宅してそこから仕事するとか。

―― 本業とNPOの活動の境界線がもはや消えてません?

とうに消えてますね。

―― 使っているツールはあります?

ようやく最近になってセールスフォースをちゃんと使いだしました(笑)。その前はエクセルとかドロップボックス。さほどツールには頼らずに力業でこなしてます。

―― 多忙を極めつつもこなせていた理由ってどんなところにあると思います?

自分で幹事をやり、いろんな人との関係を継続して構築していたとのがひとつ。マメな性格で、根性で続けてきたというのがもうひとつ。例えば、今大学生向けでやっている勉強会は104回目を迎えました。9年間で104回目。1回8時間ぐらいなので、800時間から900時間は費やしたことになります。

―― 実質、ほぼ1日使うんだ

そうです。毎回朝8時に会場入りして、退出が20時とか。その後みんなで飲みに行くので、帰宅は24時とかですね。

―― それで週末1日がつぶれますけど

ですね。それを9年やってます。1日も休まず、1回も遅刻せず。

―― ってことは、体を壊してないってこと

壊してないですね。昨年は人間ドックを受けて全体ではA判定でした。中性脂肪と尿酸値が高いのをなんとかしたいのは山々ですが(笑)。

―― まだ解せないんですけど、なんでそんなにこなせるんだろう

たぶん僕が楽しんでいるからじゃないですか。根本的に楽しくてしょうがない。お金ではない人とのつながりだったり、いろいろな人から感謝されるとか、情報が得られるとか。

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引くに引けない状況を作ってコミットする

―― インセンティブが金銭ではないとすると、やはり源泉は情熱ですか?

そうです。いろいろな人を巻き込みすぎてしまったがために、もう続けるしかないっていうのも正直あります。年間の勉強会スケジュールをWeb上にも公表しますので、あとに引けないっていう状況もつくります。

―― 背水の陣を敷くわけだ

コミットしちゃいます。たくさんの方々に応援メッセージをいただいて、ウェブサイトに掲載してもいます。北城さんはじめ、グーグルの元社長の村上さんとか、ライフネットの出口さんとか、GEキャピタルの元社長で、今SMFLの社長の安渕さんとか、リクルートキャリアの元社長の水谷さんとか、いろいろな人がみんな写真付きで応援のメッセージを書いてくださっています。その方々の顔に泥を塗るわけにはいかないですから。

―― そうそうたるメンツに可愛がられていますよね。上田さんって、優等生タイプですか?学生時代は生徒会長やってたとか

いいえ、まったく。ちなみに二浪して医学部に行けなかった学生でした(笑)。イベントサークルもやったことないし、サークルも入っていなかったです。

―― 小学生の頃、ガキ大将だった?

幼稚園のときは悪ガキだったらしいですが……小中高は僕筑波大附属という国立にずっといたので、ある程度自由な環境で育ちました。OBの方々は親しくしてくださいます。

―― かわいがられキャラなんですかね

かもしれないです。そういう人たちにお時間をいただいて、やっていることの説明をすると、「君面白いことやっているね。じゃあ何か講演しよう。」と言っていただいて、「ありがとうございます!」って、いつもお願いしていますね。

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一人で回すのはそろそろ限界?

―― きっと頼み上手に違いない

たぶんそうだと思います。ネットワークの蓄積ができると、「じゃあ応援するよ」って言ってくれる人が増える、そんな方々が100人ぐらいいます。で、人が人を呼んで、紹介もしていただけるし、応援者が雪だるま式に増えていく…。

―― とはいえ、好きだけでも続けられないでしょう。関係者が増えれば面倒くさいことも起きるじゃないですか

最終的に責任を取ったり、覚悟を決めるのは僕しかいないんだろうなって苦労はあります。理事メンバーは何人もいますが、責任を取るのは代表である私です。

―― トップに付きまとう責任ですよね

逆に僕はそのほうが楽ですね。自分が最後に責任取るほうが楽です。最近は少しいろんな人に任せるようになったんですけど、昔はそれができませんでした。

―― そのスタイルでは回らなくなった?

