ヤフオクはもう古い?若者に人気のメルカリは商売に生かせるか

ご存知ですか? 若い女性に人気のフリマアプリ「メルカリ」
「メルカリ」というアプリをご存知でしょうか?メルカリとは、スマホやタブレットで利用できるフリーマーケットアプリです。AppStoreでは2013年に、GooglePlayでも2014年にベストアプリに選ばれ、いわゆるCtoC、個人間での商品の売買が可能です。 2015年7月2日には、サービス開始より2周年を迎え、ダウンロード数が1600万件を超えたことが発表されました。1日の出品数は数十万品以上、月間の流通額は数十億円にのぼるといわれています。
1)ヤフオク!と異なる3つの特徴
個人間取引といえば、Yahoo!が提供する「ヤフオク!」を思い起こす方も多いと思います。ヤフオク!という強大な先行者がいるにもかかわらず、メルカリは成功を収めているわけですが、ヤフオク!とメルカリの具体的な違いはどこにあるのでしょうか?
20%の商品が出品して1時間以内に売れる
ヤフオク!はその名の示す通り「オークション」であるのに対し、メルカリはどちらかというと「フリーマーケット」色が強いアプリです。ヤフオク!はオークションで形式であるため、終了までに時間がかかることが多いです。これに対してメルカリでは、出品者が納得すれば提示した条件で即座に売買が成立します。
メルカリでは購入された出品の約20%が1時間以内に売れるそうです。気に入ったら商品があればすぐに買える、そうしたスピーディーな売買の成立にメルカリの特徴があります。
値引き交渉が楽しく、まさに「フリマ感覚」
オークションでは、原則として値段は上がる一方ですが、メルカリは値段が下がっていくこともあります。実際のフリマの醍醐味でもある「値引き交渉」が、コメント欄を使って大変活発に行われているからです。そうした値下げ交渉のやりとりもまた、メルカリならではの楽しみ方の一つなのかもしれません。
スマホに特化しており、シンプルな売買が可能
メルカリはアプリのみが提供されているため、PCでは利用できません。スマホでの利用が前提となっているため、出品システムも非常にシンプルです。スマホで商品の写真を撮り、いくつかの必須事項を入力したら出品が完了します。これまでのオークションサイトは煩雑な手続きが必要なイメージがありましたが、「3分で出品できる」というコピーそのままに、簡単に出品ができるような工夫が見受けられます。
2)メルカリは商売に活かせるか?その急成長に学ぶ
女性・ライトユーザーへの訴求力
メルカリのメインユーザーは30代前半より若い女性です。シンプルで使いやすいインターフェースを持つメルカリは、女性やライトユーザーに大きな支持を集めていると言っていいでしょう。現在は、コンビニでの支払いが可能になるなど、女性だけでなく、男性を含めた様々なユーザーを増やす施策を打ち出しているようです。メルカリのように、まずはターゲットとなる層を囲い込んで支持を集めるというのは非常に効果的な手法だと言っていいのではないでしょうか。
「スマホ」「アプリ」という不動のトレンドを掴む
メルカリはPCには対応していないことは先ほど触れましたが、PCよりもスマホ、そしてブラウザではなくアプリというのが最近のWebサービスの大きな潮流です。この潮流に乗り、うまく対応したメルカリは成功を収めることができました。企業がメルカリに見習うべき点は、「スマホ」と「アプリ」のような大きなトレンドを見据え、時代の流れに対応した判断と業態の変化が必要だということではないでしょうか。
まとめ:シンプルは強い!
ここまでメルカリが急成長した理由について様々な方面から分析をしましたが、メルカリが急成長した最大の秘訣は、やはり「シンプルさ」へのこだわりではないでしょうか。メルカリでは現在も文章をできるだけ減らしたシンプルな操作画面が採用されています。複雑な操作をする必要がないため、他のサイトは使わなくてもメルカリはよく使うという女性が実に多いのもシンプルであることが一番の要因だと言えるでしょう。 よりシンプルに、分かりやすいものを作る。このような方向性は、既存サービスを含むあらゆるサービスで、参考になることが多いのではないでしょうか?