会計ソフトの弥生がオリックスに買収と報道された件|ところでM&Aのおよそ70%が中小企業だって知ってましたか?
■M&Aについておさらい
昨日オリックスが会計ソフトの弥生を800億円超で買収した事を発表した。日本では米国ほど多くないM&Aだが、実際なにをするものなのか理解している方は一部の方に限られるだろう。そこで今回は、経営ハッカーの読者におさらいの意味も含めM&Aを簡潔にまとめてご紹介します。
・そもそもM&Aとは
M&Aとは、合併(Merger)と買収(Acquisition)の頭文字で、簡単に言えば、会社そのものを売り買いするという事です。
・M&Aの種類は?
M&Aには全部譲渡と一部譲渡の2種類がある。 <出典/中小企業庁>
・M&Aの手続はどうやるの?
M&Aの手続は大雑把にお伝えすると3段階になります。準備 → 実行 → M&A後に分かれます。 <出典/中小企業庁>
・高齢化する日本のM&A
親族や社内等に後継者候補がいない場合には、従業員の雇用維持、取引先の仕事確保、経営者の老後の生活資金確保等のため、会社そのものを売却し、第三者に経営してもらう選択肢として事業承継が行われます。
■デーから見るM&A
・米国と日本のM&Aの比較
米国は9割前後がM&Aによる事業売却が主体で、日本は7割前後になっている。 <出典/総務省>
・米国におけるM&A金額の推移
米国では2012年のM&Aの平均額が1.73億ドルに達しているのに対し、我が国はM&Aの金額を公表している事例が少なく、厳密な比較はできないがまだまだ大差あることがわかる。 <出典/総務省>
・日本のM&Aの約70%が中小企業という事実
M&Aによる事業承継を実施したことへの評価については「非常に満足」と「やや満足」でおよそ70%を占めており、M&Aによる事業承継の満足度は高い結果となっている。
■昨日(2014/11/13)のM&A
・オリックス、会計ソフトの弥生買収を発表 800億円超で(2014/11/13) ・ドワンゴ、専門学校のバンタンを買収(2014/11/13) ・中国語「つぶやき」データ販売の米社を買収 ホットリンク(2014/11/13) ・サッポロHD系のフィットネス事業買収 ダンロップスポーツ(2014/11/13)
■中小企業経営者なら読んでおきたいM&Aオススメ書籍
著者:分林保弘
企業の存続・発展を可能にするM&Aをわかりやすく解説。
会社が生まれ変わるために必要なこと―M&A「成功」と「幸せ」の条件
著者:三宅 卓
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■まとめ
日本は米国から見るとまだまだM&A規模は小さいが、中小企業とってM&Aは身近なものになりつつあるようだ。この機会にM&Aについて勉強してみてはいかがだろうか。