請求書の書き方 | 網羅すべき6つの基本項目
請求書を取引先とやり取りするとき、どのようなフォーマットでやり取りすればいいのか迷うことはないでしょうか。請求書には法的なルールや制限はありません。ですから、基本的なビジネスルールや慣習に則って、クライアントにとって分かりやすい請求書を作成することが必要です。今回は請求書の書き方について、紹介していきます。
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1)請求書に網羅すべき6つの基本項目
実務上、請求書に網羅すべき基本項目は下記の6つとなります。そのほか、業界内におけるルールや必要性に応じて、独自の項目を追加することが必要となる場合もあります。
1.請求先の宛先
支払い請求を行うクライアントの企業名・所属部署・担当者名などを記載します。宛先が企業名や所属部署名の場合には最後に「御中」を、担当者名など個人名の場合には「様」を必ず付けるようにしましょう。
2.請求金額
税込み・税別の区分を明確にし、請求金額と消費税を記載します。
3.請求金額の内訳・用途
請求金額の根拠となる数量や内訳・用途を端的に分かりやすく記載します。案件名や受注年月日などを必要に応じて追記し、長文になる場合には、別添にて作成するとスマートです。
4.支払先金融機関
指定金融機関名、当座預金・普通預金などの種別、口座番号、口座名義を正確に記載します。
5.発行年月日と支払期限
請求書の発行年月日と支払期限を明確に記載します。
6.請求書の発行元の情報
請求書発行元として、ご自身の事業所名・所在地・代表者名・連絡先などを記載します。
2)請求書を作成する際に、個人事業主の押印は必要?
個人事業主の場合、請求書の印鑑をどうすればいいのかが迷うところです。個人事業主の押印については特段の法的な定めはありませんが、請求書の作成をする際には、ビジネス上の慣習として、個人事業所の角印や丸印などの公印を押すことが一般的です。
その場合、請求書の発行元として記載した事業所名および代表者名の右隣に押印をおこないます。事業所の公印がない場合には、代表者の認印でも代用可能です。
請求金額に対する消費税の端数処理方法は? 請求金額に対する消費税の小数点以下の端数処理は「切り捨て」「切り上げ」「四捨五入」のいずれかの方法を任意で選択できますが、税務・会計の面から、自事業所内で年間を通じて一貫した会計処理方法を選択する必要があります。
一般的には、クライアントにとって有利な「切り捨て」を選択しているところが多いようです。
3)請求書を送付する際に知っておきたいひと工夫
請求書が準備できたら、クライアントに送付することになります。郵送の場合には、請求書のみを送付するのではなく、「カバーレター」または「送付状」をつけましょう。クライアントに対して丁寧かつプロフェッショナルな印象を与えることができます。
4)まとめ
いかがでしたでしょうか。クライアントの経理および財務担当者が、スムーズに支払審査を行いやすいように配慮した請求書を作成しましょう。明確な支払金額および内訳の記載にはじまり、支払先金融機関などの必須項目は分かりやすく正確な記載が求められますのでご注意ください。