株式会社長栄 長田修社長に聞く~25,000戸超の規模で生み出す不動産管理業の深みと広がり
約25,000戸の賃貸不動産管理に至る道のり
-はじめに事業概要を教えてください。
長栄は京都府を中心に滋賀県、大阪府、愛知県、東京都で賃貸不動産の管理を受託する不動産管理事業と、自社物件の賃貸を行う不動産賃貸事業を展開しています。他社にはない当社の特徴は、不動産管理を本業としている点です。
2022年3月末時点での管理戸数は、自社物件を含めて25,157戸。管理受託物件が全体の82%、自社物件が18%となっています。現在は、京都府内の物件が全体の8割を超えていますが、他エリアの拡大も進めています。
自社物件の賃貸事業も行っているのは、不動産管理サービスのノウハウを開発したり、当該エリアで不動産管理の新規受託をしやすくするための役割が大きいです。高齢者、学生といった入居者に特化せず、一般物件での不動産管理を本業とする業態は上場企業では他に見当たりません。
-不動産管理業に取り組まれるようになったきっかけを教えてください。
実家が農業を営んでおり、農産物も獲れたので将来食べていくことを心配する必要はなかったのですが、15歳のころから「自分は何ものなのか」と考えるようになりました。人間というもの、自分のことは意外とわからないのですね。
この疑問符に応えるには、自分で何かを始めて、いろいろな壁にぶちあたり、これはできる、これはできないと判断していくことで、自分の輪郭がだんだんとわかってくるのではないか。それには何かの仕事に一心に取り組むのが良いのではないか。そして、何かやるからには「三十にして立つ」という言葉があるように、30歳で何かを成し遂げたいと考えるようになりました。
そこで、まずは経営の神様、松下幸之助が経営している会社で経営を学ぼうと松下電器産業に入社しました。当時から松下電器は、先進的で週休2日。一日教養、一日休養といっていました。これ幸いと、土日で農業をやりながら会社に通ったというわけです。松下幸之助の考え方は、なるほどと思えるところも多く、良い経験になりました。
さて、農家ですので、当然ながら土地資産も保有しており、その土地の一部でマンションを建設し、賃貸もしていました。将来のために、不動産の勉強もしておく必要がありましたので、松下電器の仕事に一区切りをつけて退職し、地元の不動産会社に入って3年間勉強しました。
そのうち、自家物件を建ててもらっていたゼネコンの営業部長から、マンション管理の仕事をやってみないかとの誘いがありました。そこで物件を自分の目で見てみることにしたのです。
-自家物件が最初の管理業務になったと。
それまで物件は、管理会社に任せていたのですが、蓋を開けてみて驚きました。一見して、堅気でないとわかる反社の関係者が何人か住んでいて、黒塗りの高級車の往来もありました。このような状況ですと、早晩他の入居者との間でトラブルが発生しかねません。そこで他者にまかせるのではなく、与えられた縁だと思って管理を引き受けることにしました。これが、三十にして立つと結びつき、不動産管理業を本格的に展開する契機となったのです。
不動産管理には、入居者の審査に始まり、契約、運営と様々な業務がありますが、当時、特に問題があったのが入居者です。ちょうど賃貸物件が2階建てのアパートから、高層階のマンションに変わるタイミングで、反社の関係者が、ステイタスを求めて新しい高層物件に入ってくる。先述の物件では、まだ賃料もきっちり払ってくれていたので良かったのですが、もっとひどい物件もありました。
その物件では複数組の反社関係者がいて、中には勝手に事務所を開こうとしたりする者もいました。さらには右翼団体の入居者もいて、平日でも日の丸の旗を立てようとしたり。
このような物件では、難癖をつけて家賃を滞納したりとか、様々なやっかいなトラブルが発生してくるのです。私は、向こう傷を恐れるなの精神で、彼らに対峙していきました。一度決めたら、後に戻らない性格でもありましたので(笑)。
人間は、法の前では平等であり、あらゆる事象は法に基づいて処理していかねばならない。反社であろうが、なかろうが関係ない。そこで法律を猛烈に勉強し、問題のある方々には法に基づく強制執行により退去してもらいました。
このように賃貸物件のオーナーにとっては、入居者とのトラブルは避けがたく、対応は重要な業務であるにも関わらず、本腰を入れてやる者は周りに誰もいなかった状態からの管理業のスタートでした。
