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2015年03月24日(火)

これから伸びるマーケット?第一次産業×ITから見えるこれからのビジネス

経営ハッカー編集部
これから伸びるマーケット?第一次産業×ITから見えるこれからのビジネス

最新事例集|第一次産業×ITから見えるこれからのビジネス

農業IT資料<資料:「農林水産省 大臣官僚統計部」(平成24年9月28日)より>

従事者が減少傾向にある第一次産業ですが、ITを活用することで活性化してきていることをご存知でしょうか?なかなか結びつかない第一次産業とITですが、昨今ではアナログとデジタルを融合させた第一次産業が注目を浴びています。ここでは、どのように第一次産業にITを用いているかの事例をご紹介いたします。

[目次] ■1)【事例紹介】稲作にITを用い稲の発育や収穫量をデータで管理 ■2)【事例紹介】果樹園や畑でITを用いて発育、収穫の管理 ■3)第一次産業漁業でもITが盛んに! ■まとめ| 第一次作業におけるITの活躍!

■1)【事例紹介】稲作にITを用い稲の発育や収穫量をデータで管理!

稲作では重要になるのが、天候や水量、肥料の量などです。これらをデータで集中的に一元管理することで、農業現場では、スマホやタブレット端末を操作するだけで、人材コストを抑え高品質なお米を栽培することに成功しています。次に具体的な生産農家の事例をピックアップします。

・1)農業生産法人フクハラファーム

滋賀県彦根市の農業生産法人フクハラファームでは、スマホを利用して、水田の水量や稲の成長度合い、作業内容を水田に設置してある、ICタグを用いてデータを送り農業情報システム「農匠ナビ」で集中管理しています。これにより、大規模な水田の管理や、新しく第一次産業に加わる若い人材でも難しくなく農業に従事できるようになってきています。 フクハラファーム<資料参照:「独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター」より>

・2)農業法人新潟農園

新潟県の農業法人新潟農園では、収穫したお米の量や成分をデータで管理し、田植え機に仕込まれた受信機でデータを受信して最適な肥料の量を田植え機が散布する仕組みを採用しています。これにより、高齢化によって手放さなければならなかった水田を引き受け広大な水田を一元管理して品質に間違いのないお米作りが可能になっています。

■2)【事例紹介】果樹園や畑でITを用いて発育、収穫の管理

果樹園や畑でもITを利用した生産が盛んになって来ています。ITを使うことで美味しい果物を大量生産することが目的となります。さらにITを使うことで、次年度以降にデータを有効に利用してさらなる生産の効率化を図ることが可能です。また、次世代の生産者への引継ぎもスムーズに行えることもメリットとなっています。食の安心・安全にもITが有効利用されています。

・1)株式会社早和果樹園

株式会社早和果樹園では、富士通株式会社と協力して、有田みかんの栽培を行っています。具体的には果樹の樹木にIDナンバーを付与し、果物の発育状態や害虫の状態をセンターで集中管理しています。スマホで入力した作業状況や樹木や果樹の写真をセンターに送り作業状況も集中管理できています。これにより、収穫タイミングの最適化を計り、次年度以降の生産計画を一元管理することが可能です。 おいしくしたい<資料参照:富士通HPより>

・2)農業法人「大地と自然の恵み」

農作物の発育状況や生産過程をスマホで撮影し、その場で投稿することを実施しています。これにより、安心して農作物を仕入れることができ、食の安全を保障したくさんの農作物を販売することに成功しています。今後はレストランにレシピを紹介する等のサービスも提供する予定があります。より、安全で安心な食の提供をITで実践している例です。 大地と自然の恵み<資料参照:「Teach me Biz」より>

■3)第一次産業漁業でもITが盛んに!

漁業においては、農業に先駆けてITの技術を取り入れていました。漁業は船を使うため、そもそもレーダー等でITを使った第一次産業であったからです。昨今ではそれに加え海の資源量等もIT化し、漁獲高の最適化にもITを利用してきています。また、船の航路や、水温、潮流等の情報も管理することが可能となってきており、安全に効率よく漁業ができる環境になってきています。

・1)iPadアプリ「デジタル操業日誌」と「marine PLOTTER」

デジタル操業日誌には、縄を投げた時間や漁獲量等の情報を入力することで一元管理が可能となり、残さなければならない資源量と漁獲高を最適化してセンター管理が可能となっています。「marine PLOTTER」では、漁船や旅客船等の航路を示し安全な漁業を行う手助けが可能です。 marine PLOTTER

・2)「ユビキタスブイ」とiPhoneアプリ「ubiquitous BUOY」

「ユビキタスブイ」は海上に浮かぶブイにセンサーをつけることにより、水温、潮流等を吸い上げることが可能となり、「ubiquitous BUOY」を使ってスマホで個人が見ることができるようになっています。これにより、漁業の効率化を図ることが可能となっています。 ubiquitous BUOY

■まとめ|第一次作業におけるITの活躍!

日本においては、第一次産業は衰退してきていましたが、ITを活用した農業や漁業が普及してきています。これにより従事者が少なくても生産高や漁獲高が確保できるようになるのではないでしょうか。農業法人「大地と自然の恵み」は、高知県と官民一体の取り組みとして、農業経営力の強化や対外信用力の向上、人材確保などの観点から「農業経­営の法人化」を行っております。法人化する事で一般企業と変わらず、ITの活用でデータ分析や作物の広報など、更に必要になってきます。もちろんバックオフィス業務の効率化も同じく。第一次産業における、ITの今後の活躍に期待です。

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