【実印・銀行印・角印・ゴム印】会社印鑑の種類ごとの役割と作り方を解説
会社に必要な印鑑とは?
日本では、欧米諸国と違い一般的にサイン(署名)より、印鑑を使用する機会が多いと思います。普段何気なく使っている印鑑ですが、種類によってそれぞれ役割や効力が異なります。今回は、会社の印鑑について種類、役割、効力等を解説します。
1)会社印鑑の種類と役割
会社印鑑は用途に応じて複数の種類があります。ここでは、代表的な下記4つの印鑑を紹介します。
実印(代表者印)
会社を設立するときに必要になります。法務局に登録が必要です。用途としては、官公庁に届出や申請を行う場合や、契約等を結ぶ場合に使用します。用途からもわかるように、重要な印鑑です。
銀行印(銀行届出印)
銀行口座を作ったり、手形・小切手取引をしたりするときなどに必要になります。口座を作る銀行に登録をする必要があり、実印と同様に重要な印鑑です。
角印(社印、会社印)
見積書、請求書、領収書等に日常的に使用するものです。一般的にその会社が発行した書類等だと認知してもらうために使用するもので、固有の効力はありません。
ゴム印(住所印)
市販の請求書、領収書等を使う場合や、各種届出書、申請書に会社名、住所、電話番号を手書きではなく印として押す日常的に使用する印鑑です。
2)会社印鑑の作り方
会社印鑑は、はんこ屋、ホームセンターなど様々な場所で作ってもらう事ができます。こういったお店に依頼すれば、作り方を知らなくても法務局・銀行の登録に問題のない基準で会社印鑑を作る事ができると思いますが、ここではそれぞれの印鑑の作り方の基準を紹介したいと思います。
実印
実印は、法務局に登録すればその印鑑が会社の実印になるため、登録の際に求められる辺の長さが1cmを超え、3cmの正方形に収まるものという要件を満たしていれば、どの様なものでも良いです。 一般的には、丸型のものが多く、二重丸のような形になっており、内枠に「代表取締役印」、外枠に会社名を彫ります。
銀行印
銀行印は、銀行に登録すればその印鑑が銀行印になります。一般的には、会社の実印と同じように丸型の印鑑で、内側の円に「銀行之印」という文字を彫ります。大きさに規定はありませんが、会社の実印と同じ大きさか一回り小さいものがオススメです。
角印
角印は、会社名のみを彫ります。どこかに登録するというものでないため、大きさ等に規定はありませんが、一般的に四角いもので、一辺が2~3cmのものが多く使用されています。
ゴム印
ゴム印には、会社の名称、代表取締役の名前、住所、電話番号等を彫ります。大きさ等に規定はありませんが、請求書等や各種届出書等の空欄に収まる大きさが良いと思います。最近は、住所、名称等それぞれが分割でき、組合せを変更したり、住所だけを押印できたりするタイプのものがあります。書類の様式に合わせて組合せが自由にできるため便利です。
3)まとめ
いかがでしたでしょうか。上記で紹介した印鑑が代表的な会社印鑑になりますが、実務的にはこれら以外に、会社の住所印(住所、会社名、代表者名、電話番号等)もあると便利です。また、銀行印は必ずしも実印と分ける必要はない(実印を銀行印と併用する)ので、経理担当者が使用する機会がない場合等には、作る必要はありません。 これらの会社印鑑は、はんこ屋さんで作成すれば、一般的な会社印鑑を作成する事ができますが、作り方の基準を理解し、その範囲内でアレンジをしてみるのもおもしろいかもしれません。