開業や起業の縁起の良い日(大安や一粒万倍日)っていつ?(2018年版)
一般的に知られている「縁起の良い日」といえば、大安ではないでしょうか。結婚式が集中する日として記憶している方も多いかもしれません。ほかにも、「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」や「天赦日(てんしゃにち)」、「寅の日」など、縁起が良いとされている日が多くあるのをご存じですか。
普段は占いなど気にしないという方でも、心機一転、新たにビジネスを始めるなら、縁起の良い日に始めたいですよね。そこで今回は、2018年に開業を考えている方向けに、開業や起業に縁起が良いとされる日付を紹介します。
「一粒万倍日」や「天赦日」、「寅の日」って知ってる?
「天赦日(てんしゃにち)」は、「百神が天に昇り、天が万物の罪を赦す日」と言われており、何事にも良い「よろず吉日」とされる暦上で最高の吉日です。そのため、開業や引っ越しなどにも向いている日とされます。ただし、天赦日は、季節と干支の組み合わせで以下のように決まっており、1年に5日ほどしかありません。
春:立春(2月4日ごろ)から立夏(5月6日ごろ)の前日までの戊寅(つちのえとら)の日
夏:立夏から立秋(8月8日ごろ)の前日までの甲午(きのえうま)の日。
秋:立秋から立冬(11月8日ごろ)の前日までの戊申(つちのえさる)の日。
冬:立冬から立春の前日までの甲子(きのえね)の日。
「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」は、十干十二支をもとに選び出されている吉日です。一粒万倍とは「一粒の籾(モミ)が稲穂のように万倍にも増える」という意味で、何事にも良い日とされています。とくに開業など、「お金を出資すること」に向いている吉日と言われます。 逆に、お金を借りる行為などは、貸しが何倍にも増えてしまうので良くありません。一粒万倍日は毎月5から6日ほどあるので、日取りが選びやすいのも良いですね。
「寅の日」は、十二支の「寅」に当たる日で、吉日の中でも金運にもっとも関係が深い日とされています。12日ごとに日が巡ってくるので、日取りが選びやすい吉日です。また、月の満ち欠けが始まる新月の日も、新しいことを始めるのに向いている日とされています。
●2018年の「天赦日」は以下の通りです。 春:2月1日、2月15日、4月16日 夏:7月1日 秋:9月13日 冬:11月28日
●2018年の「一粒万倍日」は以下の通りです。 1月:8日、11日、20日、23日 2月:1日、7日、14日、19日、26日 3月:3日、6日、11日、18日、23日、30日 4月:4日、5日、14日、17日、26日、29日 5月:11日、12日、23日、24日 6月:4日、5日、6日、7日、18日、19日、30日 7月:1日、13日、16日、25日、28日 8月:6日、7日、12日、19日、24日、31日 9月:5日、8日、13日、20日、25日 10月:2日、7日、8日、17日、20日、29日 11月:1日、13日、14日、25日、26日 12月:9日、10日、21日、22日
2018年は9月13日が最高の吉日!?
天赦日と大安、一粒万倍日、寅の日など、ほかの吉日と重なる日はとくに縁起が良いとされています。2018年でいえば、2月1日、7月1日、9月13日の3日間に天赦日と一粒万倍日が重なります。そのなかでも9月13日は、天赦日と大安、一粒万倍日が重なるもっとも縁起が良い日になります。
一方で、7月1日は仏滅も重なっているので、お祝い事には不向きでしょう。2月1日は六曜でいえば先負ですので、午前中を避ければ日取り的には問題ありません。また、2018年は幸いなことに、天赦日と一粒万倍日が重なる3日間に不成就日が重なる日取りはありません。
●「一粒万倍日」と「吉日」が重なる日は以下の通りです。 1月11日 一粒万倍日 + 大安 2月1日 一粒万倍日 +天赦日 3月11日 一粒万倍日 + 寅の日 3月23日 一粒万倍日 + 寅の日 4月4日 一粒万倍日 + 寅の日 5月12日 一粒万倍日 + 大安 9月8日 一粒万倍日 + 大安 9月13日 一粒万倍日 +天赦日 + 大安 9月25日 一粒万倍日 + 大安 10月7日 一粒万倍日 + 大安 10月29日 一粒万倍日 + 大安
何事も達成できない「不成就日」は避けたほうがよいかも
逆に、「不成就日(ふじょうじゅび、ふじょうじゅにち)」と呼ばれる何事も成就しない日もあります。開店・移転・契約などはこの日を避けたほうが無難でしょう。
●2018年の不成就日は以下の通りです。 1月:7日、15日、22日、30日 2月:7日、15日、18日、26日 3月:6日、14日、18日、26日 4月:3日、11日、16日、24日 5月:2日、10日、18日、26日 6月:3日、11日、18日、26日 7月:4日、12日、18日、26日 8月:3日、13日、21日、29日 9月:6日、11日、19日、27日 10月:5日、9日、17日、25日 11月:2日、11日、19日、27日 12月:5日、11日、19日、27日
平安の昔から日本人は暦が大好き
日の吉凶は、日ごとに割り振られた十干十二支に、陰陽五行や方位学、占星術などを組み合わせて決められています。寅の日のように、良い日取りは規則的に回ってくるものなので、季節の移り変わりを示す二十四節気のように、科学的な根拠があるわけではありません。それでも日本では、古来より暦の吉凶で物事の日取りを決めてきました。
平安時代の貴族の日記にはしばしば暦の吉凶の話題が出てきますし、日取りの悪い日には「物忌み」といって家の中にこもって過ごしました。江戸時代には、暦は一般庶民にまで浸透し、一粒万倍日や天赦日などの吉凶占いが大流行しました。情報が限られていた時代には、暦をもとに日取りを決めることが、判断基準の1つとして有用だったのでしょう。
吉凶占いのもとになる歴注は、明治時代になると近代化を目指す政府によって一度禁止されますが、今度は「大安」「仏滅」などの六曜が台頭しました。日本人がどれほど暦好きなのか、こうした歴史の流れからも伺えます。
暦の吉凶は、あくまで俗信や迷信の範疇ではありますが、験(ゲン)を担ぐことで事業を始める自信が増すのなら、良い日取りを選ぶに越したことはないでしょう。ただ、忙しい現代では、様々な条件の中から日取りを決める必要があり、必ずしも良い日に物事を進めることができるとは限りません。
どうしても日取りの良くない日に始めなくてはならない場合には、あらかじめ神社などでお祓いをしてもらうなどの方法で験を担ぐ人もいるようです。験を担いで自信を深めたい方は、今回ご紹介した良い日取りに開業してみてはいかがでしょうか。