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2016年07月06日(水)

税理士と仲良く付き合うために、「顧問契約書」はどう交わすべきか

経営ハッカー編集部
税理士と仲良く付き合うために、「顧問契約書」はどう交わすべきか

契約書

起業した、もしくは事業を引き継いだり社長に就任した際には、きっと経営のことで頭がいっぱいでしょう。売上をたて、事業を継続するのに精一杯かもしれません。それなのに経理、労務、諸々の契約、すべてのことがのしかかってきます。

法人が税理士を雇う場合、どんな書類が必要なのか?契約書は交わすのか?会社の内情を知らせる以上、守秘義務は結びたい等、不安なこともあるはず。そこで、これから税理士と付き合うことになる経営者の方々のために、顧問契約書を結ぶ際のポイントを解説します。

そもそも、会計事務所に何をどうお願いすればよいのだろう?

何かにつけ不安だらけなとき、専門家と言われる人に相談したいとも思うこともあるでしょう。「この場合にはどう?」「どうするのが一番良い方法なの?」等々。

専門家といえば、弁護士さん、会計士さん、税理士さん、司法書士さん、社会保険労務士さんなど、皆専門分野を持った人たちですが、会社のお金に関する専門家として身近なのが税理士さんです。

会社の設立は司法書士さんに任せることが多く、その後お金のことは、大体会計事務所(税理士さんや会計士さんが所長)に相談したいと思っている経営者も多いかと思います。でも、自分のお財布の中をはじめ、「会社の事情を見せるのには不安がある」と感じるのも無理はない話。

そもそも会計事務所に相談や顧問を依頼するのってどういうことで、思い立ってもどうやって進めるのでしょうか。

どんな会計事務所に、どこまでの業務を依頼するか?

会計事務所と出会うには、インターネットを検索する、創業融資などで縁のある銀行の担当者からの紹介を受ける、友人からの紹介を受けるなどのケースが一般的。もともとの知り合いであっても内情を知らせるとなると、また話は別ですね。ましてや初対面ともなると「信頼できる税理士なのか」、「本当に親身になって相談に乗ってくれるのか」、「顧問料って高いのではないか(&相場もよくわからない)」等、いろいろと気になることも多いかもしれません。

まずは、顧問契約の打診でも、初回の相談でも、直接会って話すことが肝心です。実際に会って話すことで、会計事務所毎に持つ特色や、得意な分野、毎月の関与のスタイルが見えてくることもあります。

会計事務所の一般的なサービスは、

  • 記帳を代行すること(記帳代行)
  • 法人税、消費税などの数多くの税金に関する相談
  • 申告書の作成
  • 節税の相談
  • 弁護士さんなど他士業の紹介
  • 融資相談などがあります。

(かつて恩師である先輩税理士から、「税理士はお金・税金のことは当然のように相談を受けるし、他の専門家の紹介もするし、いろんな人生相談も受けるし、交番のようだ」と言われたことがあります)

かつてはサービスの細分化ができておらず不明瞭で、「顧問料」という一括りで、月次顧問料○円、決算料☓円といった具合での価格提示が当たり前だったとのお話を税理士さんから伺ったことがあります。それに比べ、今では記帳を依頼するか否か、毎月の面談が必要か、などのサービスが細分化された上での価格設定を設けている会計事務所が主流になってきたように見受けられます。この背景には、2002年の税理士法改正により、税理士業界での実質的な価格設定の自由化で、価格設定に関して税理士業界がシビアになったことの影響もあるかもしれません。

サービスが多岐に渡りますので、まずは「サービスのどこまでを会計事務所に求めるのか」を見極めるべきかと思います。極論を言えばプロに全部丸投げをしたいところですが、一般的には、相談の濃さや関係の深さは顧問料に比例します。

繰り返しになりますが、いわゆる会計事務所と顧問契約を結ぶ際には、「現状を考慮し、将来を見据えて、どこまで会計事務所に相談する機会があるか」を考えことが大切です。当然ながら、話したときの相手の印象と相性、事務所の懐の深さ(将来的に自分の業種に特化したアドバイスが求められるかなど)も大切です。

顧問契約にあたって、税理士側の守秘義務は?

いざ顧問契約を結ぶとなったら、どこまでのサービスを求めるかの関与度合いと顧問料、その他の決まりを定めて文書化した「顧問契約書」を結びます。

顧問契約書は各事務所で独自のものを作成しているケースもあれば、税理士会(税理士が所属する同業者団体)のHPに公表されている顧問契約書の雛形をベースに、その事務所で少し改良を加えたものを使っている等のケースが多いです。

参考までに税理士会で公表された顧問契約書を見てみると、契約の自動更新や支払い方法等は契約書につき一般的な事項と思われます。その一方で、第6条の資料等の提供及び責任(決算など期限のあるものを適正に準備するために、余裕をもって資料を準備してくださいねという内容)や第7条の情報の開示と説明及び免責(税理士はきちんと法律に適合する中での選択肢を説明する義務があり、最終的にそれらに基づき納税者が決断をするという内容)については、会計事務所の業務の性質が現れているように思います。

また、顧問契約を結ぶことにより、会計や給与の業務を通じてマイナンバーを含む特定個人情報を閲覧できることになるため、第5条の特定個人情報等の取扱いが設けられています。

なお、会社の経営情報等についての機密保持の観点からいえば、税理士が税理士として従うべき法律である税理士法の中の38条と54条で、税理士が顧問先について知り得た情報を秘匿する義務を定めた守秘義務が定められています。

この規定に違反した場合は、税理士法第59条により二年以下の懲役又は百万円以下の罰金が課されるとあります。税理士法には依頼者との関係を直接的に拘束する民事上の効果はないといわれているものの、一般的には以上の規定や税理士に課せられる善管注意義務を根拠に、税理士は依頼者に対して当然に秘密保持義務を負っているとされます。

顧問契約後にすること

納得した上で顧問契約を無事結んでからは、必要に応じて会計事務所の人や税理士さんに様々な事を相談することになります。顧問契約の内容にもよりますが、経理の仕方から税務に関する専門的な質問まで、できる限り相談しやすい間柄になることが肝要といえます。

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