-道なき道を整備されてきたわけですね。
日本にはそもそも不動産管理業という業態がなかったのです。不動産管理といえば、建設業者や不動産仲介業者がついでにやっている程度の仕事でした。当初は、ゼネコンの営業部長からすれば農家のボンボンに何ができるかと、お手並み拝見の要素もあったようです。しかしながら、しっかりとした管理をしていくうちに、意外にやるなと態度が変わり、他で建てた新築物件の管理の仕事も頂けるようになってきたのです。
入居者の方にはしっかり賃料を払っていただき、ルールに則って運用する。「自分が法律だ」という態度で、問題のある入居者には接していきました。とはいっても、ほとんどの入居者は良い方です。私は、当初から入居者を大切にしていましたので、盆暮れの届け物を頂いたりしていました。そうこうするうちに管理物件が徐々に増えてきたという流れです。
もともと世の中の不動産管理業務には法による規定が無く、名乗れば誰でもできるような、まさに無法地帯でした。ようやく2021年6月に賃貸住宅の管理業法である「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が施行されました。これも、金融機関の不正融資を絡めた女性専用のシェアハウスの問題が起こったためにできた法律なのです。法律は、問題が起きた時にできるものなので。
そんな状況なので管理報酬の料率も決まりがあるわけではありません。そこで、逆に最低限これだけ頂くと決め、仮に5,000円としたら、5,000円の価値があるかどうかが問われます。われわれは、決めた管理手数料以上に価値ある仕事を心掛けています。それによって、入居者の方が満足して喜んでいただくことが重要なのです。
昔ながらの不動産賃貸では、住むところがない人のために、オーナーが貸してあげているという、上から目線の態度もありました。しかしながら、相続税対策の場合は、ほとんどのケースで金融機関から融資をいただいてはじめて、土地の上にマンションが建つ。このとき、借り入れできるのは、入居者の方が借りてくださる見込みがあるからです。そこで、当社では入居者ゆえに成り立つ不動産賃貸なので、「入居者ファースト」という考えに基づき、入居者の満足度を追求しているのです。
不動産管理業とは何か?
-賃貸不動産における、不動産管理業の役割とは何なのでしょうか?
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会という業界団体があり、約2,000社の企業が加盟しています。このなかで管理を本業としている企業は非常に少ないです。多くは、不動産仲介等が中心になっており管理は付随業務になっています。
賃貸物件の不動産事業のフローは、次のようになります。まず、土地を仕入れ、建物を建設する、開発。売買や、仲介による購入。そして購入した不動産を賃貸し、管理しながら、賃貸を仲介する、保有。そして、最後に売却するというプロセスがあります。
先述のように、当社の競合他社の多くが建設業、不動産仲介業等の付随業務として管理を行っているのに対し、当社は創業以来一貫し、本業として不動産管理事業に注力しています。
不動産管理を本業としていない企業では、建築時の建築費や賃貸契約の仲介料を得ることが主な目的となっていることが多いですが、われわれは、賃貸不動産管理業を独立したサービスと捉えており、入居者の満足度を上げる高品質なサービスを提供し、オーナーの不動産収益を上げることで、対価が生まれると考えています。
すでに、不動産業の先進国である米国では、不動産管理業という業態が確立しています。自分の住む物件を管理会社で選ぶ人もいるそうで、今後は日本でも、賃貸不動産管理会社の存在価値がさらに上昇すると考えています。
管理と賃貸を両輪とする事業展開
-自社物件の開発も積極的に行われています。
自社物件の取得によって、不動産管理事業における新規進出エリアの管理戸数のボリュームを確保し、管理受託物件獲得の営業に繋げています。また、自社物件はオーナー向けサービスの開発、テストの場としても活用しており、管理ノウハウの蓄積により管理受託物件の入居率も向上させています。
さらに、自社物件による管理戸数のボリュームを確保することは、全体の原価率の低減にも貢献しています。
このように管理と賃貸は、並行して取り組むことではじめて相乗効果が発揮できるのです。
-不動産管理事業の特徴は?
