〜新しい時代の働き方〜 サイボウズ・ネイチャー・freee3社共催セミナー【開催レポート】

クラウドやAIの広がりで業務改善や生産性向上が進み、個人の働き方が問われる今、国の働き方変革プロジェクトの外部アドバイザーを務めるサイボウズ青野氏と、「日本一働きやすい会計事務所」を目指して改革を行ってきた税理士法人ネイチャー芦田氏をお招きして、「これからの時代の働き方」をテーマにセミナーを開催しました。

セミナーの様子をレポート形式でお届けします。

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離職率を大幅低下した税理士法人ネイチャーの働き方改革

税理士法人ネイチャー国際資産税 統括代表社員 芦田 敏之氏のプレゼンテーションをかいつまんでご紹介します。

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Q:どんな働き方改革をおこなったのか?

A:業務内容、職場環境、報酬制度の3方面から取り組んだ。

■業務内容

キャリアデベロップメントにおける、教育や転籍制度等、他社にはない充実を図っている。社員は成長を感じられないと業務に飽きてしまい、最終的に辞めたくなる。知的好奇心を満たすことが重要。

■職場環境

現在の年間休日は133日。9連休×4回。プライベートの充実も目指している。たいてい夏休みの休暇は飛び石になりがちで休んだのか休んでいないのかよくわからない状態になる。そこで、連続休暇を与えることに。そのためのコストはかかるが、社員が生き生きと働いてくれれば良しとの判断である。

■報酬制度

全グレードを対象に、変動制成功報酬制度を導入。頑張った社員へは報酬でしっかり還元している。多くの不平不満の原因は、「自分は数字を上げているのに、なぜそうでない人と評価が変わらないの?」というものである。年功序列ではなく、差別をしない。7割が女性で実力主義、固定給と青天井の成果報酬という体制になっている。

Q:その他にはどんな取り組みを行ったのか?

A:「スーパーフレックスタイム」という制度を設けた。

コアタイムは10~14時で疲れたら14時に帰ってOK。税務研修や英会話の勉強制度も充実させ、営業時間内におこなうようにした。そのせいもあってか離職率はゼロ。業務効率も上がり、社員同士も仲が良いので社内の雰囲気が明るい。長期休暇は海外旅行に行く人が多いので会話も弾む。

 

スモールビジネスを、世界の主役に

freee株式会社 代表取締役CEO 佐々木 大輔のプレゼンテーションをかいつまんでご紹介します。

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Q:freeeのミッションは?

A:「スモールビジネスを、世界の主役に」である。

アイデアやパッションやスキルがあれば、だれでもビジネスを強くスマートに育てられるプラットフォームとなること。

  • バックオフィス業務自動化と可視化→時間の創出&人件費削減
  • 資金繰り問題解決→運転資金&積極投資
  • フロント業務自動化とオートパイロット→時間の創出&経営ノウハウ蓄積

Q:freeeを使うことで時間が新たに創出できるのか?

A:時間が新たに創出できるだけでなく、収益も創出できる。

毎月レポートを見ているユーザーの72%が対前年増収しており、増収しているユーザーの売上前年比は約1.4倍となっている。入力時間が省略されたおかげで数字を見るようになり、よって経営は改善されるし、多面的なチェックができる。

Q:ヒトとAIは共存できるのか?

A:ヒト v.s. AIではなく、ヒト with AI と考える。

AIは”税理士殺し”なのか?それとも”AIは最高のツール”なのか?どちらの解釈も可能だが、敵ではなく、味方だと考えてはどうか。freeeはテクノロジーとともに自身の役割を柔軟に変えていける税理士・会計士とともにスモールビジネスを応援していく姿勢である。

 

100人100通りの働き方

講師:サイボウズ株式会社 代表取締役社長 青野 慶久氏のプレゼンテーションをかいつまんでご紹介します。

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Q:サイボウズの離職率はかつてはどうだったのか?

A:社長就任直後離職率は28%に上昇。超ブラックで終電当たり前の会社だった。

社長自ら説得を試みるも効果なく、やがて「100人いれば100通りの人事制度があっていい」と気づいたあとは公平性よりも個性を重んじるようにした。社員のわがままをリサーチしたらいっぱい出てきた。

  • 夜遅くまで残業したくない
  • 短時間勤務したい、週3しか働きたくない
  • 育児休暇とりたい
  • 子連れ出勤したい
  • 副業を自由化してほしい
  • 働く場所と時間帯を選びたい
  • 他の会社に転職しても、出戻りで再入社できるようにしてほしい
  • 他の部署に異動の立候補をしたい
    等…

「我が社には多様性がない」と考えるダイバーシティ経営とは逆に、「すでに十分多様なメンバーが集まっている」と考える。様々な施策を導入した結果、28%あった離職率は4%に激減。

Q:そんなに社員のわがままを呑んでいたら会社がめちゃくちゃにならないか?

A:意外にならない。逆に職場が盛り上がり、明るくなって、業績も伸びた。リーマンショックで一時的に苦しんだ時期はあったが、結果的に成長した。

Q:サイボウズでの複業の例にはどんなものがある?

A:多種多様なパラレルワークを実践している

技術書執筆/記事寄稿
OSS活動
カレー屋
YouTuber
LINEのスタンプ販売
不動産の賃貸
カメラマン
ジャズバンド
福祉事業会社の顧問
NPO勤務
SI企業勤務
大学/大学院の講師
共同研究
経営コンサル
ノウハウ伝授セミナーの開催
講演活動

Q:給与制度はどうなっているのか?

A:社内の相対評価ではなく絶対評価へ舵を切り、給与テーブルは廃止した。

目標管理は評価のためでなく、成長促進のため。給与は「市場性」と「チームへの貢献度」で決定している。市場性は、職種、スキル、実績、年齢、勤務地、働き方などから一般的な転職市場を参考に判断する。チームへの貢献度は、「発揮しているスキル」と「覚悟度(組織の理想に対するコミットの度合い)」で測る。また、年功序列はなく、新卒の初任給でも差をつける。

Q:もっと知りたい

A:Cybozu Days 2018 -楽しいは正義- というイベントやります。東京・大阪・福岡・松山の4都市での開催です。

 

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