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売掛金が回収できない時どうしたらいい? 知って得する債権の貸倒処理について

経営ハッカー編集部
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売掛金が回収できない時どうしたらいい? 知って得する債権の貸倒処理について

「たぶん勘違いかなにかで入金を忘れているだけだろう……」

いつまでも取引先からの入金が確認できない。電話しても繋がらない。やっとのことで話を切り出しても支払いについて渋るようになった。相手方は取引先、入金の催促も切り出しづらいまま気が付けば数ヶ月経過してしまう……

回収が困難になってしまった売掛金はそのままにしておいても良いことはありません。決算処理の観点からも適切な処理を行うべきです。

この記事では、未回収の売掛金を税務上の損金とするために「貸倒損失」として処理する方法や「債権譲渡」の処理手続、信頼できる譲渡先の探し方について解説します。

不良債権問題が発生してしまった際の処理方法の参考としてみてください。

目次

    1.取引先への債権が回収できない時は注意が必要

    A. 実務上未回収を発生させないために

    売掛金が未回収のまま不良債権化してしまうのを防ぐためには、あらかじめ取引を開始する時に与信を行う、取引最中も当該相手方の事業状況を把握する、などの対策を打つべきでしょう。

    また、いざ支払期日を経過した場合は、何事もはやめに連絡をとるような迅速な対応が必要です。一日でもはやく、電話をする、書面を送付する、直接訪問する、などの督促行為を行うことは未回収を解消することに大きく影響します。

    しかし、それでも不良債権が発生してしまった場合はどうするべきでしょうか。

    B. 不良債権は資産から除外するべき

    このケースにおける不良債権は、その時点では会計上、売掛金ないしは未収金などの資産として計上されています。

    しかし、回収困難な不良債権を資産としてそのまま計上しておくことは望ましい形ではありません。決算における貸借対照表や損益計算書にその企業の状態を正しく反映していないことになるからです。

    金融機関が融資判断をする際には、一般的に決算書を中心に信用判定を行います。そのとき、売掛金に不良債権が含まれていないかどうかを精査しますが、正しく処理がなされていなければ信用判断に影響を及ぼし、必要とする資金調達の際に影響する可能性もあります。

    2.貸倒損失の会計上と税務上のポイント

    A.会計上のポイント

    回収不能と認定した場合、会計上は貸倒損失として処理する必要があります。貸倒損失として処理することで、売掛金などの資産から除外され、損失となります。

    B.税務上のポイント

    では、その貸倒処理が税務上損金(法人税法上の費用)として認められるにはどうしたらよいか?

    貸倒損失は「法律上の貸し倒れ」「事実上の貸し倒れ」「形式上の貸し倒れ」の3つのケースにおいて計上できます。それぞれ、判定方法や対象金額や損金算入の時期が厳格に定められていますが、貸し倒れの定義を満たすかどうかの判断は専門的な知識を必要とします。そのとおり処理や手続を行っていたつもりでも、税務調査が入った際に否認されてしまい、修正申告や更正となる可能性があります。

    また、状況により損金算入の時期も決められているため、貸倒損失の計上のタイミングを一概に捉えることは難しいものとなります。実務上、中小企業においては比較的に判断が明確になりやすい取引停止後1年を経過してから損失計上を行う傾向があります。

    しかし、未回収が発生してから1年後に貸倒損失を計上することになると、実際に回収できなかった年は、入金がないにも関わらずその売上分の税金を払う必要があります。未回収で資金が無いのに、更に納税資金もとなると企業の負担が非常に大きいことが課題となります。
     

    3.実務上、不良債権を損金とするために

    A. 「債権の譲渡」という手法について

    貸倒損失として処理する以外の方法として、「債権譲渡」という手法があります。民法第466条以下で定められており、法的にも認められた手法です。

    処理をしたい債権は、その債権額をもって資産として計上されています。しかし、その実情は回収が困難な不良債権であるため、実質的な資産価値は著しく低下しています。そのような債権を譲渡する場合、その実質的な価値を勘案し、債権額よりディスカウントした価額で債権譲渡がなされます。

