2019年03月08日(金)1ブックマーク

窓口で納めるべきか、クレジットカードを使うべきか……。所得税の納付方法4パターンを解説

経営ハッカー編集部

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 フリーライター(元東京国税局職員)の小林義崇です。

毎年3月15日(休日の場合は翌日)は所得税の確定申告書の提出期限ですが、実はこの日は「納税」の期限でもあります。税務署の窓口で納付するだけでなく、所得税の納税方法は複数存在しますので、今回の記事で、納税方法それぞれの特徴を紹介します。

もっともオーソドックスな「窓口納付」

昔ながらの納税方法です。納税する金額を「納付書」に記載し、現金と合わせて金融機関や税務署の窓口に持参することで、納税手続きが完了します。以下の画像は納付書の記載例ですが、手書きで各項目を記入しなくてはなりません。金額欄などの記載間違いに注意しましょう。 

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国税庁ホームページより引用>

私が税務職員時代、よく目にしたのが、「確定申告書を出せば、後から納付書が送られてくる」という勘違い。自主申告・自主納税が原則ですから、確定申告をしても、納付書が送られてくるということはありません。税務署に出向くか、電話で送付依頼するなどし、自ら納付書を入手し、納税手続きをする必要がありますので注意しましょう。

上記の納付書は、税務署や金融機関でしか使用できませんが、30万円以下の税額であれば、税務署で「コンビニ納付用の納付書」を発行してもらうことができます。コンビニ納付用の納付書を発行してもらうには、あらかじめ税額を確定しておかなくてはなりませんので、確定申告書の提出する際に、税務署の窓口で発行してもらうと良いでしょう。

3月15日が納期限なのに、口座引落とし日は4月20日

次に説明するのが、「振替納税」です。その名の通り、銀行口座から税額を自動引落とししてもらう手続きですが、実は、引き落とし日は3月15日ではありません。毎年若干変わりますが、平成29年分の所得税であれば平成30年4月20日が引落とし日となります。

このため、資金繰りの関係で3月15日までに納税金額が用意できない場合、振替納税の手続きにより時間稼ぎをするという対策が取れます。ただし、引落とし日に残高不足だと、未納となるため注意しましょう。

振替納税の手続きを取るためには、3月15日までに「口座振替の依頼書」という書面を作成し、税務署に提出しておく必要があります。この書面の様式は、税務署で受け取るほか、国税庁のホームページからプリントアウトすることも可能です。いったん提出しておけば、以後の年の所得税は自動的に口座引落としになります。

なお、口座振替の依頼書を提出していても、所得が赤字などで還付金が発生するような場合は、確定申告書に還付金の受取口座を別途記載する必要があるため、注意してください。 

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国税庁ホームページより引用>

インターネットを活用した納付方法

インターネットを利用して、自宅にいながら納付手続きを終える方法が2つあります。それが、「ダイレクト納付」「インターネットバンキングによる納付」

まず、ダイレクト納付とは、e-Tax(国税電子申告・納税システム)により申告書等を提出した後、納税者自身名義の預貯金口座から、即時又は指定した期日に、口座引落しにより国税を電子納付する手続です。

さきほどの振替納税と異なり、引落とし日を自由に設定できる点が特徴です。ダイレクト納税をする場合は、事前に税務署へe-Taxの利用開始手続を行った上、専用の届出書を提出する必要があります(利用可能な金融機関は、こちらのホームページを参照)。 

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国税庁ホームページより引用>

次に、インターネットバンキングを利用した方法について説明します。こちらも、ダイレクト納付と同様に事前に税務署へe-Tax(国税電子申告・納税システム)の利用開始手続を行う必要があります(利用可能な金融機関は、こちらのホームページを参照)。

ダイレクト納付とインターネットバンキングの違いは、ダイレクト納付の場合、インターネットバンクの口座開設が不要となる点です。インターネットバンクではない一般的な銀行口座だけを持っている場合でも、ダイレクト納付はできます。 

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国税庁ホームページより引用>

クレジットカード納付を利用した納付方法

2017年から新たにできた納税方法が「クレジットカード納付」です。利用可能額は、1度の手続きにより1,000万円未満ですが、クレジットカードに利用制限があれば、その利用制限額までとなります。 

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国税庁ホームページより引用>

利用できるクレジットカードは、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、TS CUBIC CARDのいずれかのもで、夜間休日を問わず、24時間いつでも利用が可能です。

カード会社の規約にもよりますが、納税によってポイントが付加される可能性があり、多くの納税がある人にとってはメリットとなるでしょう。

ただし、クレジットカード納付の場合、決済手数料がかかるというデメリットがあります。最初の1万円までは76円(消費税別)で、その後1万円を超えるごとに76円(消費税別)が加算されます。

納税手続きは、「国税クレジットカードお支払サイト」にて行います。さきほど決済手数料を説明しましたが、こちらのサイトで手数料をシミュレーションすることもできます。 最後に、ここまで紹介した4つの方法について、代表的なメリット・デメリットをまとめましたので、納税方法を選択する際に、参考としてみてください。

 

納付方法 メリット デメリット
窓口納付 現金払いのため、確実に納付できる 税務署や金融機関に出向く手間がかかる
振替納税 引き落とし日が3月15日より遅いため、支払いに余裕ができる 残高不足となるおそれがある
インターネット納付 自宅でいつでも納税手続きができる 事前の登録手続きがある
クレジットカード納付 ポイントがつく可能性 決済手数料がかかる
 
1981年生まれ、福岡県北九州市出身。埼玉県八潮市在住のフリーライター 西南学院大学商学部卒。 2004年に東京国税局の国税専門官として採用。以後、都内の税務署、東京国税局、東京国税不服審判所において、相続税の調査や所得税の確定申告対応、不服審査業務等に従事する。2014年に上阪徹氏による「ブックライター塾」第1期を受講したことを機に、ライターを目指すことに。2017年7月、東京国税局を辞職し、ライターとして開業。
Twitter:小林義崇
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