マンションオーナーの不動産価値最大化に貢献すべく、管理サービスの事業拠点となる管理センターを「Bellevie(ベルヴィ)」ブランドで展開しています。
管理センターが家賃管理、入退去管理、設備管理、清掃業務、空室対策などの管理サービスをワンストップで提供することで、賃貸経営に必要な業務を当社で一貫して行うことができ、スムーズな賃貸経営を実現しています。
また、入居者に長期に渡って住み続けていただくことがオーナーの収益最大化に繋がることから、入居者満足度を上げるため、「安心」・「安全」・「快適」な暮らしに寄与する各種施策を行っています。
「安心」を提供するために、入居者対応はスピードを重視。入居者からトラブル報告があった際に、原則30分以内に駆けつけられるエリアに管理センターを配置し、24時間365日対応しています。各Bellevieには、管理専門のスタッフ(レジデンシャルクリエイター)を配置し、マンション毎の担当制を採用して、入居者の安心度を高めます。
「安全」面では、自然災害等、緊急時の対応として、一拠点で人手が足りない場合には、最寄の管理拠点から応援に駆けつける等の緊急時の連絡体制を構築。教育訓練を受けたレジデンシャルクリエイターが、現場で二次被害を防ぐ為に応急処置を実施しています。
「快適」性を保つためには、原則、週1回以上の物件巡回を実施。物件の清掃状況や設備状況を確認し、不具合があった際には即時対応しています。
加えて、入居者保持、すなわちテナントリテンションを実現する独自の入居者向けサービスを展開しています。昔とちがって近所づきあいが減り、分断社会となってきました。このときに、入居者同士で知り合いになれるコミュニティも大事だと考えました。そこで、年間1億円の予算をかけて、人とのつきあいが生まれる村のような場づくりに取り組んでいます。
コミュニティは「Bellevie Club」を通して展開し、会員である入居者を対象に様々なサービスを提供。独自の入居者向けイベント・キャンペーンを企画し、飽きないように工夫を凝らしています。
例えば、現金総額5,000万円が当たる当社独自の抽選会「年末チャポン宝 ゙(だから)くじ」、「アゲちゃうベルヴィ」のお食事券プレゼント。また、入居時に利用できる特典として、提携引越しサービスや、インターネット開通代理手続き、ライフライン開栓手続きも行っています。入居中に利用できる特典には、「たべとクーポン」や、「会員優待サービス」、「お祝い制度」といったものがあります。
「ベルヴィ夏祭り」では、太秦映画村貸切、京都水族館貸切、木下大サーカス貸切等各ご招待。また、びわ湖大花火大会へのご招待といったイベントを実施しました。
もちろん、全員が参加されるわけではありませんが、様々な接点を用意し、ご近所としての親近感を高める機会としています。このように、マンションライフがより楽しくなるように、さまざまなイベントやキャンペーンを企画し、実施しています。
また、外国人・高齢者の入居者サポートも重要です。足元では 、コロナ禍で止まっていた留学生受け入れの動きが再開しつつあるなど、社会変化に伴う賃貸需要者層の変化に対応すべく、外国人専用窓口を設置しました。
70歳以上の高齢者が入居される際には、オーナーの不安を解消するために、セキュリティシステムによる見守りプランを用意しています。
これらの「入居者ファースト」による入居者満足度の向上によって、テナントリテンションが強化され、ひいてはオーナーの収益最大化につながっていくと考えています。
社会の公器としての上場
-上場しようと思われた経緯を教えてください。
もともと上場する気はなかったのですが、あるとき銀行の法人部長がやって来られ、上場しませんかというのですね。京都の発展に役立ち、地元に貢献できるから是非にと。
そのとき、京都の地が良くなら考えても良いけれど、お金、お金の世界に出たいとは思わない。もし出るのであれば、腰を落ち着けて成長したいので本則にしか興味はないよと申しました。そもそも本則の資格はあるのか?と聞くとあるという。そこで、やってもいいなと上場を決意しました。
-上場をして良かったことは?
