2019年05月29日(水)0ブックマーク

債権管理の必要性について|売上回収を確実に行うには

経営ハッカー編集部
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企業の経営や経理に携わっている人であれば、知っておいた方がいい「債権管理」という言葉。
「聞いたことはあるけれど内容は曖昧・・・」
という方も、この機会に知っておいて損はありません。なぜなら、債権管理は企業の利益確保において命綱になるからです。

難しい単語がずらりと並びますが、今回は一つひとつ分かりやすくご説明します。しっかりと一つひとつの言葉の意味を理解し、経理業務に活かしていきましょう。

目次

    1. 債権管理とは

    「債権管理」とは、企業の売掛金が未回収となることを防ぐため、債権を徹底的に管理することを指します。

    債権とは

    「債権」とは、一言で表すと「債権者が債務者に対して、要求できる権利」のことです。これでは難しすぎるので、より分かりやすく表現すると「貸したお金を返してもらう権利」のことです。

    商品を扱う場合、直接お金を貸すという行為はありませんが、「商品を納入したけれど、お金を受け取っていない状態」のため、実際はお金を貸しているのと同じ状態となります。AさんがBさんの会社に10万円分の商品を納入した場合、AさんはBさんに10万円を請求できる権利(債権)を持っていることになります。

    与信管理とは

    債権管理の中でも最初に行なうべきであり、最も重要なのが与信管理です。与信管理ができた上ではじめて債権管理を行うことができるので、まずは与信管理について解説します。

    「与信管理」の「与信」とは、その言葉の通り「相手に信用を与えること」です。企業同士のやりとりが基本となるため、一方的に「与える」というよりは、「お互いに信頼関係を築いて取引をする」といったイメージで覚えておくといいでしょう。

    商品を販売する場合は、この「与信」が非常に重要となります。商品を納入して売掛金を回収するまでの期間というのは、言ってしまえば貸したお金が未回収の状態である期間です。そのため、お互いの信頼があってこそ、この関係が成り立つのです。

    しかし、いくら「信頼関係があるから」と言っても、目に見えない形で契約をするわけにはいきません。そこで具体的な販売金額の上限を、予め決めておきます。この上限のことを「与信限度額」や「与信枠」と呼びます。例えば、取引先が際限なく商品を販売し、そのまま突然倒産してしまった場合など、こちらは売掛金を回収できなくなってしまいます。そういった損失を最小限に抑えるために「限度額」を設定しておくのです。

    この「与信限度額」や「与信枠」は、取引や企業などの状況に合わせて、その都度見直し・再設定する必要があり、その一連の流れを「与信管理」と呼んでいます。

    債権管理とは

    「販売」を行う際、必ず必要になるのが商品の「仕入れ」や「納入」です。「仕入れ」や「納入」を行うには、予めそれなりの資金を用意して、先に「支払い」をする必要があり、「売掛金」が手元に入るのは当然その後になります。

    単純に考えれば、この「支払い」から「売上金の入金」までの期間は、手元の資金が減った状態となり、その期間が延びるほど資金繰りが難しくなりますよね。そうならないためには、必ず納入先からの代金を請求通りに回収することが大切になってきます。しかし会社同士の取引においては、少なからず未入金が生じるのも実情です。そういった流れを徹底的に管理し、売掛金を漏れなく確実に回収することを「債権管理」と言います。

    2. 債権管理の必要性

    当然のことながら、「自社の商品を納入したのにその売掛金が回収できない」のでは、企業は倒産してしまいます。そのため、前述したように「貸したお金を返してもらう権利」つまり「債権」をしっかりと管理しておくことは、経営を行う上で必要不可欠な作業です。

    これを怠ると、いくつもの取引先との間で未回収金が生じたり、それこそ信頼関係を失ったり、というさまざまな問題が発生します。常にお金の流れを把握し、滞りなく資金繰りを行うためにも、債権管理は徹底して行いましょう。

    3. 債権管理のメリット

    債権管理を徹底することによって、企業に生じる1番のメリットが、売上金の回収漏れがなくなることです。どの企業にどれだけ納品し、その売上がいつ手元に入金されるのかをしっかりと把握することで、確実に回収すべき金銭を回収することできるようになります。

    一般的に小規模な企業ほど資金繰りが厳しく、支払いも遅れがちになる傾向にありますが、こちらが管理さえしっかりしておけば、支払いの遅れが生じ次第、すぐに対応策を考えることができます。それと同時に、請求漏れも防ぐことが可能となります。

    全ての取引先から漏れなく回収するためには、当然請求にもミスがあってはいけません。自社に損失が生じるだけでなく、請求書のミスは取引先との信頼関係にも影響するのです。請求する金額と回収する金額が合っているかどうかの確認のためにも、債権管理が非常に有効と言えるでしょう。

    4. 債権管理の流れ

    1. 債権発生(「納入通知書」及び「請求書」の発行)
    2. 支払日の管理
    3. 支払が滞った場合、「督促状」を発行し、送付
    4. 支払いが行われれば完了(されない場合は更なる措置)

    以上が大まかな流れになります。
    以下では、具体的にご説明します。

    債権管理は、基本的に債権が発生した時点から始まります。取引先に納品した際の「納入通知書」を送付し、期日までの支払い請求を行うのが一般的です。支払いが滞った場合は、まず取引先による期日の勘違いや支払い忘れなどを想定して「督促状」を発行します。

    しかし、それでも支払われない場合は、督促よりも重い「催告」という形が取られます。これは、大幅に延滞した場合に取られる措置で、「次にこちらが提示する期日までに支払いがない場合は、法的措置を取ることになります」など、より具体的な内容で通知されます。そこから金銭の回収が滞りなくできれば取引は終了、そうでなければ、その後の措置を検討する、というのが一連の流れとなっています。

    5. 債権管理におすすめの方法

    一般的な会計ソフトを使用して債権管理を行っている企業も少なくありませんが、取引先の増加や取扱商品の変更など、様々な要因で予定外の作業が生じることもしばしばあります。

    また、継続的な管理は非常に手間がかかり、その分ミスが起こる可能性も高くなってしまいます。そんな時は、管理システムの導入を検討しましょう。

    6. システムによる債権管理

    債権管理専用のシステムを導入すれば、多くのメリットが得られます。中でも、企業自体の収支状況や取引先ごとの債権残高などを、一目で確認できるようになることが最大のメリットと言えるでしょう。

    さらに、通常の会計ソフトやエクセル管理ではまだまだ難しい、リアルタイムの管理が可能となります。また、管理システムを使用することで、より効率的にミスなく債権回収を行うことができます。納入日や支払い日などが一覧になって表示されるだけでなく、回収のタイミングを自動で知らせてくれる機能も備わっているため、一つひとつ探す手間が省け、その分コストや時間の削減に繋がるのです。

    7. 債権管理のまとめ

    「債権管理」の意味やメリット、管理方法などについて解説しました。
    「債権管理なんて難しくて全然分からない!」
    という方にも、少し理解していただけたのではないでしょうか。債権管理を徹底することで、自社の繁栄や取引先とのより良い関係作りに繋げることができます。

    しっかりと債権管理を行い、利益を確保することで、健全な企業経営を目指しましょう。

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