2019年12月11日(水)0ブックマーク

減価償却の定額法と定率法とは?減価償却の基本を解説

経営ハッカー編集部

税理士

固定資産の価値は使用するにつれ減少していきます。
 
会計処理で固定資産の費用を計上する場合は、減少した分を費用として計上する「減価償却」というものがあります。
 
今回は、減価償却についての基礎知識をわかりやすく解説します。
 

 

減価償却とは

会計処理における「減価償却」とは、使用年数が増えるにしたがって価値が減少する固定資産の費用を一括ではなく数年にわたって分割で処理することです。
 
減価償却の処理は、減価償却費として計上した費用を減額するという方法で処理されます。
 

 

減価償却の例

オフィスで使用するパソコンに対して定められている法定耐用年数は4年です。
 
法定耐用年数は、固定資産の費用を分割で計上する際の年数となります。
 
例えば、令和元年(2019年)に事業用として20万円のパソコンを購入したとします。
 
この場合、パソコンの取得価格20万円を費用として一括で計上するのではなく、法定耐用年数の4年に分けて計上していきます。
 
「パソコン取得価格20万円÷法定耐用年数4年=5万円」ということで、パソコンを購入した年から4年間は5万円ずつ費用を計上していきます。

 

 

減価償却費の仕訳方法

減価償却費は「直接法」と「間接法」という2つの処理方法があり、どちらで処理してもかまわないことになっています。
 

直接法

直接法では、固定資産の費用から減価償却費をそのまま差し引きます。
 
取得価格20万円のパソコンを4年に分けて5万円ずつ費用として「直接法」で計上する場合の仕訳は以下のようになります。
 
借方
減価償却費:50,000円
貸方
工具器具備品:50,000円
 

間接法

間接法では、「減価償却累計額」という勘定科目で仕訳します。
 
取得価格20万円のパソコンを4年に分けて5万円ずつ費用として「間接法」で計上する場合の仕訳は以下のようになります。
 
借方
減価償却費:50,000円
貸方
減価償却累計額:50,000円
 

 

定額法と定率法

減価償却方法には「定額法」と「定率法」があります。
 

定額法

定額法とは、固定資産を使用年数に分割した金額を費用として計上していくことです。

 
・定額法の計算式
取得価格×定額法の減価償却率×使用年数÷12ヶ月=減価償却費
 

定率法

定率法とは、固定資産の取得価格に一定の割合をかけることで計上する費用が年々減少していく方法です。

 
・定率法の計算式
(取得価格−減価償却累計額)×定率法の減価償却率×使用年数÷12=減価償却費
 
一部を除いたほとんどの固定資産は、定額法と定率法のどちらかを選択できますが、法人の場合は定率法を用いるのが基本となっています。
 
償却方法を選択したい場合には、所轄の税務署にその旨を届け出る必要があります。
 

 

少額減価償却資産

使用年数1年未満もしくは取得価格が10万円未満の固定資産については減価償却を行わず、取得価格全額を費用として計上できます。
 
青色申告者に関しては、取得価格30万円未満のものであれば年間合計300万円まで費用として計上できます。
 

 

一括償却資産

取得価格10万円以上20万円未満の固定資産については、「取得価格15万円のパソコンを3年間で5万円ずつ計上」のような形で、一括償却資産として3年間かけて均等に償却できます。
 

“当記事では「固定資産」「一括償却資産」「少額減価償却資産」の3つの資産について解説していきます。”
 
<引用元>経営ハッカー:一括償却資産・少額減価償却資産・固定資産の違いを徹底解説|経理・税務の基本知識

 

 

減価償却制度の改正

減価償却制度は平成28年度(2016年度)に法改正が行われ、「建物附属設備」と「構築物」の減価償却方法が定率法から定額法へと変更されました。
 

“平成 28 年度の税制改正において、平成 28 年4月 1 日以後に取得をされた鉱業用減価償却 資産等に該当しない建物附属設備及び構築物の償却限度額の計算上選定をすることができる 償却の方法について、定率法が廃止され、定額法のみとされた(令 48 の21一)。”
 
<引用元>国税庁: 減価償却の方法

 

まとめ

減価償却制度は、平成19年度(2007年度)、平成23年度(2011年度)、平成28年度(2016年度)と何度か法改正が実施されているため、今後も見直しが行われる可能性があります。
 
減価償却で固定資産の費用を計上する際は、減価償却制度の最新状況をチェックしておきましょう。
 
<参考>国税庁:減価償却
 
 

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