2015年の年末に双子が生まれて、家族的にも忙しくなったってのがあります。今はだいぶいろいろな人に任せるようにしています。ちなみに妻は育休中で子供達と一緒に神戸の実家にいます。僕は全国出張族なので単身赴任です。

―― じつは、上田さんは週3勤務だと思いこんでいまして、NPO業務は残りの2日でやっているのかな~と想像をしてました。とんでもない勘違いだった

今の仕事はやはり忙しいです。セールスフォースでの非営利セクターの担当営業は国内で僕だけで、今そこの事業の立ち上げをやっているんです。お客さんがNPO法人とか、公益社団法人、公益財団法人、宗教法人、社会福祉法人って、登記上27万社ぐらい日本はあるんです。NPOだと51,000、公益社団財団で約1万弱で、社会福祉法人が22,000、宗教法人が182,000もあります。

―― すごく多い…

47都道府県を1人で担当して、そこのまず事業づくりをしているところです。事業計画つくってどうやって進めていくかという、経営者の仕事をしながら営業としてノルマを持たされているので、営業の仕事をしつつ、業界ごとにソリューションをつくる企画の仕事もやらなくてはなりません。仲間づくりのアライアンスにイベントを企画、集客、運営するマーケティングの仕事も。。。

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本業とNPO業務の境界線が消えていく

―― それに加えて、NPOの仕事もある

NPO代表、勉強会の運営、地方活性化もやっています。集客は基本的に僕がやります。セールスフォースで一括メール送信、個人のFacebookメッセージやLineでやりとり。人を集めるのは大変ですよ~。

―― 逆に、何かを「やらない」って決めていたりしません?

19時には会社を出ます。ずっとオフィスにはいないようにします。外で食事して帰宅して、家で続きをすることはあります。でも、夜中までダラダラ残ることはないですね。会社の人との飲み会は、すべてではないものの、月に1回とか2カ月に1回ぐらいの部門飲み以外は不参加ですね。

―― 目的のない飲み会には行かない、と

その代わり社外の人と会います。ただ、最近はプライベートと仕事の境界線がなくなっていて、例えば鴻鵠塾はセールスフォースのユーザーでもあります。「自分のNPOではセールスフォースをこう使っていますよ」…という事例紹介やデモができるので、NPOの活動が本業にもフィードバックされるんです。

―― なるほど。それはよいサイクル

勉強会のイベント管理もセールスフォースでしています。僕もNPOの人間なので、他のNPOの内情に思いをはせることもできます。

「うちのウェブサイトがこれで、ここから申し込むとセールスフォースに自動で申し込みが入ってきたでしょう。こうやって情報も入ってくるでしょう」…と説明するのは、NPOでやっていることでもあるので、説得力があるわけですよ。

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情報源はネットとヒト

―― 稀有な例ですよね。マネようと思ってできるレベルではないような

特殊だと思います。自分がNPOやっているからわかるんですが、NPO運営ってすごく大変で、でも、このセールスフォースの社会貢献のモデルを使って、「もっと非営利セクター全体を底上げしたい」という思いがありました。僕自身が「日本を良くしたい、日本を元気にしたい」んです。

製品を提供する。資金や助成金を出す、プロボノしますよというギブの世界で、どちらかというとCSRなんです。で、このCSRを続けていくためにはやっぱり資金が必要。それを稼ぐのが僕の仕事なんです。

―― あー、そういうことなんですね

ライセンスを売って利益を出して、出した利益は全部助成金となってまた配られていくんで、部門としてはプラマイゼロなんですけれども。でも、僕が稼がないと助成金の原資がなくなってしまう。

次年の助成金でサポートしようとしても、じゃあその原資はどこにあるのというと、「上田、稼いできなさい」って話なんです。

―― 自分のためというよりは、人のための利他的な活動ですね

とは言っても、妻子がいて生活もあります。僕の給与体系は他の営業とまったく同じで、固定の基本給と変動のインセンティブの比率も同じ。業績次第で自分の給料が本当にジェットコースターのように増えたり減ったりします(笑)。

―― 特別扱いはしてくれない?

