個人事業主か、それとも会社を設立するか? デメリットとメリットを比較

自分自身の能力やアイデア、専門的なスキルなどを生かすことでビジネスを立ち上げていく際、どのような経営形態を選択するかによって享受できるメリットも異なります。個人事業主としてビジネスを始めるべきか、それとも、会社を設立すべきかについて、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
1)個人事業主となることのメリットとデメリット
個人事業主となる大きなメリットのひとつとしては、設立費用なしでも事業を開始できる手軽さが挙げられます。さらに、経費として計上できる交際費の金額にも制限がなく、全体収入から経費を除いた課税所得が330万円以下と少なめの場合には、比較的納税額が抑えられるという点も挙げられます。
一方、個人事業主となるデメリットとしては、社会的な信用度が法人設立の場合と比較すると低いことから、金融機関からの融資が受けづらい傾向があるとともに、事業責任が事業主である個人に及ぶ点が挙げられます。さらに、課税所得が900万円以上となる場合には、所得税の税率が33%以上となることから、法人の場合よりも高額の所得税を納めることになります。
2)法人化することのメリットとデメリット
会社を設立し法人化することの最大のメリットは、社会的な信頼度がアップし、取引先や仕入先とのスムーズなやりとりや人材の雇用機会に恵まれやすくなるということが挙げられます。さらに、資金面においても、金融機関からの融資を受けるチャンスを得られやすくなり、一定の課税所得を超えれば、個人事業主の場合と比べ、所得税の節税効果も期待できます。
一方、法人化することによるデメリットとしては、開業費用としてまとまった予算の確保が必要となり、開業に伴う登記費用だけでも30万円程度を見積もっておかなければならない点や、個人事業主とくらべて仕事に対しての機動力が落ちてしまうことが挙げられます。
3)選択の判断をするときのポイント
個人事業主と会社設立のそれぞれのメリットデメリットを比較検討した上で、自身のビジネスにはどちらの形態がふさわしいかを判断する際には、現時点で抱えている金銭面での事情やビジネスの進捗状況だけでなく、事業の将来的な計画を考慮することも大切です。具体的な計画を立てることが難しい場合であれば、法人を設立することによる所得税の節税メリットを継続的に得ることが難しいため、個人事業主としてビジネスの運営を継続するのも賢明な選択肢のひとつだといえます。まずは、安定的な収入が得られるような経営をめざすことを最優先としていくとよいでしょう。
まとめ
いずれの形態を選択するとしても、メリットデメリットはあります。また、開業時に必要な予算だけでなく、毎月のランニングコストにも注目しておくことも大切です。たとえば、法人化を選択した場合には個人事業主と違い、専門家に任せる業務範囲が広がるため、固定費として税理士や行政書士などに支払う経費も考慮しておかなければなりません。