結果的に、対外的な評価もよくなりましたし、従業員の自信もつきました。そして、個人の会社から、公の会社であることがより鮮明になった。
そもそも会社は、自分だけの金儲けのためにあるのではなく、本来は公のもので、経済活動の成果は社会に還元し、特に上場会社はその軸になって頑張るものだと考えています。
また、上場したことで証券会社からもアイデアをもらえます。私募REITで、資金を集め管理物件を買って、増やしていくというような今まで得られなかったアイデアも出してくれます。色んな意味で、上場して良かったですね。
長栄の今後の成長戦略
-上場後の事業展開を教えてください。
今後の成長イメージとしては、従来どおり不動産管理事業を主軸事業として展開しつつ、新たな地域での自社物件取得を足がかりに、周辺の不動産管理業務の受託を増やし事業拡大を目指します。中長期的には管理物件3万戸、自社物件2万戸、日本全国15都市での管理センター設置を目標とし、今後も着実に成長を続けていきたいと考えています。
自社物件の取得は大都市圏の物件を中心に展開し、今のところ愛知県、神奈川県の物件取得を進めています。今後も、都市部であれば、エリア毎の進出の順番はありませんが、表面利回り8パーセント以上の高い利回りが期待できる物件を中心に展開していきます。
上場したからこそできる手法として、物件を保有している会社のM&Aを取り入れるなど、物件取得方法の多様化を検討しています。さらに、投資用マンションの企画販売や私募ファンドの設立、将来的には、先述の私募REIT、上場REITの活用も考えています。
-今後不動産管理業はどのように進化していくのでしょうか?
管理物件の数が多いと、さまざまな事業展開ができるようになります。その一つが『借り+(カリタス)』です。現在は各マンションの入居に際し、各オーナーが1戸ごとに契約されているため、入居者が転勤する場合はその都度契約を結ぶ必要があります。賃貸契約では、印鑑証明や住民票、給与証明などの提出を求められることもあり、非常に手間がかかります。
ところが、当社の管理物件の入居者様の審査は既に完了していますので、勤務先の事情による大都市間の転勤発生時など、転勤した先の物件にそのまま入っていただいても何ら問題はないわけなのです。
このとき、基本契約書は一本、賃料だけを変更することで、仲介手数料も要らず物件間の移動は柔軟にできるのです。現在すでに、自社物件の約4,000室で展開しており、大幅に増やしていきたいと考えています。これが全国的なサービスとして展開するには、15か所以上の都市で、戸数は5万戸必要だと考える目標にリンクしているわけです。
もともと日本は自然災害が非常に多い国です。震災などによる建物の損傷により住めなくなったとしても、他の地域に当社の空き物件があれば、契約書を持って転居でき、スムーズに人の安全環境の確保に資することができます。
さらに、近年ではテレワークが日常化し、柔軟に働く場所を選ぶことができるようになってきました。例えば、「暑いから夏場だけ北海道に行こう」ということも十分可能です。当社の物件で、北海道に家賃5万円くらいのワンルームがあれば、二重の支払いは発生するものの、元の住居も北海道の住居も借りられるというような、ある程度自由に転居できるシステムも考えています。
持ち家志向が徐々に薄まって、一か所に執着する必要はないという時代になってきています。よくよく考えると土地は完全に自分のものではありません。不動産取得税、固定資産税、譲渡所得税を払わなければならないのは、土地が本当は国のものであることを示しています。賃貸であれば、このようなコストを賃料に内包しつつ、所有価値よりも使用価値を追求することができるのです。
さらに、将来生活の形が変わってくる可能性は大いにあります。私の代では国内15か所で『借り+(カリタス)』を展開したいですが、さらに、その先があります。ニューヨークやロサンゼルスに、当社のマンションを持ち、海外拠点も増やしていく。そうすると地球規模で、簡単に移動出来るようになる可能性もあるわけですね。
このように「入居者ファースト」を突き詰めて考えていくと、不動産管理業とはいいながら、まったく新しい業態へと進化することができるのです。
経営哲学と人材育成
―企業理念の、『企業を通じて社会に役立つ「人」を育てる』とはどういう意味でしょうか?
