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2013年10月01日(火)

速報!消費税の増税が正式決定。2014年4月から消費税が8%へ。その対策と年収・職業・世帯別の負担額まとめ

経営ハッカー編集部
速報!消費税の増税が正式決定。2014年4月から消費税が8%へ。その対策と年収・職業・世帯別の負担額まとめ

消費税が8%へ。増税がついに正式決定!

消費税,増税 揉めに揉めていた消費税増税の議論でしたが、先程、消費税が2014年4月から8%になることが決定したと発表されました。 そこで、経営ハッカー編集部では、この増税による負担増加を徹底シュミレーションすると共に、 個人事業主や中小企業経営者の方が、とるべき2つの対策をまとめました。

 

負担はどのくらい増える?

「結局、今回の増税で私は今までより、いくら多く支払うことになるの!?」 と気になっている方も多いかと思います。 経営ハッカー編集部では、今回、職業・年収・世帯の人数などから様々な観点から、 一ヶ月あたりの負担額の増加をシュミレーションしました。 (シュミレーションは総務省の家計調査を下に行っています。)

 

収入別でみると…

まず収入別に、消費税の負担増額をシュミレーションしてみました。 消費税,増税,収入別グラフ 当然のように、収入が多い人ほど、負担増も多くなるという結果に。 しかし、収入が低い方でも、負担増加分の年収に締める割合は高くなっています。

 

負担が増えるのは40代・50代…

世帯主(一人暮らしの方はご本人です)の年齢別の負担増は以下の通りです。 消費税,増税,負担額,年代別 40代、50代の方の負担増が大きいという結果に。 やはりこの世代の人は収入が多い上に、家族なども多く、消費に回す額が多いからでしょう。

 

法人経営者が税負担額が最も増加する

民間に勤めている方、役所などに勤めている方、個人事業主、法人経営者にわけて、負担の増額をシュミレーションしてみた結果が下のグラフです。 消費税,増税,負担額,職業別 法人経営者では、10,197円(月)も負担が増えるという結果に。 月1万円も税負担が増えるというのは、驚きではないでしょうか?(もちろん法人経営者の消費そのものが大きいということもありますが。) 一番少ない個人事業主でも、6,283円(月)負担が増えます。

 

世帯の人数別に見ると…

世帯人数(≒家族の人数)ごとに、負担増もシュミレーションしてみました。 消費税,負担額,世帯人数別 世帯の人数がが3人以上になると、人数が増えても負担額があまり伸びないという結果に。 1人あたりでみると、一人暮らしの方が最も負担増加が大きくなっています。

 

全体的に見ると負担増は1月当たり5,000円〜10,000円程度

全体をみて、月あたり5000円〜10,000円程度の負担増になるということが言えそうです。 年額にすると10万円前後ということになります。

負担増分の具体的な数字はこちらでご覧頂くことができます。 (総務省の家計調査の消費支出に税率/税率+100を乗じて、消費税の負担額を推計しました。5%なら、5/105を掛け、8%なら、8/108を掛けるといった具合です。非課税品目が考慮されていませんが、日本の消費税制において非課税品目は極めて少ないため、誤差の範囲です。)

 

個人事業主や中小企業経営者がとるべき対策

消費税増税による負担増は避けられませんが、 個人事業主(フリーランス)・中小企業経営者の方々は、取ることができる対策がいくつかあります。

1:まずは経費のつけ漏れをなくす

消費税が増税されると、当然あらゆるものの値段があがります。 しかし、経費として計上すれば、会社や事業の税金対策になる上に、消費税の部分は、課税仕入高として還付も受けることもできます。 ですので、今まで以上に経費のつけ忘れには気をつけましょう。

2:個人事業主・フリーランスは法人設立を検討

今回、消費税増税が決定されましたが、法人税率減税が行われる可能性が高いと予想されます。 そこで、減税が実際に行われた場合、現在個人事業主としてビジネスをされている方々は、法人の設立を検討してみてはいかがでしょうか? また株式会社でなく、合同会社なら、設立費が安く、簡単な手続きで設立することができます。 合同会社のメリット・デメリット

 

3:消費税の制度をもう一度確認する

また消費税の制度をもう一度確認し、不必要な税金を支払うことを避けるようにしましょう。

個人事業主・法人が納める消費税は、基本的に以下の計算式で行われます。

(課税売上高ー課税仕入高)✕0.05=納める消費税

つまり、課税仕入高が多ければ、納める消費税が減る仕組みになっています。 また計算の結果、マイナスになった場合には、還付を受けることもできます。 そこで、この課税仕入高の計算方法と、還付を受ける条件に関連して以下の2つのことを意識しましょう。

  • 簡易課税制度と原則課税制度どちらを選ぶかよく考える

簡易課税制度と原則課税制度では、課税仕入高の計算方法が大きく異なっており、結果として、支払う消費税の額もまったく異なります。 また簡易課税制度を選択した場合は、上記の計算の結果マイナスとなった場合、つまり課税売上高を課税仕入高が上回ったときに、還付を受けることもできません。 簡易課税制度と原則課税制度の詳しい話はこちらでご覧いただけます。

  • 免税事業者と課税事業者どちらを選ぶかよく考える

免税事業者を選択すると、消費税を支払わなくてよいということなので、いいことのように思えますが、還付を受けることもできません。 ですので、課税仕入高が大きくなるような出費の予定(大きな設備投資など)がある場合には、十分気をつけて、選択しましょう。 *免税事業者を選択できる条件は、 ①前々事業年度(個人事業主の場合は前々年)の課税売上高が1000万円以下の場合 ②事業を新たに始める場合(法人の場合は、更に資本金1000万円以下であることが条件) となっています。

 

まとめ

今回の消費税増税のより、個人事業主・中小企業経営者の方の負担増も避けられませんが、今まで以上に税制に敏感になり、税金を払いすぎることのないようにご注意下さい。 このブログ”経営ハッカーでは今後も、税制の注意点などをまとめていきますので、是非チェックしてみて下さい。

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