経費精算や稟議機能の活用法が満載!ユーザーイベント「f-1グランプリ」開催レポ
2020年9月18日にオンライン開催された「f-1グランプリ vol.1 〜イケてる経費精算&ワークフロー活用事例 決定戦〜」では、日頃freeeをご活用いただく3社により、経費精算&ワークフローに関するfreee活用術や運用術についてプレゼンが行われ、参加者による投票で優勝者を決定しました。
この記事では、登壇者が発表した「明日から使える具体的なfreee活用術」や、参加者からのQ&Aなど、当日の様子をレポートします。それでは、f-1グランプリのスタートです!
発注依頼を「支払依頼」で完結! 株式会社ギャラリーレア様
ブランド品の買取販売を行う株式会社ギャラリーレア。「ポジティブで特別な価値を生める組織の実現」を目指す管理部では、業務の自動化を進めています。では、どのようにワークフロー機能を活用しているのでしょうか?
1回の申請で支払まで完結。確認もワンストップで
同社で行っている取り組みは、ワークフロー機能を活用して「発注依頼を支払依頼で完結させる」こと。現場サイドで行う「各種申請」と、経理サイドで行う「支払依頼」という、これまで2段階に分かれていた業務を1つの「支払依頼」に統合。1回の申請で支払まで完結でき、各プロセスの進捗などをワンストップで確認できるようにしました。
ギャラリーレア:「発注時の申請は、現場の申請者が見積を添付、総務が請求書を添付して経理まで回ります。申請タイトルは『発注依頼』に統一することで、総務課で業務の混乱がないように工夫。コミュニケーションにはコメント欄を活用して、全体の管理に役立てています。地味なやり方かもしれませんが、意外と効果があるんです!」
詳細なオペレーションマニュアルを完備
さらに、あらゆるオペレーションに対してマニュアルを作成し、誰でも簡単にワークフロー機能を使えるように工夫したといいます。
ギャラリーレア:「現場の負担を少しでも軽くするため、発注依頼では発生日をどのように入力するか、支払先をどのように選ぶかなど、詳細にマニュアル化しています。他にも、国内海外出張申請、通常の支払依頼、取引先の登録方法など、さまざまなマニュアルを完備しました」
ギャラリーレア:「紙から開放されたことによって仕事をする場所を選ばなくなり、効率が倍以上に上がった印象です。ぜひチャレンジしてみてください!」
セグメントタグの合わせ技で限界利益を把握! 株式会社大都様
DIYキットや法人向け工具などのECを行う株式会社大都。業務フローの改善を進める中で、販管費の管理改善が課題でした。そこで最初に着手したのが、稟議・ワークフローの徹底です。
稟議は必ず申請し、支払依頼と経費精算に紐付ける
大都:「稟議は必ず事前に申請させるようにしました。また、稟議書や出張申請、契約申請などは支払依頼と経費精算に紐付けます。紐付けされていないものは基本的に認めないと周知徹底しました」
品目やセグメントを工夫。正確な経営判断材料を提供
大都:「私たちがもっとも重視しているKPIは『限界利益』です。そこで品目とセグメントを活用して、事業部別・各モールの販売店別に限界利益を把握できるようにしました」
会計データを複数の軸で分類できる、freee独自の機能「タグ」。これを申請時点で必須入力とすることで、管理会計に必要な情報が集まる仕組みを構築されたとのこと。
試算表に「部門別」「品目別」「変動費/固定費」を反映させることで、そのデータを活用し、1店舗あたりの収益や限界利益、変動費などを“見える化”。極端な数字の変化もチェックしやすくなったそうです。
大都:「経理が行うべき本当の業務は、マネジメント層に正確な判断材料を提供することです。そのため大都では、管理会計を大事にしているのです。こうしたことは、freeeで各仕訳に固定費・変動費のセグメントや品目を入れることで実現できました。品目は丁寧に入れることを心がけると、予実管理もしやすくなりますよ!」
優先順位付けで試算表作成後の業務もスムーズに! freee株式会社
