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2016年01月14日(木)

知っていましたか? 法人成りによるデメリット

経営ハッカー編集部
知っていましたか? 法人成りによるデメリット

tired young business woman with laptop computer 収益が一定の金額になると、法人成りを考え始める方も多いのではないでしょうか。一般的に法人成りはメリットが多く論じられますが、実はデメリットもあります。今回は法人成りのデメリットを紹介します。

1)設立登記費用がかかる

個人事業を始めるときは、登記の必要はなく「個人事業の開業廃止届出書」、「事業開始等申告書」を提出すればいいのですが(必要な場合ほかにも提出書類あり)、法人として事業を始めるならば、登記が必要です。

登記をするには費用が発生します。株式会社の場合、定款の認証で5万円程(電子認証の場合)、登記申請することによる登録免許税15万円(資本金2142万円まで)かかります。また、登記事項証明書の取得に600円、印鑑証明の取得に450円かかります。以上が司法書士に頼まず、自分でやった場合にかかる費用であり、司法書士に依頼する場合、上記の金額に5万円~10万円プラスと考えていいでしょう。

そして本題はここからです。登記は登記事項が変更するたびに変更をかけなければなりません。変更による登録免許税は商号の変更で3万円、所在地で3万円(ただし登記所が変更前と同一管轄内であった場合)、役員及び監査役の氏名、代表取締役の氏名及び住所で1万円(ただし資本金1億円の場合)などです。変更登記は複雑な手続きを要するため、司法書士に依頼するのが現実的です。この場合の手数料は3万円からと考えていいでしょう。

2)個人と違って赤字でも住民税を支払わなければならない

個人事業主は事業で赤字が出た場合、所得税、住民税、事業税は一切かかりません。しかし法人の場合そうはいきません。赤字の場合、法人税、法人事業税はかかりませんが、「法人住民税の均等割」がかかってきます。

法人住民税は都道府県が2万円、市区町村で5万円、合計7万円という地域がほとんどです。また法人住民税は事業所の所在する場所ごとにかかりますので、事業所が多い場合はさらに負担が大きくなります。赤字である場合、この金額は支出として大きいと思いますので注意しましょう。

3)従業員等の社会保険料の負担が大きい

個人事業主の場合、健康保険と厚生年金の適用を受けていないため、ほとんどの方が国民年金と国民健康保険に加入されていると思います。しかし、個人事業主から法人にした場合、その法人は健康保険と厚生年金へ加入が強制されます。

国民健康保険は「所得」と「保険への加入者数」で支払う金額が決定しますが、保険料は年間で介護保険料も含めて80万円くらいです。

一方、健康保険は毎月の給与等に対して支払う金額が決定し、給与の金額が上がれば上がるほど負担が増えていきます。また、健康保険は経営者一人の保険料を負担すればいいだけでなく、従業員の保険料の半分を負担しなければなりません。従業員が増えれば増えるほど負担が増えていきますので注意が必要です。

まとめ

いかがだったでしょうか? 法人にすることによるメリットは確かにありますが、デメリットも存在します。その点をしっかりと踏まえた上で法人成りは判断したいものですね。

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