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2014年12月04日(木)

【賞与とは】賞与を支給する際に、社会保険計算で注意すべき3つの事

経営ハッカー編集部
【賞与とは】賞与を支給する際に、社会保険計算で注意すべき3つの事

賞与の支給にも社会保険の計算が必要になる!

ボーナス 賞与とは何でしょうか。賞与とは、会社などが毎月の給料とは別に、夏季や年末などに従業員に対して支給する金銭のことです。賞与を支給する際には、社会保険などを計算をする必要があり、いくつかの注意すべきポイントがあります。

会社が賞与を支給する際には、どのように社会保険料や源泉所得税を控除すればよいのでしょうか。毎月の給与と計算方法が同じこともあれば、違うこともありますから、賞与の正しい計算方法について理解しておく必要があります。ここでは、賞与を支給する際に注意すべき、社会保険料、雇用保険料、源泉徴収税額の計算の3つについて、ご紹介したいと思います。

[目次] ■1)賞与とは何か? ■2)賞与に対する社会保険料の計算 ■3)賞与に対する雇用保険料 ■4)賞与に対する源泉徴収税額

■1)賞与とは何か?

まず初めに、賞与の意味について確認しておきましょう。賞与とは、ボーナスや報奨金など、毎月の給料とは別に従業員に対して支給される金銭のことです。一般的に、ボーナスは夏季と冬季の年2回に分けて支給される会社が多いようですが、中には利益が出た時に支給する会社もあるようです。また途中で退職した場合にも、賞与が支払われないことがあります。

一般的に賞与は、一定期間内の勤務時間や業務成績などに基づいて、賞与金額の計算が行われます。通常の給料とは異なり、会社が賞与の有無や金額などを自由に定めることができるようになっています。賞与を支給する際には、社会保険料や雇用保険料、源泉徴収税額などを計算する必要があります。それでは、賞与を支給する際に注意すべきポイントを、社会保険料、雇用保険料、源泉徴収税額の3つに分けて見ていくことにしましょう。

■2)賞与に対する社会保険料の計算

賞与を受け取った従業員が、社会保険の被保険者である場合には、賞与に対して社会保険料がかかります。そのため賞与が支給される場合には、社会保険料を計算して控除する必要があるのです。社会保険料とは、厚生年金保険料や国民健康保険料などで構成されています。

賞与を支給する際に控除する保険料は、賞与金額から1,000円未満を切り捨てた金額に、保険料率を乗じることで計算することができます。賞与の支給に必要となる社会保険料は、一般的に賞与を支払う際に天引きされます。年末の12月にボーナスが支給される場合には、12月の賞与額から社会保険料が引かれることになります。 賞与

■3)賞与に対する雇用保険料

雇用保険に加入している方の場合には、賞与を支給する際に、雇用保険も計算して控除する必要があります。雇用保険とは、厚生労働省が管理する保険事業で、労働者が何らかの事情で失業した時に、再就職までの生活を安定させるように支援する目的があります。雇用保険は、毎月の給与だけではなく、賞与が給付される時にも計算する必要があるのです。

賞与を支給する際に控除する雇用保険の計算は、毎月の給与を支給する際と同じ方法で、賞与の支給金額に保険率を乗じた金額になります。雇用保険の保険料は、会社と従業員の双方で負担するのが普通です。保険料率は賞与や給料の1000分の13.5で、従業員が1000分の5を負担し、残りを会社が負担することになります。

■4)賞与に対する源泉徴収税額

源泉所得税額とは、受け取った給料の総額と、それに対して支払った税金の金額のことです。源泉徴収を見ると、会社員が受け取った給料金額と支払った所得税の金額が分かるのです。つまり源泉徴収は、給料から天引きされて国に支払われた所得税のことです。

この源泉所得税額の計算は、社会保険料と雇用保険料の計算をした後に行います。なぜなら、社会保険料などの計算ができていないと、源泉所得税の計算もできないからです。源泉所得税額は、賞与から社会保険料を差し引いた金額に税率を乗じることで、計算することができます。

ちなみに税率は、前の月の給与から社会保険料などを差し引いた金額と、扶養親族などの数を、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に当てはめることで、税率を求めることができます。計算により求められた税額は、賞与を給付する際に、給与明細に記載して支給することができるのです。

■賞与支給で注意するのまとめ

会社が賞与を支給する場合には、社会保険料、雇用保険料、源泉徴収税額の計算に注意するようにしましょう。社会保険料の計算は、毎月の給与の計算と同じものもあれば、異なるものもありますから、賞与を給付する前にしっかりと確認するようにしましょう。会社によっては、決算で利益が出た場合に賞与を支給しており、従業員に対する報奨の意味を持っています。従業員の方が賞与を気持ちよく受け取れるように、社会保険料の計算を正しく行って支給するようにしましょう。

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