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2019年09月18日(水)

パートの所得税はどうやって計算するの?計算例つきでわかりやすく解説

経営ハッカー編集部
パートの所得税はどうやって計算するの?計算例つきでわかりやすく解説

parttime-job 

夫の扶養内であれば所得税はかからないと思っていたのに、パート収入から所得税を引かれて戸惑ったことはないでしょうか。
 
最終的には非課税でも、月の所得が非課税枠を超えてしまえば所得税はいったん差し引かれ、年末調整で払いすぎた所得税が戻ってきます。
 
では、かけもちで働いている人などはどうすればいいのでしょうか。
 
今回はパートの所得税について考えていくことにしましょう。
 

 

パートの所得税とは

パートの所得税は「給与所得」です。
 
所得税は、1月1日から12月31日までの収入から基礎控除や給与所得控除を引いた課税所得に対してかかる税金です。
 
パート収入が「基礎控除額38万円」と「給与所得控除は65万円」の合計「103万円」を超えなければ所得税はかかりません。
 
103万円を超えていても150万円以内なら配偶者特別控除として38万円の控除を受けられますし、150万円から201万円までは段階的に配偶者特別控除を受けることができます。
 
103万円の壁という言葉をよく耳にしますが、これは配偶者の扶養に入る入らないの話ではなく、所得税が課税されるかされないかのリミットの話です。
 
配偶者の「配偶者控除」や「配偶者特別控除」に影響するのは、パートの所得税ではなくパートの所得額そのものです。
 

 

パートの所得税はいくらからかかる?

年間の収入を103万円以下におさめようと意識して働いていても、繁忙期などに少し多く働いたりして月の収入がいつもよりも多くなり、所得税が差し引かれる場合があります。
 
扶養家族なしの人の場合、社会保険料を控除した後の給与が88,000円を超えると所得税がかかります。
 
所得税が差し引かれた月がいくつかあっても、年間の収入が103万円を超えていなければ年末調整で全額戻ります。
 
年末調整を行わない勤務先であれば、確定申告によって所得税の還付を受けることができます。
 
年間収入が103万円を超えている場合は、年間収入から所得控除と給与所得控除を差し引いた「課税所得」に所得税率をかけた金額が所得税です。

“所得税法では、各納税者の個人的事情を加味するため、「所得控除」の制度を設けています。所得控除には、すべての方を対象とした「基礎控除」をはじめ、以下の14種類があります。”
 
<引用元>経営ハッカー:給与にかかる所得税及び復興特別所得税の計算方法をわかりやすく解説 

 

パートの所得税の計算方法

パートの所得税を計算するためには、課税所得を算出しなければなりません。
 
課税所得の計算方法
収入-所得控除-給与所得控除=課税所得
 
基礎控除は一律で38万円です。
 
給与所得控除は所得に応じて金額が異なります。
年収180万円以下の給与所得控除額は「収入金額×40%」で、計算した額が65万円に満たなければ65万円が控除額となります。
 
税率は課税所得が195万円以下は5%で、令和19年(2037年)までは復興特別所得税として所得税額に2.1%の税率がかけられます。
 
扶養内のパートは年収180万円以下なので、この式を当てはめて計算します。
 

年収140万円の所得税

年収1,400,000円-基礎控除380,000円-給与所得控除650,000円=課税所得370,000円
 
課税所得370,000円×税率5%=所得税18,500円(復興特別所得税388円)
 

年収160万円の所得税

年収1,600,000円-基礎控除380,000円-給与所得控除650,000円=課税所得570,000円
 
課税所得570,000円×税率5%=所得税28,500円(復興特別所得税598円)
 

 

年収103万円を超えても所得税が戻る場合

年収が103万円を超えていたとしても、自分名義で医療保険や介護保険、個人年金保険などに加入している人は、年末に送付されてくる保険料の控除証明書を年末調整もしくは確定申告の際に添付して申告すれば所得税が戻ってきます。
 

“確定申告書を提出する義務のない人でも、給与等から源泉徴収された所得税額や予定納税をした所得税額が年間の所得金額について計算した所得税額よりも多いときは、確定申告をすることによって、納め過ぎの所得税の還付を受けることができます。この申告を還付申告といいます。”
 
<引用元>国税庁:還付申告

 

社会保険料の控除は別

年収103万円を超えるとかかるのは所得税で、住民税や社会保険料は別の話です。
 
年収100万円を超えると住民税が発生し、所得話と均等割合わせて所得の10%を納税します。
 
社会保険料の扶養は130万円が壁となっていますが、扶養認定の基準は会社によってそれぞれ異なります。
 
社会保険料の扶養から外れると、所得税とは比べものにならない金額の支払が待っていますが、支払った分だけ年金の受給額も増えるというメリットが
あります。
 

 

まとめ

世帯年収を少しでも上げるために扶養の範囲内で働くならば、計画的に収入をコントロールしていく必要があります。
 
税金のことを正しく理解しておけば、不必要に税金を怖がることもなくなります。
 

 

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