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2015年10月30日(金)

バーの開業に使える“融資制度”まとめ | 成功するために知っておきたいお金のこと

経営ハッカー編集部
バーの開業に使える“融資制度”まとめ | 成功するために知っておきたいお金のこと

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「バーを開業したい」と一口にいっても、そこまでのプロセスは皆さん一人ひとりのストーリーがあるかと思います。ビジネス志向が強い方、心地よい雰囲気の居場所を作りたい方、先代から引き継いだ方、趣味でやる方…それぞれの理由があるでしょう。

でもせっかくバーを始めるからには、成功したいですよね。という訳で、バー経営成功のカギを握る「開業時の資金」について、整理してみました(前回の記事はコチラ:第1回第2回)。最終回の第3回目は、開業時に使える融資制度をご紹介します。

1)融資はハードルが高い?

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開業時の資金、自己資金で全てまかなう以外にも、いろいろな調達方法があるというのは前回まで見たところですが、今回はその中でもハードルが高そうなイメージがある融資について、みていきたいと思います。

「融資」とは、事業者が銀行などの金融機関からお金を借りることをいいます。もちろん、タダでは貸してもらえませんから利息を払って返済することになります。

取立てが怖いイメージがマンガやドラマであるので、ハードルが高い印象があるのかもしれません。ただし、今回紹介する開業時におすすめの融資は、まず金利がとても低くおさえられており、また国や自治体がやっている制度なので、そこまで恐れるべきものではありません。ご安心ください!

2)バー開業時に使える融資

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(1)日本政策金融公庫

開業時のお金の面の強い味方と言えば、なんといっても「日本政策金融公庫(にほんせいさくきんゆうこうこ)」です。日本政策金融公庫とは、平成20年に国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行の4機関が統合して発足した、国が運営する政策金融機関。

国としては景気活性化のためにも新しいビジネス立ち上げをどんどん支援していきたいという意図があり、資金の補助については、この日本政策金融公庫を通して創業時の融資制度を設けているという印象を受けます(バーだけではなくて、あらゆる業種の創業が対象です)。

創業のタイプに合わせていろいろな融資の制度があり、うれしいことに、無担保・無保証人でお金を借りられる制度も充実しています。おすすめの融資制度は、創業時も使える「中小企業経営力強化資金」。全体的に金利が低い中、この制度の金利はさらに低くなっており、審査期間が比較的短いのが特長です。こちらは、自分自身だけでは申し込めず、認定経営革新等支援機関(通称・認定支援機関)という経済産業省が認定した税理士・公認会計士・中小企業診断士などのサポートが必要です。

認定支援機関一覧はこちら

(2)自治体

お店を開く場所がある自治体で、独自に融資制度を設けている場合があります。こちらは自治体から直接お金を借りるのではなくて、地域の民間金融機関から借り入れをする際に、自治体が利息や保証料を補助してくれる制度になります。当初設定される利息・保証料はそこそこ高くなりますが、補助が出て実質利息・保証料がほとんどなくなってしまう場合も。「●●区 制度融資」などと検索すると出てきますので、是非チェックしてみてください。

(3)どうやって申し込むの?

融資を受けてみたいと思ったら、まずはお店を開く場所を管轄している日本政策金融公庫の支店 か、自治体の市区町村役場へ相談に行きましょう。あるいは、先述の認定支援機関などにまず相談しても良いと思います。それぞれの認定支援機関では、お付き合いのある日本政策金融公庫の支店を紹介してくれるケースもありますので。

融資申込みには、申込書のほか「創業計画書」などの各種書類を作る必要がありまして、これがけっこう手間がかかります…。こちらは会計事務所やコンサルタント会社に依頼して計画書作成や面接のサポートなどをしてもらえば審査に通りやすくなる面もありますが、融資総額の3%~5%は手数料がかかるので、ご自分で作る方も多いですね。

自分で作る場合には、質問に答えるだけで14ページ綴り(!)の事業計画書などができてしまうWEB上の無料システム「ソウギョウノート」などもおすすめです。

書類を出した後は、面談などを通して、審査が行われます。日本政策金融公庫は直接の貸付になりますが、自治体の制度融資は金融機関や保証協会など複数の機関が関わるため、審査期間に2~3か月くらいかかる場合もありますので、お急ぎの場合はご注意を。

なお、融資が通りやすい要件としては、①自己資金が融資希望額の3分の1(目安)以上、②その業界で勤務経験がある、③過去に自己破産や税金滞納などがないこと等があげられます。あとは、事業計画書がどこまでしっかりできているかと、面談時には開業への熱意・本気度も重視されるでしょう。

3)まとめ

以上、バー開業に必要なお金のこと、その調達方法について3回、シリーズで見てまいりました。これから開業する予定の方が、少しでも参考になったり、やる気になったりしたら幸いです…。(ちなみに実際の開業には、不動産の契約や営業許可・深夜営業届出などの細かい手続きも必要ですが、その辺は割愛して開業資金のことだけをお話ししている点、ご了承くださいませ。)

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