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2016年04月14日(木)

中小企業投資促進税制の「期間・対象設備・指定業種」を解説します

経営ハッカー編集部
中小企業投資促進税制の「期間・対象設備・指定業種」を解説します

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中小企業者にうれしい控除制度「中小企業投資促進税制」

中小企業投資促進税制は、一言で言うと「中小企業者などが機械装置等の対象設備を取得や製作等をした場合に、『取得価額の30%の特別控除』または『7%の税額控除』のどちらかを選択して適用できる制度」です。

特に、”生産性の向上につながる設備を取得や製作等をした場合”は上乗せ措置として、前述の「特別控除を即時償却」または「税額控除の割合の変更(7%→10%)」が適用できます。

 

1)中小企業投資促進税制の対象期間はいつまで?

平成29年3月31日までに対象設備等を購入し、指定事業の用に供した場合に適用されます。

2)中小企業投資促進税制の対象設備等には何が該当する?

機械装置、電子計算機、デジタル複合機、ソフトウェア、測定機器・工具などが該当します。いわゆる、パソコンやプリンターも対象です。ただし、こうした設備を貸し付ける場合、中古品の場合は対象外です。

3)中小企業投資促進税制の指定事業は35業種ある

製造業、建設業、サービス業、料理店業その他の飲食店業など、35の業種が対象です。これらの業種の中小企業者等で青色申告者であれば、要件を満たしますので申請が可能です。 ちなみに、料理店業その他の飲食店業のうち、「料亭、バー、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する事業」は対象外となります。くわしくは国税庁のサイトをご覧ください。性風俗関連特殊営業に該当するものも対象外です。

4)中小企業者等とは誰を指すのか?

・資本金(または出資金)の額が1億円以下の法人 ・常時使用する従業員が1,000人未満の法人 ・個人事業主 が該当します。

ただし、大規模法人から出資を受ける子会社については、中小企業者等に該当しないケースがあるのでご注意ください。

5)通常措置と上乗せ措置、それぞれの内容

適用される措置は、個人事業主&資本金3,000万円以下の法人は前述のとおり、 ①取得価額の30%の特別控除 または、 ②7%の税額控除 のいずれかになります。

上乗せ措置は、通常措置における ①特別控除を即時償却 または、 ②税額控除の割合の変更(7%→10%)

を適用することができます。

6)上乗せ措置が適用される設備の要件

上乗せ措置が適用される設備の要件は「A類型:先端設備」または「B類型:生産ライン・オペレーションの改善に資するもの」です。

【A類型:先端設備】

 以下の3つの要件があります。 1. 最新モデルであること 2. 旧モデル比で、生産性が年平均1%以上向上するものであること 3. 取得価額要件を満たしていること

「3」の取得価額要件について、たとえば機械装置ですと1台160万円以上、電子計算機は複数で120万円以上、デジタル複合機は1台120万円以上、ソフトウェアの場合は70万円以上と個別に設定されています。

なお、中小企業者等は、対象設備が先端設備に該当するかを自ら確認する必要はありません。中小企業庁では、こうした設備を製造販売するメーカーが工業会等から証明書を発行してもらい、メーカーから中小企業者等に対して転送することとしています。

【B類型:生産ライン・オペレーションの改善に資するもの】

 以下の2つの要件があります。 1. 税理士又は公認会計士が内容を確認した投資計画について、設備投資による効果として年平均の投資利益率が5%以上となることが見込まれることにつき、経済産業大臣(経済産業局)の確認を受けたものであること(投資利益率は「営業利益+減価償却費」の増加額を設備投資額で除して得た額) 2. 取得価額要件を満たしていること(A類型と同様)

中小企業者が設備を購入する前に投資計画を策定し、税理士や公認会計士のチェックを受けて、経済産業局に申請、確認を受けることが必要です。

※各地方経済産業局へのリンクはこちら

中小企業庁は、中小企業者等が投資計画の策定をする際に、事前に税理士や公認会計士への相談を薦めています。ただし、専門家にも得意&不得意分野がありますし、職業倫理、時間管理能力等を考慮して本制度の申請が適切かどうかの見極めも必要です。相談相手は慎重に選んでください。

<関連リンク>

保険料控除で節税を|意外と知られていない税金対策 給与所得控除をわかりやすく解説 ふるさと納税の控除額についてわかりやすく解説

7)まとめ

電子計算機(パソコン)や複合機(プリンタ・コピー機)、ソフトウェアといった汎用的な設備の購入の際、中小企業投資促進税制節税のメリットを享受できます。 適用対象の業種も幅広く、ある程度の規模の中小事業者等で設備更新のニーズがあれば、本制度の活用は時宜にかなったものといえるでしょう。

田中裕二
執筆者:田中 裕二
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