2019年08月13日(火)2ブックマーク

人気M&Aプラットフォーマーに聞く!ベンチャー企業が売却に成功するコツとは?

経営ハッカー編集部
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少し前まで、ベンチャー企業を立ち上げた起業家の多くが夢見るのは、IPO(新規上場)というゴールでした。ところが最近では、株式上場ではなく、M&A(合併・買収)を選ぶベンチャー企業が増えています。実際、中小企業のM&A成約件数は、2012年に比べ2017年には3倍以上に増えているという統計も(2018年「中小企業白書)。
 
ところがベンチャー企業が「会社や事業を売却しよう」と思い立っても、買い手企業の情報収集やアプローチで戸惑うことが多く、買い手企業側も、売り手企業の発掘に苦心しているところが多数あります。
 
こうした売り手、買い手双方の課題を解決するべく株式会社M&Aクラウドが立ち上げたマッチングプラットフォームが「M&Aクラウド」です。同サイトには、買い手企業の情報がずらりと掲載され、売り手企業がコストゼロで、買い手候補を選び売却提案することが可能。従来のM&A仲介には無かった“売り手視点”のサービスが反響を呼び、利用する企業が急増しています。そんなM&Aクラウドを運営する代表取締役CEOの及川厚博氏に、最近の業界動向やM&A成功のポイントなどを聞きました。

目次

    “テクノロジー”という薬を使い、2つの社会課題を解決する

    ―まずはM&Aクラウドさんの事業概要を教えてください。

    私たちは「M&Aクラウド」というM&Aのマッチングプラットフォームを運営しているベンチャー企業で、フェイズでいうとシリーズB(事業の拡大段階)にこれから移行しようという段階にいます。
     
    当社がミッションに掲げているのは「テクノロジーの力でM&Aに流通革命を」起こすこと。M&Aは非常に難しいプロセスですが、技術の力でスムーズに行えるようにしたいと考えていて、将来的には「M&Aクラウド」を、年間1万件のM&Aが起こるような革命的なプラットフォームに成長させることを目標にしています。
     
    私たちが解決したい社会課題が2つあります。ひとつが「事業承継」です。現在60歳以上の経営者が経営する黒字経営の会社が約60万社あるのですが、毎年、そのうちの約3万社が後継者を見つけられずに廃業していると言われています。これに対し、日本の中小企業のM&A件数は年間約1,500件しかありません。
     
    これを医療に例えると、60万人もの重い病気にかかっている患者がいるのに対して、年間1,500人ほどしか手術を受けられていないという状況です。しかも手術できる医者が少ないため、手術代がものすごく高額になっている。こういった状況が、日本の事業承継を取り巻くM&A市場に起こっているわけです。私たちはテクノロジーの力を活用することで、こうした事業承継に苦しむ会社の回復を、一社でも多く手助けできればと考えています。
     
    もうひとつの課題が「ベンチャーのEXIT(出口)」です。国による後押しもあって、ベンチャーの資金調達環境は改善し、約4,000億円以上もの資金が注入されるなど、市場は今非常に盛り上がっています。ところが、ここ数年のIPO社数は横ばい。IPO以外のEXITが増えないと、投資家の熱が冷め、次世代のベンチャーに資金が調達されなくなる可能性があります。こうした課題を解決するため、私たちは、ベンチャー企業のもうひとつのEXITであるM&Aの活性化に尽力しているのです。

    ―そんな思いを込めて作った「M&Aクラウド」とは、具体的にどのようなマッチングサイトになっているのでしょう?

    基本的は、売り手企業が買い手企業を探すためのサイトで、買い手企業の情報がたくさん載っているサイトになります。売り手企業が買い手企業の情報を閲覧し、直接打診できるのが特徴で、売り手側は買い手候補探しから売却完了まで完全無料で利用できます。

    ―売り手企業に優しいシステムになっているのですね。買い手企業側にはどのような利用メリットがあるのでしょう?

    従来のM&A仲介サービスを利用すると、仲介料が入るなどし、買収コストが跳ね上がります。またM&A仲介サービスでよく行われている、M&Aアドバイザーが売り手企業を紹介する仕組みだと、アドバイザーは一番高く買ってくれる企業に案件を持っていこうとするため、やはり買収コストが高くなってしまいます。その点「M&Aクラウド」は、買い手企業と売り手企業が直接やりとりできる仕組みになっているため、買収コストの大幅な削減につなげられます。
     
    ちなみに2019年6月時点での掲載している買い手企業の数は100社以上。売り手企業の登録数は1,000社を超えており、2019年末までには、買い手企業の登録数を500社、売り手企業の登録数を2,000社にすることを目標にしています。

    ベンチャー買収を望む企業は着実に増えている
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