支払依頼が締め切りに遅れると、決算の組替に影響して全体のスケジュールが遅延しがちです。そこでfreee株式会社の経理チームは、試算表を最速で締めるため、「とにかく請求書を集め切って、支払依頼の申請漏れをなくす!」ということに優先的に取り組んでいます。
データ集計から優先度を付け、支払依頼の申請漏れを撲滅
freee株式会社でも購買稟議と支払依頼を紐付けて運用していますが、購買稟議フォームには「納品予定日」という項目が入っています。実はこの項目があることで、月初の確認業務に優先順位をつけられるようになりました。
freee池嶋:「稟議の一覧データをCSVとしてエクスポートして『支払依頼があがっているかどうか』『金額の重要性』『納品予定日が過ぎているか』の3つのデータを集計し、優先度を4パターンに区分します。もっとも優先度が高いのは『納品予定日が過ぎていて支払依頼が申請されていない』ものです。これは現場の担当者に問い合わせるなど最優先で対応して、支払依頼の申請漏れをなくしました」
決算作業のスピード化と精度向上に役立った
この方法のポイントは、特別な使い方をせずともちょっとした工夫だけで、ワークフロー機能を決算締めの作業に役立てられること。すぐに活用できるハックというわけです。
また、申請者へ確認するコミュニケーションは、あえてオープンな社内SNSで実施しています。複数人でやり取りする必要があるため、コミュニケーションは個人間での会話やメールではなく、オープンスペースで行うのがベター。他メンバーのフォローが必要なときもスムーズです。
freee池嶋:「この取り組み後、試算表を締めた後に費用が出てくることがなくなり、後続の決算作業を早く進められ、決算の組替のやり直しもなくなりました。結果として、決算の精度が飛躍的に向上し、安定感が増したと思います。ぜひお試しください!」
Q&A
各社のプレゼン後、参加者のみなさまから登壇者への質疑応答タイムがありました。ここでは主なQ&Aを抜粋してお届けします。
ギャラリーレア様への質問
Q : 事後稟議のモニタリングはどのように行っていますか?
A : 支払依頼に稟議番号を紐付けて管理しています。大きな経費を使うものは事前に相談しながら進めることが多いので、事後稟議の例はほぼありません。
大都様への質問
Q : 固変分解以外はどのような経営管理方法をとりましたか?
A : 固変分解した後の「1注文あたりの変動費」といったパーセンテージは、日々の限界利益予測や進捗管理などにも使っています。「どこの数字をどう触ればどれだけ利益が出るのか」が一目瞭然になるため、経営判断としても有益です。
freeeへの質問
Q : 長期間の分割払いなど未着請求はどのように対応していますか?
A : 金額の重要性を見ながら、購買稟議の金額に対して支払依頼の金額が不足していないかをチェックしています。また、月次推移でもチェックをかけて漏れがないようにしています。
Q : 支払依頼が遅い従業員に対して、どのようなコミュニケーションの工夫をしていますか?
A : freeeでは、経理チームのメンバーそれぞれが各部門を受け持っています。支払依頼が遅い傾向がある部門には、担当メンバーが早めのチェックを意識して対応しています。
投票の後、優勝者が決定!
さあ、いよいよ優勝者の決定です。参加者のみなさまによるオンライン投票の結果、f-1グランプリ初代優勝者の座を勝ち取ったのは…!?
株式会社大都様でした! 大都様にはトロフィーとfreeeのレアグッズをプレゼント。最後に、優勝の感想をお聞きしました。
大都:「私たちは、freeeが提供するツールをできるだけ網羅して使おうと心がけています。freeeは稟議に関してもスピーディーに開発が進み、どんどん使いやすくなっていますね。こちらの要望にも的確に応えてくれるため、ありがたいです!」
いかがでしたか?
申請から承認、会計、管理までを一括で効率化できるfreeeのワークフロー機能。業務の可視化・効率化やコミュニケーションの円滑化など、各社さまざまな方法で活用されていることがわかりました。ぜひ経費精算やワークフロー機能活用のヒントにしていただければ幸いです。次回のf-1グランプリを制覇するのは、あなたかもしれません!