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2023年06月05日(月)

会社経営に役立つ経理のハナシ! 未来の自分を困らせないために今やっておきたいこと

経営ハッカー編集部
会社経営に役立つ経理のハナシ! 未来の自分を困らせないために今やっておきたいこと
会社を立ち上げたばかりの時期は、税務署や区役所や市役所に書類を提出したり、法人口座を作ったりとやることがたくさんあります。もちろん、事業の将来を考えることも大切にしたい…。そんな中だからこそ、「経理」の優先度が低くなってしまうのは仕方がないことかもしれません。

とはいっても、資金繰りをシミュレーションしたり、融資を得るために財務諸表や事業計画を作成したり、法人税などの税務申告を行って税金を納めたり、どうしても経理を企業活動と切り離すことができないことも現実。

やらなければいけないことなら、少しでも日々の経理作業を本業に役立てたいと思いませんか? 今回はそんな方に向けて、freee認定アドバイザーの豊田啓彰(とよた・ひろあき)さんに、日々の経理業務を会社経営に役立てるコツを教えてもらいました。

ここでは、知っておくと会社を経営する上で得する経理の考え方をお届けします。


荒井会計事務所 - freee認定アドバイザーページ

会社経営に役立つ「経理」の話



経理業務の緊急度が上がる代表的なタイミングは、資金繰りを考え、資金を調達する必要が出たとき

会社を設立したばかりのときは、大なり小なりお金の不安を抱えていると思いますが、そんな中でも融資を受けることができる制度はいくつかあります。

設立して数カ月の方であれば、政府系や信用金庫などの金融機関から創業融資を受けることも多いと思いますが、そういった外部の関係者とのやり取りが生まれたときのために、日々の経理業務を行い、現状の数字を把握しておくことはとても大切です。

創業時に融資を受けることができるかどうかは、事業の計画性がどれだけ練られているかが重要

そのためにまずは、会社のお金の流れをできるだけ正確に把握しておくこと、つまり、自分の会社の数字感覚を養っておく必要があるのです

決算期になり、決算書を作成すれば会社の経営成績がわかりますが、日々の経理業務を通じてリアルタイムに経営状態を把握しておくことができれば、その情報が計画性の精度を担保する材料にもなり、融資は受けやすくなるでしょう。

また、事業の実績が計画と比較してどのような状況なのか気づくことができ、軌道修正のための対策を早めにとることもできます。

そうはいっても、初めての起業、そして初めての経理業務を行う中で、こまめに記帳することが難しい方もいるでしょう。「明日やればいいか」「どこかのタイミングでまとめてやろう」と思っているうちに、つい後回しにしてしまうこともあると思います。そんな方のために、やりたいことに集中しながら、経理業務を進めるためのアイデアを紹介します。

やりたいことに集中するための経理業務の進め方


会社を設立したばかりの頃は「なるべくお金をかけたくない」ということで、税理士にお願いすることはせず、自分1人で経理業務を行うケースも多々あります。また、自分以外の誰かに会社の経営状況を見せることにハードルの高さを感じる方もいます。

ただ、1人で経理をしていると、正しくできていると思っていても、実は間違っていることがあります。どうしても専門的な知識がないと難しかったり、わかりづらかったりするんですね。それが、後回しにしてしまう理由でもあるのですが、そんな人こそ“後始末”ではなく、“先始末”をしてほしいと思っています。つまり、経理業務を自動化するための経理業務のフロー整理をしてほしいんです。

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経理業務のフロー整理はどうやる?

freee会計には、「自動で経理(※1)」や「自動登録ルール(※2)」などの経理業務を自動化するための機能がいくつか備わっていますが、そのためには、freeeと連携させることができる口座やサービスを使うことが基本となります。

※1:自動で経理とは:freeeと同期した銀行口座やクレジットカードの明細を元に、かんたんに帳簿付けを行う機能のこと

※2:自動登録ルールとは:特定の条件に合致する明細に対して、自動的に行う処理を定めたルールのこと

経理業務のフロー整理というのは、お金の流れを見えるようにすることです。お金がどの口座から出ていくのか、どこからどの口座に入ってくるのかをホワイトボードや紙に書き起こすのがおすすめです。



こうした経理業務のフロー図を作るのは、ビジネスモデルが決まった段階以降で、早ければ早いほどいいと思います。会社を設立したばかりの方にとっての経理業務は、最初に考えたり作ったりした仕組みがベースとなって発展していきます。

会社が成長したときに考えればいいと思っていると、今よりもさらに忙しく、なおかつ複雑になってしまい、経理業務のフローを整理することが難しくなってしまいます。

そうなると、本来であれば、自動化できたはずのオペレーションを変えることができなくなってしまうこともあるのです。最初にしっかりとした土台を作っておくことは、会社を経営していく上で財産になります。

経理業務のフロー図を作ること、そして、freee会計と連携できる銀行口座やクレジットカードを使うことで、めんどくさいことを最大限減らしていくことができるはずです。

自分では難しいと思ったら?

経理業務のフローの整理は早ければ早いほど良いものです。一方で、会社を立ち上げたばかりだと、ゆっくり考える時間をとることも難しいのが現状かもしれません。そんなときは専門家である税理士に依頼するのも1つの手です。

税理士と聞くと、決算のときにだけお世話になるといったイメージをお持ちかもしれません。ですが、税理士の中にも経理業務フローを効率的に構築することを得意としたアドバイザーが増えてきています。

こういった専門性のある税理士に、会社立ち上げ当初から経理業務のフローを一緒に整理してもらい、効率の良い経理業務の構築からサポートをしてもらうことで、スムーズな会社運営ができ、決算時に慌てることのない体制を整えることができます。

freee税理士紹介なら、freee会計に精通した認定税理士を無料でご紹介します。ぜひ、ご活用を検討してみてください。

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