残念ながら(笑)。営業の責任を持ちつつ、あえてNPO運営という重荷も背負っているので、まあまあ大変かも。

―― よく続きますね

いまのところは…。「うちに来なよ」というお誘いはいただくこともありますが、今はこの仕事が一番楽しいので、続けたいと思ってます。

―― 大量を仕事をこなすために、どう時間を確保しているんです?あるいは、しないことを決めているとか?

テレビはあまり見ないです。情報源は「ネット」と「人」ですね。人と会う時間はすごく大事にしています。

―― 人とのコミュニケーションは得意そうな印象です

たぶんそこが一番得意ですね。人が好きで、社交的で、人見知りしない性格です。それが苦手な人には大変な仕事になるでしょうね。

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業界の重鎮にアポを取る裏ワザ

―― NPOを約10年近く前に立ち上げて、ここまで成長させて…外から見たら相当な成功じゃないですか。振り返って、「うまくできた原因はこれかな」って心当たりはあります?

誰よりもマメに、人と継続的にコミュニケーションを取り続けて、場を提供する……心がけてるのは、常に人に貸しをつくるということですかね。ギブだけやってます。テイクは求めない。ギブ&テイクは世の中にないと思っていますから。

人って、自分に利益がないとなかなか動かないじゃないですか。いくら僕がなんとかしてとお願いしても、利益を提供できなければ人って動かないと思っているんです。

―― 各界の重鎮にフツーに会ってますよね。なかなかたどり着けないと思えるレベルの人に、上田さんはなぜか会えちゃう

よく言われます。「なんでそんなすごい人がメッセージを書いてくれるの?」とか、「どうやってそんな重鎮にアポが取れるの?」と。

―― 裏ワザがあれば教えてください

特別ことはなにも(笑)。講演会に参加して、終わったらウリャァ~って名刺交換しに行くとか。NPOの名刺を渡すと、「鴻鵠塾」ってまず読めないので、「これなんて読むの?」って会話が始まります。別にそれを狙って命名したわけじゃないですけど、読みにくい団体名が思わず功を奏しています。

―― まずは自分からアタックする、と

はい。自分から声をかけて、「町の活性化をやったり、あんな活動、こんなアクションをやってます」って伝えると、「サラリーマンをやりながらそんなことしてんの。面白いね」っておっしゃってもらえます。で、「今度、お時間をください」ってお願いすると、たいてい「いいよ」ってなります。「では、メールします」ってすぐにその日のうちにメールすると、大体みなさん時間をつくってくださいます。

―― 誰でもできるけど、誰もしないことですね。少なくとも、裏ワザではない

裏ワザはないですってば(笑)。

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ただの偶然をチャンスに変える積極性

最近は、名刺にメールアドレスを記載していない方もいらっしゃいます。偉くなるとあえて載せないんでしょうね。そういう人には「どこに連絡したらいいですか?」と尋ねます。「事務所の秘書に言っておくから、電話ちょうだい」っておっしゃったら、その通りに電話します。

―― そこまでする人は少数派でしょうかね。「相手にされないんじゃないかな…」ってビビると思うんです

ガンガン電話しますし、メールもしますよ。人からは「上田は、死ぬほど鈍感だ」って言われますね。

―― 断られる恐怖はない?

ええ。断られたって別にいいじゃん、と。落ち込むことはもちろんあります。でも、へこたれないですね。予想外のいろいろな偶然が起きることもあります。そうえば、以前に高知県の桂浜水族館の副館長さんから、突然フェイスブックで友達申請が届きまして。

―― どこかで面識があったとか?

ぜんぜん知らない人です。でも共通の知り合いがいるので、「誰かの紹介かな?」と思ったんです。とりあえず、申請のお礼のメッセージを送ったら、先方から「なんのことですか?」って返ってきて、「あれ?そちらから申請を受けたんですが」って返したら、「本当だ、私が送ってますね」となり…。

―― 不思議な展開だ

どうやら、ポケットに入れていたスマホの「共通の友達かも?ボタン」を意図せず押してしまったようです。だから、その方も送った意識がないんです。

で、「実は私は高知でもこんな活動してまして…」、「これも何かのご縁なので、高知に来る機会があったら連絡ください」となり、「行く機会があったらご連絡しますね」と伝えて、高知出張のときにコンタクトしたら、会うことになりました。

