人事・労務2015年11月17日(火)
所得税の控除制度が見直し 若者世代の負担軽減へ
マイナンバーだけでなく、最近は様々な税金関連のニュースが増えてきています。そんな中でも特に大きい税制改正となりそうなのが、所得税の控除制度の見直しです。今回は、所得税の控除制度の見直しについてみていきましょう。
1)なぜ、所得税の控除見直しが必要なのか
所得税の控除は、消費税の増税や海外諸国との引き下げ競争が激しい法人税と比べると、いままで制度自体が古いものとなっている部分でありました。
特に、所得が大きければ大きいほど、控除制度は有効に利用することに今までの控除制度ではなっていましたが、この税制を改正しようというのが今回の取り組みです。
2)具体的にどのような税制改正が行われるのか?
それでは、具体的にどのような所得税控除の変更が行われるのでしょうか? 政府が今回の改革で主眼を置いているのは、若者層や社会的な弱者などの税負担の軽減となります。一方で、一定の所得がある経済力を持つ層に対しては、今までよりも大きな負担を求めることになります。
また、昨年から検討されている、配偶者控除の見直しに関しても、同時に検討していく可能性が高いです。
3)所得税の控除制度見直しの問題点
こうした所得税の控除制度の見直しですが、いくつかの問題点があります。確かに若い世代の税負担を軽減することは今後の経済成長などに良い影響を与えますが、どこで、控除した分をカバーするのかという点については大きく疑問が残るところだといえるでしょう。
また、昨年上がっていた配偶者控除の見直しだけでなく、全ての控除について見直しをすることが予想され、控除の増減がどのようになったのかが把握しずらくなってしまうという問題点も挙げられるでしょう。
まとめ
少子高齢化社会となり、若者への支援策は重要なものになっています。所得税控除の見直しを行うことで、より控除が最適化され、よりよい税制になることを期待しましょう。