    債権は譲渡することにより他の者へ受け渡されるため、資産から除外されることになります。他方、譲渡の対価として受け取る売却代金がありますので、この差額を譲渡に基づく譲渡損として損金に算入することができるようになります。

    債権の譲渡は当事者間(譲渡人と譲受人)の合意で成立することを基本としていますので、基本的には自由取引としてその処理の時期をコントロールすることが可能となります。ただし、債務者との間に債権譲渡禁止特約が交わされていないかをよく確認してから行う必要があります。

    B.「債権の譲渡」をする際の注意点

    債権譲渡に基づく譲渡損の損金算入には、

    • 譲渡した事実
    • 譲渡価額の適正さ

    が必要とされています。

    ①譲渡した事実

    譲渡人においては債権を譲渡したことで資産から除外することになりますが、その際に譲渡人側の売却に基づく債権の消滅が必要となります。

    つまり、譲渡人が売却した債権をいつでも自由に買い戻せるようになっていると、消滅が認められません。よくあるのが、一度譲渡していても譲渡人が倒産等をした際に、譲渡した債権を取り戻す権利を有しているケースです。このような、買い戻し権を持ったまま譲渡するのは消滅として認められません。

    ②譲渡価額の適正さ

    譲渡価額は時価によることが求められます。恣意的な価額でないことを明らかにする必要があり、特別な意図の下で行われた場合には適正な価額とは認められず、寄附金(*1)として扱われて課税されることがあります。
         
    *1:寄附金は、寄附先が地方公共団体や指定されている公益性の高い団体でない場合には殆ど損金にはなりません。
    参考:寄附金を支出したとき - 国税庁

    4.NTS買取プラットフォーム「offbala!」について

    A. 不良債権を売却して処理できる

    不良売掛金の処理として債権譲渡を行いたいと思っていても、その譲渡先を探すことは容易ではありません。なんとか相手を見つけても、果たして信頼に足る譲渡先なのか、また譲渡後の取り扱いも心配となるでしょう。

    NTS買取プラットフォーム「offbala!」は、会計freeeと連動させているサービスで、アプリストアから簡単に連動させることが可能。譲渡の一連の手続きがすべてオンライン上で完結する、新しいサービスです。

    offbala!
    NTS買取プラットフォーム「offbala!」

    事業所情報を登録後、会計freeeからAPIで連携すると一覧表示される譲渡可能債権のなかから、譲渡したい債権を選んで必要情報を入力するだけで債権譲渡を行うことができます。また、債権譲渡による仕訳会計処理も自動でAPIによって登録されますので、譲渡後の処理も簡単です。

    税理士が代表を務める合同会社に債権譲渡を行い、譲渡後の債権管理についてもすべて弁護士法人が対応しますので、安心した取引を行うことができます。

    債権譲渡に関する明細はいつでもダウンロード可能で、債権譲渡に関するエビデンスとして活用することができ、譲渡価額についても明朗会計な一律レートでの対応となっています。

    B. 使い方

    1. アプリストアから「offbala!」にアクセス、会計freeeと連動
    2. 事業所情報を登録
    3. 一覧表示される譲渡可能債権から譲渡したい債権を選択
    4. 債権に関する情報を入力
    5. 条件を確認して譲渡完了!

    たったこれだけで、債権譲渡処理が完了します。

    事業活動を行っていく上でどうしても避けられない不良債権問題、発生しないように対処していくことが最も重要ですが、発生してしまった場合の処理方法を紹介しました。

    ただし、あくまよきでも一般的なパターンや流れですので、詳細や気になることがあれば税理士などにご確認いただきながら、不良債権処理に取り組んでいきましょう。

     

     

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