起業で「失敗しない」ための4つの「コツ」《第2弾「カネの流れ」》
起業で「失敗」したくないと思う方、「カネの流れ」を知っていますか?
《企業で「失敗しない」ための4つの「コツ」》は、前回の《第1弾「儲けの仕組み」》に引き続き《第2弾「カネの流れ」》をお届けします。
第1弾「儲けの仕組み」(https://keiei.freee.co.jp/2015/12/28/kigyou-kotsu/) 第2弾「カネの流れ」 第3弾「資金繰り計画」 第4弾「開業資金調達調達の選択肢(融資編)」
1)「事業」を営むということは、「活動」をするということ
誰もが知っている有名な会社や上場企業だけでなく、地域の中小企業や個人事業者など、この世の中のどんな会社は何らかの「事業」をやっています。
辞書によると、「事業」には大きく分けて二つの意味があるとされています。
① 社会的意義のある大きな仕事 ② 営利を目的として営む経済活動
あくまでも上記の意味から考えると、以下の二つの例は「事業」ではないと考えられます。
「ボランティア活動」:社会的意義はあるが、営利を目的としていない 「オレオレ詐欺」:営利を目的としているが、社会的には罪に当たる行為
つまり、《第1弾「儲けの仕組み」》の「1) 事業に必要なこと」で説明した「顧客が「望んでいること」を実現するか、「悩んでいること」を解決する製品・サービスを提供すること」そして、その提供する活動を継続的に行うことが「事業」と言えるでしょう。
2)個人の「カネの流れ」とは?
「活動」をすると、「カネ」を手に入れたり、「カネ」を手放したりします。
例えば、私の趣味であるカラオケをするために、カラオケボックスで朝6時から12時まで6時間一人で利用する料金が、税抜きで600円の場合、レジで648円(税込)の「カネ」を手放します。(ちなみに2015.12.31の歌い納めでは55曲歌って、44曲が90点越えでした♪)
この場合、本永さん(私)はカラオケボックスでサービスの提供を受けたので、648円を手放したことになります。
つまり、個人の「カネの流れ」は以下のようになります。
①給料などの収入の中から、生活費や食費、家賃、趣味、飲み会などの支出をやりくりします。
②「当月の収入」よりも「当月の支出」が少ない場合は、「貯蓄」として残ります。
③「当月の収入」よりも「当月の支出」が多い場合は、前月までの「貯蓄」でやりくりします。
④貯蓄がない場合や、今までの貯蓄を超える支出をしなければならない場合は、銀行などからの借入れによって資金を調達して、資金のやりくりをします。
3)事業を営む会社などの「カネの流れ」とは?
本永さんはカラオケボックスでサービスの提供を受けたので、648円を手放しましましたが、カラオケボックスを運営している会社は、648円を手に入れます。
「カネを手放す」=「支出」、「カネを手に入れる」=「収入」ですが、事業を営む会社などの「カネの流れ」を示すと、以下のようになります。どこかで見た図と同じですね。そうです。個人の「カネの流れ」と同じなのです。 しかし、違う点が二つあります。それは、個人の場合と比べて、収入と支出の相手先が多く、その金額が大きいことです。ということで、会社は資金繰りの管理がとても大切になり、資金繰りの状況を分かるようにする=「見える化」することが重要です。
そして、事業を経営するために必要な資金がどのくらいかを把握しますが、こちらについては、《第3弾「資金繰り計画」》で説明します。
「④借入によって支出をやりくりする場合」については、《第4弾「開業資金調達調達の選択肢(融資編)」》で説明します。
4)まとめ
「事業」は「顧客の「望んでいること」を実現するか、「悩んでいること」を解決する製品・サービスを提供すること」であり、そのために「活動」しますが、「活動」をするためには、「カネ」が必要です。
そして、「活動」によって「カネ」を手に入れたり、「カネ」を手放したりします。個人に比べて事業を営む会社の場合は、取引先が多く、金額が大きいため、「過去」の「活動」の結果、どの程度の「カネ」を手に入れて、どの程度の「カネ」を手放したか、という資金繰りの実態をしっかりと把握して、「将来」の「活動」をどうするか決定し、「現在」の行動をより良い方向に変えていくことにつながります。
(もちろん、個人の「カネの流れ」を知っておくことも大切ですし、それを「見える化」するのが「家計簿」です。)