2016年01月19日(火)0ブックマーク

厚生年金の加入逃れ、刑事告発の基準を策定へ

経営ハッカー編集部

office 厚生労働省と日本年金機構は、悪質な厚生年金の加入逃れをする事業主について、刑事告発をする基準を定める方針を固めました。今回は、この厚生年金の加入逃れについて、紹介します。

1)知っておくべき厚生年金の加入条件

まず、加入逃れの問題を説明するためには、厚生年金の加入条件について説明しなければならないでしょう。一般的に、全ての国民を対象にした年金制度として、国民年金というものがあります。学生時代に、国民年金の支払いの猶予制度を利用していた人も多いと思いますが、個人事業主などはこちらの年金制度を利用することになります。

これに対して、厚生年金は、会社員を中心に加入者がいる年金制度となります。一般的に日本の年金制度では、国民年金は全ての国民に適用され、それに上乗せして、厚生年金に加入する「2階建て」の構造になっています。厚生年金が適用されるのは、株式会社などの法人の事務所、もしくは、従業員が5名以上いる個人の事務所(農林漁業、サービス業などの例外を除く)となります。

2)加入逃れ、なぜ起きる

それでは、厚生年金の加入逃れはなぜ起きるのでしょうか。国民年金は支払うのは加入者のみとなりますが、厚生年金は給料に応じた金額を加入者と事業所が50%ずつ支払うことになります。この50%の負担を支払うことをためらうケースや、業績不振のため支払う余裕がないケースなどが加入逃れが起きてしまう要因だと言われています。

また、年金として毎月の給与から引かれる金額が高いため、従業員から「厚生年金の加入はしなくても良い」と要望されるケースもあるようです。

3)加入逃れには罰則がある

上記の条件に当てはまる限り、厚生年金の加入は義務であり、もし加入逃れをしている場合は罰則と追徴金を支払う必要があります。罰則は、6ヶ月以下の懲役、または50万円以下の罰金となっております。また、追徴金として過去2年間を遡って保険料を支払う必要があります。しかし、今までこのような罰則が適用された例はほとんどなく、今回の取り締まり強化の流れによって実際に罰則が適用されるケースがでてくるかもしれません。

まとめ

企業の税務情報と厚生年金の加入記録を照らし合わせると、厚生年金の加入をしていない事業所は約80万にものぼるそうです。もし、加入をしていない場合は今後取り締まりが厳しくなると予想されますので、支払いはしっかりと行いたいものですね。

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