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2015年10月13日(火)

小規模企業が中小企業投資促進税制を活用するメリット

経営ハッカー編集部
小規模企業が中小企業投資促進税制を活用するメリット

chusyou

中小企業投資促進税制とは

「中小企業投資促進税制」は、小規模企業が日本の経済活動の主役であるという考え方のもと、小規模企業の先行投資を税制面から支援し、ひいては日本の経済活動を活性化させようという趣旨で誕生しました。

「小規模企業」とは、個人事業主及び資本金3000万円以下の法人のことを指します。小規模企業が一定の投資を行った場合、投資した金額のすべてを一括で経費にすることができたり、投資額のうち最大10%だけ税金が安くなったりなどのメリット(特典)があります。

この特典は、小規模企業より大きい中企業や大企業では、恩恵を受けられないか、限定的な恩恵しか受けられません。せっかく優遇されているのですから、ぜひ積極的に活用してください。

 

1)中小企業投資促進税制の対象となる投資とは?

この特例は、娯楽業・風俗営業等を除く、すべての業種の一定の投資(機械装置は160万円以上、器具備品は120万円以上など金額要件があります)について適用できます。適用できる投資は、「先端設備」と「生産ライン等の改善に資する設備」の2つに大きく区分されます。

「先端設備」とは、最新モデル又はそれに準ずる設備や機器で、メーカーが工業会等の確認を受けたものを購入した場合に適用できます。適用するには、メーカーから、工業会等が先端設備に該当することを確認した旨を示す書類等を取り寄せておく必要があります。

「生産ライン等の改善に資する設備」とは、適用を受ける者が設備投資計画を作成し、公認会計士や税理士などの専門家がチェックしたのち、経済産業局が確認した投資(投資利益率が5%以上である必要があります)について適用されます。先端設備と異なり、独自開発の機械にも適用されますし、新規店舗の出店などの投資にも適用できます。

2)中小企業投資促進税制の内容は?

例えば、100万円の投資をして、その投資にかかる償却費を計上する前の利益が毎年200万円得られる法人を考えてみます。特典の内容は、大まかに「特別償却」と「税額控除」に分けられますので、それぞれについて説明します(税率は30%、投資は5年間定額で償却すると仮定します)。

○特例を適用しない場合  1年目 (200万円の利益-20万円の償却費)×30%=54万円の税金  2年目~5年目 1年目と同じ  5年間の税金の合計が54万円×5年=270万円となります。

○「特別償却」を選択した場合  「特別償却」を選択すると、投資に係る金額を一括で経費にできます。   1年目 (200万円の利益-100万円の償却費)×30%=30万円の税金   2年目 200万円の利益×30%=60万円の税金   3年目~4年目 2年目と同じ   5年間の税金の合計が30万円+60万円×4年=270万円となります。

○「税額控除」を選択した場合  「税額控除」を選択すると、投資のうち一定額、税額から割り引かれます。   1年目 (200万円の利益-20万円の償却費)×30%=54万円     54万円-(100万円の投資×10%)=44万円の税金   2年目 (200万円の利益-20万円の償却費)×30%=54万円の税金   3年目~5年目 2年目と同じ   5年間の税金の合計が44万円+54万円×4年=260万円となります。

以上のように、「特別償却」は税金の総額は変わらないですが、投資した年の効果が大きい方式、「税額控除」は投資した年の効果は小さいが税金が総額で安くなる方式となります。

3)中小企業投資促進税制における注意すべき点は何か。

「先端設備」は、メーカーに適用の可否を確認すればよいので、適用漏れだけ気をつければ特に問題はありません。

しかし、「生産ライン等の改善に資する設備」については、専門家のチェックや経済産業局の確認が必要なため、専門家費用や、経済産業局までの交通費についても考慮したうえで、損得を考える必要があります。経済産業局が遠方になる場合など、交通費だけで数万円になることもありますので、注意が必要です。

また、経済産業局の確認は、その投資を使用し始める前までに受ける必要があります。使用を始めてから、実は適用できるということに気がついてもさかのぼって確認を受けることはできません。

また、税務調査でも、この確認を受けたタイミングは一番見られる点ですので、必ず事前に、専門家に相談して、確認を受けるスケジュールを作成しておく必要があります。

まとめ

今回は中小企業投資促進税制について説明しました。専門家以外の方向けの説明のため、一部内容を簡略化しています。一部不正確ともとれる点もありますので、具体的な適用については、お近くの専門家に照会することをおすすめします。

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