長栄では、『企業を通じて社会に役立つ「人」を育てる』という、企業理念を掲げています。従業員には、よく話していますが、当社の最初の売上は年間120万円でした。前期は80億円、今期は90億円の売上になります。当初から比べると7~8,000倍の規模になっています。その事業を君らが引き継いでいってほしい。8,000倍とは言わないから、1,000倍の8兆円にして、さらにその次の世代が100年で、その100倍の800兆円を目指せるようにしてほしいと。
智恵と努力で、一生懸命取り組み、入居者が喜び、楽しくなるように事業を進めて行く。人生はせいぜい100年なのに対して、企業は永久に不滅です。そして、従業員を食べさせていく責任がある。それを、サステナブルな事業として長く続けていく必要があります。
ものを考える時に、知恵を出す。知恵は使えば使うほど、また新しい知恵が生み出せるようになる。頭が良かろうが悪かろうが関係ありません。癖のようなもので、使えばつかうほど、無限にでてくるのが知恵なのです。
努力するというのは、一面だけ見て、無理だと思えることでも、いろんな角度から見ていけば活路が開ける。できないと思った瞬間、ものごとは成就しなくなります。できるかもしれないと思えば、可能性が生まれる。やってみようと取り組めば、実現することが出来るかもしれない。仮にできなかったとしても、近づくことは可能なのです。
そもそも生きるということは、下りエスカレーターを逆に歩いているようなもの。人生は、四苦八苦と言いますが、苦しいことは多いです。しかし、その苦しみを乗り越えて上がり続ける。私のように人生経験を積んでくると、人生において、その苦しみと楽しみは同じくらいにやってくるように見えます。だとすれば、苦しみは大きいほど、エスカレーターはきついほど、乗り越えたときの喜びは大きい。
―仕事を通して、知恵と努力で自らの可能性を見出していくわけですね。
人間が100年以上生きられたとしても、これを長い地球の歴史から見ると、点の世界なのですね。その期間ぐらいは計画を立てて生きられないようではだめ。人間には、何かを成し遂げねばならない使命があります。その使命を探して、そのために頑張るのです。
自分の人生だから、好きにしたらよいといっても、人は現実に、自分の意志だけで存在しているわけでではありません。半分は、親から引き継がれた愛や想いの結晶として存在している。したがって、代々引き継がれた、使命をもっているわけです。
各々が自分だけの人生ではありませんから、今までお世話になってきた世の中をよくしようと努力する必要があります。心から、世の中を良くしようと思えるには、まず自分自身が幸せになる必要があります。自分自身が幸せになれれば心に余裕ができて、はじめて人の幸せを考えることができるようになる。
―同時に社会にも役立てるようになりなさいと。
このとき、人の道に反することはするなと言っています。人間界は人と人のつながり、正義を持って行えと。これが、『人道を重んじ正義を持って経営を行う』という、経営理念なのです。
道にはずれた事業をやっても、結局、悪銭身に付かずでお金は逃げていく。苦労して稼ぐのがよいのです。頑張っているから、お客様がご褒美としてお金を払って下さる。
渋沢栄一の「論語と算盤」ではありませんが、経済活動に道徳は重要です。企業活動によって、国家に貢献せねばなりません。このとき松下村塾のような私塾なのであれば、リーダーが開講しても、やめようと思えばやめられる。しかし企業は、一度始めるとやめられません。だからこそ、社員である期間はしっかりと教育できる。なので、企業は永続的な教育機関でもあると考え、創業の時から、人の育成と、正義という理念を持って実践してきています。
<プロフィール>
長田修(おさだ・おさむ)
1969年4月 松下電器産業株式会社入社
1977年8月 株式会社東陽ハウジング入社
1980年8月 長栄創業
1988年4月 株式会社長栄設立 代表取締役社長に就任(現任)
2014年4月 (公財)日本賃貸住宅管理協会 副会長就任(現任)
株式会社長栄
https://www.kk-choei.co.jp/
本社所在地:京都府京都市下京区万寿寺通烏丸西入御供石町369
No.60京都烏丸万寿寺ビル
資本金:7億979万4千円
事業内容:賃貸不動産の管理業、自社保有不動産の賃貸事業、不動産の売買や賃貸の仲介、リフォーム工事、マンスリーマンション事業、レンタル事業
ライセンス事項:賃貸住宅管理業:国土交通大臣(02)0000400号
宅地建物取引業:国土交通大臣(7)第5066号
一般建設業:京都府知事許可(般-1) No.30640
一級建築士事務所登録:京都府知事登録(04A)第01479号
住宅宿泊管理業者登録:国土交通大臣(01)F00072号