―― ちょっとしたドラマのワンシーンみたい

NPOを紹介する新聞記事の切り抜きをお見せしたら、「これやった人に会いたかったんです」って言われ、突然「今夜、空いてますか?」ととんとん拍子で進み、高知県の30~40代の経営者を10人ぐらい集めて、僕のために会をセットしてくださったんです。それ以降、高知に行くと毎回いろんな経営者が集まってくれます。

―― ただの偶然をチャンスに変えてる…

そんな不思議なことも起きるんですよ。

―― たぶんどこかで常人はブレーキかけますよね。「あの人はちょっと格が違うし」って自主規制しちゃう

その感覚は無くなってしまいました。もはやマヒしているといいますか。アポを取って部屋に入ってようやく、「あ、すごく偉い人なんだ」って気付くこともありますし。相手の肩書で右往左往もしないですね。

口約束はコミットメントだと僕は思っているし、信頼関係が全てだと思っているので、会いたい人にしか会いましょうと言いません。だから、会いたくない人に義理で「会いましょう」とは言わないように務めています。

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誰とでも話し、誰からも学ぶ

―― 自分から声かけるだけでなく、人から声をかけられやすいタイプですか?

学生さんは、「上田さんはすごく忙しそうだから、声をかけられません」とか言われることも。でも、別に全然食事にも行くし、なんでも答えるよとは言うんですけどね。

―― ビビってしまっているのかもしれないですよ?

私が学生から教わることもたくさんありますので、上下関係とか考えないんですけどね…。
たとえばiPhoneのアプリで今が流行っているのかとか、学生のほうが詳しいです。

―― 上もなければ下もない感じ?誰からでも学ぶ?

ええ、だから誰と話す時でも、なるべくわかりやすく、何も知らない人に話すつもりで説明するように心がけています。

―― 大学生とコミュニケーションする機会が多いから、説明の仕方も慣れているんじゃないですか、きっと

学生の頃、「専門用語を使う人って、すごくカッコいい」って思っていましたけど、今は全然思わないです。わかるように説明できてこそだろって思いますね(笑)。

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僕は止まったら死んでしまうマグロ

営業って課題解決する人じゃないですか。新卒でIBMとコンサルティングファームから内定をいただき、IBMの営業は経営者ともお話ができるし、コンサル営業もできるし、モノの営業もできるし、新しいソリューションもつくれるので、コンサルタントになるよりもIBMの営業になったほうができることの幅が広いはず、と思ってIBMに入社しました。

―― わりと、アバウトに決めたんですね

IBM入社後も、友達集めて異業種交流会を運営していたら、先輩からは「お前何やってんの」っていじられましたね。「お前、社会人2年目でうちの業界のこと語れるのか」って言われて、「語れません」って返したら、「それ、異業種交流会じゃねえよ。どうせ変な仲間集めてUFOでも呼んでるんだろ」って言われて、『UFO研究会』って名前を付けられたんですけど(笑)。

―― ディスられても、めげてない(笑)

「はい、UFO呼んでます!」って言ってましたけど。最初はいじられたものの、改善活動で日本一を受賞してからは、「仕事もやって、さらにプラスアルファの活動もやっているのね」って認められるようになりました。腐らずに続けててよかったです。

―― 尽きることがない情熱ですねぇ

マグロみたいなもので、たぶん僕は止まったら死にます(笑)。これからもずっと走り続けます。

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中央大学理工学部卒業後、日本アイ・ビー・エム株式会社へ入社。金融機関の担当営業10年とスマーターシティ事業で新規事業を2年担当した後、昨年11月に日本初の非営利セクター専任の営業として現職に就任。2008年6月から”高校生・大学生向けのキャリア教育”を行うNPO法人鴻鵠塾の活動を開始。 2012年2月にNPO法人として登記。1都2府10県でキャリア教育の勉強会、地域活性化プロジェクト、都立高校でのキャリア教育授業を実施。その他に中央大学でのキャリア教育の講師、霞が関全省庁の幹部候補生向けの研修等も実施。

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